庵野秀明、樋口真嗣ら特撮関係者が集結 トークセッションを開催

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庵野秀明、樋口真嗣ら特撮関係者が集結 トークセッションを開催
庵野秀明、樋口真嗣ら特撮関係者が集結 トークセッションを開催

「メディア芸術カレントコンテンツ」公式サイトからのスクリーンショット

8月4日(日)、〝特撮の神様〟円谷英二さんの出身地である福島県須賀川市にて、特撮の第一線で活躍する関係者を集めたトークセッション「特撮塾@ふくしま -特撮を語ろう、未来に向けて-」が開催される。

本イベントを主催する文化庁は、「平成24年度メディア芸術情報拠点・コンソーシアム構築事業(メディア芸術総合情報事務局)」において、「日本特撮に関する調査」を実施。この成果を取りまとめた「日本特撮に関する調査報告書」は、特撮の過去・現在についての細微なレポート内容に加え、報告書の発表に添えられた、映画監督の庵野秀明さんと樋口真嗣さんによる悲痛なメッセージによって、多くの反響を集めた。

イベントには、以下6名の日本の特撮文化を牽引する作り手の方々が登壇し、特撮の置かれた現状や、未来に向けた文化継承について議論を行う。

【スピーカー】
・庵野秀明さん(監督・プロデューサー)
・尾上克郎さん(株式会社特撮研究所 専務取締役/特撮監督)
・原口智生さん(映画監督・特技監督・造型師)
・樋口真嗣さん(映画監督)
・三池敏夫さん(株式会社特撮研究所/特技監督)
【ゲストスピーカー】
・井上伸一郎さん(株式会社KADOKAWA 代表取締役専務)

イベントへの参加は無料だが、事前の申し込みが必要となる。申し込み方法については、メディア芸術カレントコンテンツの公式サイト、またはTwitterにて発表されるとのこと。

最後に、改めて庵野秀明さんと樋口真嗣さんからのメッセージを引用させていただきたい。少しでも何か心を動かされることがあれば、ぜひ、今一度日本の特撮文化について考えてみて欲しい。

庵野秀明監督メッセージ

どうか、助けて下さい。
特撮、という技術体系が終わろうとしています。
日本が世界に誇るコンテンツ産業が失せようとしています。
それは世間の流れというものなので、仕方ないとも感じます。
だがしかし、その技術と魂を制作現場で続ける為に抗い、その技術と文化遺産を後世に残す為に保存したいと切に想います。
ぼくらがもらった夢を次世代にも伝え、残したいと切に考えます。
それは、個人では、極めて困難な目標であり事業です。
国でも自治体でも法人でも企業でもいいんです。どうか、僕らに創造と技術を与えてくれた特撮を、どうか助けて下さい。お願いします。
特にミニチュア等の保存に関しては可能な限り速やかに助けて下さい。
よろしくお願いします。

映画監督 庵野秀明(特撮ファン)

樋口真嗣監督メッセージ

特撮。
昭和期に於いて日本独自に発展し、一時的に世界をリードしていた、縮小(ミニ)模型(チュア)を中心にした特殊撮影技術を用いて、架空のキャラクターが活躍する映画やテレビ番組がたくさんありました。
我々の先輩たちが作り上げた素晴らしい技術は、残念ながら昨今の合理化、デジタル化によって活躍の場が失われつつあります。
想像力と技術力によって生み出された自由な空想世界の遺産を、現在のアニメ、コミック、ゲームといった日本のメディア文化の源泉として未来に受け継いでいきたい、と考えます。

樋口真嗣


文:たかはしさとみ

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