『LoL』プレイヤーには馴染みの薄かった物語
『LoL』のキャラクターたちが生きる舞台・ルーンテラには、こうした膨大な設定が練り込まれています。ところが2009年のリリース以来、ルーンテラは実際のゲーム画面に一度も登場していません。操作キャラクター(チャンピオン)たちの背景・ストーリーは、ゲーム内で確認できるフレーバーテキストや公式サイトで読める小説から汲み取れますが、それも一部の好事家が楽しむもの。
ゲームプレイとストーリーの分離。試合に集中する多くのプレイヤーにとって、ルーンテラの物語は知ってはいるが馴染みの薄いものでした。
近年の『LoL』はストーリーを押し出したイベントも
こうした一般的なプレイヤーたちにも物語を楽しんでもらうため、近年はRiot Gamesも新たな試みをはじめています。2020年からは、ゲームをプレイするとストーリーが解禁されるアドベンチャー形式のイベントが展開。
特に「精霊の花祭り」イベントは、物語に合わせてスキンや新チャンピオンが実装されるという大掛かりなもの。プレイヤーからも高評価を得ました。
前年と同じくゲーム内イベント「光の番人」の実装やシングルプレイRPG『ルインドキング』の発表など、ストーリーを全面に押し出した施策が続きました。
フレーバーテキストや掛け合いがゲームを彩る
個人的に、特に大きいと感じるのがデジタルカードゲーム『レジェンド・オブ・ルーンテラ』(通称・LoR)の存在です。『LoL』のカードゲームとして2020年にリリースされたこのゲームは、ヴァイやジンクスなど、これまで『LoL』に登場したチャンピオンたちが参戦するだけではありません。
多数のボイス付きの掛け合いやフレーバーテキストがゲームを彩ります。 こうしたユニットの存在は、チャンピオンだけでは表現しきれない『LoL』の世界観を多面的に打ち出す有効な施策であるように思います。
チャンピオンとユニットの掛け合いからは、チャンピオンたちが周囲とどのような関係を築いているのかが、ユニットのフレーバーテキストからは彼らの住む世界の様子がうかがえます。 (個人的に、と前置きしたのは『LoR』のプレイ人口が少なくとも国内では小さいことによります。『LoL』の世界を楽しめるだけでなく、先日開催された初の世界大会で日本から出場したやまと選手が独自のデッキ構築で準優勝したように、実力の出る奥深いゲームであると思います。)
【#LoR世界大会】
— レジェンド・オブ・ルーンテラ (@RuneterraJP) September 18, 2021
やまと選手、準優勝おめでとうございます!👏
素晴らしい試合をありがとうございました!
そして、3日間に渡る対戦、お疲れさまでした🙏
インタビューでは、思わず解説の海老江さんも男泣き😭
本当に胸が熱くなる、すごい試合でした🔥
また来年、さらに上の順位へリベンジです✊ pic.twitter.com/XXeZYBwurQ
「長編作品はいつ?」への解答となる『Arcane』
前述の「Get Jinxed」のMVや毎年のランクシーズンの幕開けを告げるシネマティックトレーラーなど、予算をかけた美麗な映像をたびたび公開してきたRiot Games。そのたびに、コメント欄で「Riotはいつ『LoL』の映画やTVシリーズをつくるんだ?」と、長編の映像作品を期待する声が並ぶのが恒例となっていました。
『Arcane』は「Worlds2021」決勝の翌日、7日の12時から配信開始。決勝戦の終了直後にはプレミア公開も予定されています。
ゲームとアニメ、越境する物語
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