田舎の女子高生が「日本一」映える理由 写真家うちだしんのすけが語る”儚さ”

田舎の女子高生が「日本一」映える理由 写真家うちだしんのすけが語る”儚さ”
田舎の女子高生が「日本一」映える理由 写真家うちだしんのすけが語る”儚さ”

『夏色フォトグラフィー』/画像は全てうちだしんのすけさんの提供

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POPなポイントを3行で

  • 夏、田舎、女子高生を撮る『夏色フォトグラフィー』
  • ノスタルジックでセンチメンタルな写真作品
  • 作者が語るこだわりと制作にまつわる苦悩
過ぎ去る夏の日、消えゆく田舎の風景、女子高生という長く短い三年間。

夏、田舎、そしてそこに住む女子高生たちがテーマの写真作品『夏色フォトグラフィー』がTwitterで反響を呼んでいます。

2015年より撮影をスタート、2017年に静岡・東京で写真展を開催、2019年には静岡・名古屋にて個展を開催した『夏色フォトグラフィー』。

作者のカメラマン・うちだしんのすけさんに制作に至った経緯やこだわり・苦労した点などをうかがいました。

現地/現役の女子高生だから表現できる「儚さ」を追求する

『夏色フォトグラフィー』

──うちださんは、どのような経緯で『夏色フォトグラフィー』を制作されたのでしょうか?

うちだしんのすけ(以下、うちだ) 僕は夏と田舎が大好きです。

夏は一年の中で最も日が長く開放的で、夏祭りや夏休みなどワクワクすることが多い季節です。また、山と海に囲まれた土地・静岡で育った僕は、田舎の原風景を見ると青春を過ごした昭和の時代を思い出します。

『夏色フォトグラフィー』

うちだ そこで、田舎の夏景色を写真作品にしようと思い至りました。しかし、ただ風景を撮影しただけではつまらないと思い、見た人が共感できるようなストーリーを描くため、撮影地域に住む女子高生を被写体として起用しました。

あっという間に過ぎていくエネルギッシュな夏。都市開発などで年々失われつつある田舎の原風景。多感な青春時代を駆け足で過ごしていく女子高生。

それぞれに儚さのある夏・田舎の原風景・女子高生を掛け合わせて、ノスタルジックでセンチメンタルな写真を撮ることができれば、多くの人の共感を得ることができるのではないかと思いました。

『夏色フォトグラフィー』

うちだ その儚さに共感してくれた人が景観を守ろうと思ったり、地域のすばらしさに気づき、活性化につながればいいなと思っています。

──作品の制作にあたりこだわった点や苦労した点はありますか?

うちだ 被写体の女子高生の声が聞こえてくるような、ストーリーを感じる作品を目指しているため、「撮影地域に住む現役の女子高生を撮る」という点を一番こだわっています。

例えば、容姿端麗なモデルさんを田舎に連れて行って撮影したとしても、それは虚像になってしまいます。

きっとそれは作品を見た人にも伝わってしまうでしょう。

うちだ 苦労した点はやはり、モデル探しですね。

『夏色フォトグラフィー』の被写体は未成年のため、撮影の際に必ず親御さんの承諾をもらっています。そのため、本人が写真に写りたいと言ってくれても、親御さんの許可が下りず撮影を断念することも何回かありました。

しかしこうやって作品が広まっていくことで、少しでも親御さんの理解が得られやすくなるといいなと思っています。

『夏色フォトグラフィー』

うちだ 4月1日(木)より静岡のフェルケール博物館で写真展を開催するので、ぜひ遊びに来てください。 【画像】日本で一番映えるもの、それは女子高生たちの日常かも

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