『十字架のろくにん』は小学生時代に同級生5人から壮絶ないじめに遭い、家族までも奪われた主人公による復讐劇を描くサイコサスペンス。
『進撃の巨人』と同じコンペを通過した作品であり、一度は打ち切られるも電子で人気爆発。5月の最新単行本3巻の発売から約1ヶ月、全巻で重版が決まった。
作者・中武士竜さんコメント
一度はダメかと思った連載ですが、本当に運良く延命措置をしていただき、皆様のおかげで生きながらえることが出来ております。ありがとうございます。その上重版という言葉を聞ける日が来るとは……。これからも読者の皆様、十字架のろくにんをよろしくお願いいたします。
一度は打ち切られるも電子で人気爆発
『十字架のろくにん』は、“あなたの絶望を描いてください”がテーマの「絶望コンペ」を『進撃の巨人』以来約10年ぶりに通過し、『別冊少年マガジン』にて連載されていた。しかし、1巻発売時は単行本の売り上げが振るわず、同誌での連載が打ち切られ、漫画アプリ・マガポケに移籍して連載を継続していた。
その後、マガポケ読者の読者内で人気に火がつき、アプリ内での人気がトップに。電子の単行本も2巻で売り上げが急上昇し、3巻にして紙でも全巻重版がかかった。 講談社によれば、長らくコミックスは紙の売り上げが圧倒的だったが「近年は電子書籍の売り上げが紙の売り上げと同等になってきた」としており、コロナ禍の影響もあいまって、講談社の電子書籍・権利ビジネスの売り上げが紙の書籍を初めて上回っているという。
『十字架のろくにん』は前述のような経緯から、電子オリジナル作品ではないものの紙より電子での人気が高く、単行本の売り上げは紙の6.6倍を記録。講談社も「ここまでハッキリと差が出る作品は、電子オリジナルを除けば珍しい」とコメントしている。
重版分の単行本は、7月上旬ごろより流通を予定している。
■『十字架のろくにん』あらすじ
人は、殺してもいい?
「別マガ」沸騰の新星・中武士竜が描く、背徳の復讐サスペンス!
「俊、改心した者は見逃せ。人には生まれ変わるチャンスが必要や。」
「じいちゃん、僕は奴らが変わってないことを祈るよ。」
──人ならざる化け物たちを斃すため、少年もまた、人ならざる何かに成った。
“実験体A”と名付けられ、同級生5人から嬲られる日々。小学6年生の漆間俊は、壮絶ないじめに苦しむ「地獄」の中にいた。だが、そこには兄想いの弟と、子を守る父母という「救い」があった。あの日、5人の化け物たちが、鬼畜の所業で家族を奪い去るまでは……。やがて、全てを失い、真の地獄を見た俊の中に暗い「願い」が宿った。戦時中、秘密部隊に所属した祖父の指導の下、生まれ変わる少年。そして4年が経った時、彼は因縁の敵の前に姿を現す……。この復讐は誰にも渡さない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ
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