5vs5のオンライン対戦ゲーム『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』(通称・LoL)。Riot Gamesが開発、2009年よりアメリカでサービスを開始し、10年以上経っても1日の同時接続プレイヤー数が約800万人を記録する世界的なゲームです。
現在開催されている世界大会「Worlds2021」では、日本プロリーグ「LJL」の代表チーム・Detonation FocusMeが、史上初のグループステージ進出。残念ながら敗退してしまいましたが、格上チーム相手に自分たちのスタイルで果敢に攻める姿は多くのプレイヤーを沸かせました。
世界最強を決める年に一度の大会。その決勝翌日、11月7日(日)12時より『LoL』初のアニメシリーズ『Arcane(アーケイン)』がNetflixで配信されます。『Arcane(アーケイン)』トレーラー
『LoL』はルーンテラという世界が舞台にしており、そこに生きる人々や文化については膨大な設定が練り込まれています。長編アニメは多くのファンが待ち望んだもの。そして、これまで『LoL』に興味がなかった人にとっても、アニメを通じてその世界に触れる機会になるはずです。
この記事では『Arcane』の登場人物やストーリーの中心となる地域、ピルトーヴァー&ゾウンを紹介しつつ、アニメをより楽しむために『LoL』の世界を紐解いていきます。
文:ゆがみん 編集:都築陵佑
まず紹介するのは「ピルトーヴァーの用心棒」こと“姉”のヴァイ。ゾウンの貧民街に捨てられた孤児だった彼女は、ストリートギャングのボスとして成長します。Vi, the Piltover Enforcer (ft. Nicki Taylor)
しかし、ゲームではピルトーヴァーの治安を維持する市警の一員で、腕につけた巨大なグローブを武器にするファイター。尋問よりも先に手が出る暴力的なヴァイを、アニメでは小林ゆうさんが演じます。
ゲーム内のセリフはキャラクターを特徴づける数少ない要素ですが、「ヴァイは堕落。ヴァイス(vice)のヴァイさ!」など、警官とは思えないセリフの数々が耳に残っているプレイヤーも多いのではないでしょうか。 一方「暴走パンクガール」こと“妹”のジンクスは、ゾウン出身の情緒不安定で衝動的な犯罪者です。
物語では後先考えないトラブルメーカーとして、ピルトーヴァーの街を派手に破壊し市警を挑発。ゲームでも大量の武器を引っさげて登場し、銃を切り替えて遠距離攻撃をばら撒くマークスマン(射手)として活躍します。Get Jinxed (ft. Djerv)
声優は上坂すみれさん。銃と会話するという特徴や、話題を次々とっかえひっかえするジンクスの忙しない性格を見事に表現しています。
2人とも初心者に扱いやすい性能で、ゲーム内でも屈指の人気を誇るキャラクターです。
特にジンクスは『LoL』のスマホ版『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』のトレーラーでも主役として登場。テーマソング「Get Jinxed」のMVは1億回再生される人気ぶりです。『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』
ゲーム中にしゃべるセリフ、公式サイトに掲載されている小説やアートワークなどの断片的な情報から推測されたものです。 当然、多くのプレイヤーも彼女たちを姉妹と認識しており、彼女たちの因縁がどのようなものなのかは、『LoL』の物語の中でも大きな関心事でした。
ゾウンの犯罪者だったヴァイがどうして市警の一員になったのか。ジンクスはなぜ犯罪者として破壊の限りを尽くすのか。
『Arcane』はそんなファンたちの長年の疑問に応える待望の前日譚(オリジン)なのです。
『LoL』にチャンピオンとして実装されているケイトリンやジェイス、ビクターよりも先に告知ツイートに登場していることからも、彼らがストーリーで重要な役割を担うかもしれません。テイルズ・オブ・ルーンテラ:ピルトーヴァー&ゾウン
『LoL』はルーンテラと呼ばれる広大な世界を舞台にしています。特色豊かな地域に分かれており、『Arcane』で描かれるピルトーヴァー&ゾウンもその一地域です。
進歩の都市・ピルトーヴァーとその下層都市であるゾウン。
ピルトーヴァーは貿易で栄える新興都市で、「財産を成し、夢を叶えられる街」として活気に溢れています。 財閥がパトロンとなって芸術や研究に投資し、都市に並ぶのはその力を誇示するかのような美しい建築の数々。ルーンテラ中から一流の職人や発明家たちが集まっています。
特にピルトーヴァーの富の象徴とも言えるのが、クリスタルから取り出したエネルギーを使った「ヘクステック」と呼ばれる技術。『Arcane』でもヴァイとジンクス、2人の物語の鍵を握りそうです。
一見、別々の社会として成立しているように見えるゾウンとピルトーヴァー。しかしその実は全くの逆。
ピルトーヴァーの貿易品の多くがゾウンの闇市に流れたり、ピルトーヴァーで危険と見なされる研究がゾウンでは歓迎されたりと、相互依存のような関係を築いています。ワーウィック チャンピオントレーラー 「ゾウンの激憤」
ゾウンにはピルトーヴァーから流れ着いた危険な技術開発と工業排水によって汚染された地域がいくつもあります。しかし、そんな場所も同じく流れ着いた人々で活気にあふれているのです。
ピルトーヴァーの富と見捨てられた技術により発展してきたゾウンは、まさに進歩の都市の裏側で生まれた暗部と言えるでしょう。
現在開催されている世界大会「Worlds2021」では、日本プロリーグ「LJL」の代表チーム・Detonation FocusMeが、史上初のグループステージ進出。残念ながら敗退してしまいましたが、格上チーム相手に自分たちのスタイルで果敢に攻める姿は多くのプレイヤーを沸かせました。
世界最強を決める年に一度の大会。その決勝翌日、11月7日(日)12時より『LoL』初のアニメシリーズ『Arcane(アーケイン)』がNetflixで配信されます。
この記事では『Arcane』の登場人物やストーリーの中心となる地域、ピルトーヴァー&ゾウンを紹介しつつ、アニメをより楽しむために『LoL』の世界を紐解いていきます。
文:ゆがみん 編集:都築陵佑
目次
巨大なグローブと大量の武器がシンボルの姉妹
『Arcane』の主役となるのは、ヴァイとジンクスの“姉妹”です。まず紹介するのは「ピルトーヴァーの用心棒」こと“姉”のヴァイ。ゾウンの貧民街に捨てられた孤児だった彼女は、ストリートギャングのボスとして成長します。
ゲーム内のセリフはキャラクターを特徴づける数少ない要素ですが、「ヴァイは堕落。ヴァイス(vice)のヴァイさ!」など、警官とは思えないセリフの数々が耳に残っているプレイヤーも多いのではないでしょうか。 一方「暴走パンクガール」こと“妹”のジンクスは、ゾウン出身の情緒不安定で衝動的な犯罪者です。
物語では後先考えないトラブルメーカーとして、ピルトーヴァーの街を派手に破壊し市警を挑発。ゲームでも大量の武器を引っさげて登場し、銃を切り替えて遠距離攻撃をばら撒くマークスマン(射手)として活躍します。
2人とも初心者に扱いやすい性能で、ゲーム内でも屈指の人気を誇るキャラクターです。
特にジンクスは『LoL』のスマホ版『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』のトレーラーでも主役として登場。テーマソング「Get Jinxed」のMVは1億回再生される人気ぶりです。
ヴァイとジンクス、長年の疑問に応える『Arcane』
ところで、2人の関係を“姉妹”と紹介しましたが、これは公式に明言されたものではありません。ゲーム中にしゃべるセリフ、公式サイトに掲載されている小説やアートワークなどの断片的な情報から推測されたものです。 当然、多くのプレイヤーも彼女たちを姉妹と認識しており、彼女たちの因縁がどのようなものなのかは、『LoL』の物語の中でも大きな関心事でした。
ゾウンの犯罪者だったヴァイがどうして市警の一員になったのか。ジンクスはなぜ犯罪者として破壊の限りを尽くすのか。
『Arcane』はそんなファンたちの長年の疑問に応える待望の前日譚(オリジン)なのです。
ゲームには登場していないキャラクターにも注目
『Arcane』には、ヴァイとジンクスのようなチャンピオン以外でも、名前の付いたキャラクターたちが登場します。特にヴァンダーとシルコの2人は『LoL』本編には登場していないキャラクター。【日本語吹き替え声優陣】
ジンクス:上坂 すみれ
ヴァイ:小林 ゆう
ヴァンダー:藤井隼
シルコ:佐藤 せつじ
ケイトリン:甲斐田 裕子
ジェイス:宮崎遊
ビクター:下川涼
メル:松井 暁波
『LoL』にチャンピオンとして実装されているケイトリンやジェイス、ビクターよりも先に告知ツイートに登場していることからも、彼らがストーリーで重要な役割を担うかもしれません。
夢を叶えられる進歩の都市ピルトーヴァー
進歩の都市・ピルトーヴァーとその下層都市であるゾウン。
ピルトーヴァーは貿易で栄える新興都市で、「財産を成し、夢を叶えられる街」として活気に溢れています。 財閥がパトロンとなって芸術や研究に投資し、都市に並ぶのはその力を誇示するかのような美しい建築の数々。ルーンテラ中から一流の職人や発明家たちが集まっています。
特にピルトーヴァーの富の象徴とも言えるのが、クリスタルから取り出したエネルギーを使った「ヘクステック」と呼ばれる技術。『Arcane』でもヴァイとジンクス、2人の物語の鍵を握りそうです。
進歩の都市が落とす影、下層都市ゾウン
一方のゾウンは、ピルトーヴァーの下層に広がる、薄暗いスモッグに包まれた地下都市。腐食した配管から漏れるガスが天井からの光を遮る中、そこに生きる人々はピルトーヴァーからの技術を流用し、たくましく生活を送っています。一見、別々の社会として成立しているように見えるゾウンとピルトーヴァー。しかしその実は全くの逆。
ピルトーヴァーの貿易品の多くがゾウンの闇市に流れたり、ピルトーヴァーで危険と見なされる研究がゾウンでは歓迎されたりと、相互依存のような関係を築いています。
ピルトーヴァーの富と見捨てられた技術により発展してきたゾウンは、まさに進歩の都市の裏側で生まれた暗部と言えるでしょう。
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