同人誌が即売会イベントは世界最大級といわれる「コミックマーケット」だけじゃない。情報系同人誌が集まる「おもしろ同人誌バザール」もその1つだ。
「情報系同人誌って何?」と思う人も多いかもしれないが、コミケのジャンルで言うと「評論・情報」に相当する“読者に伝えたい「情報」をテーマにまとめられた同人誌”のこと。
食べ物、飲み物、旅行、本、映画など、本当に様々な題材が文章、写真、イラスト、マンガなどで表現されている……と、一言で括るのが難しいほど扱われる領域は幅広い。
「そういう本なら一般の書店にもありそう」と思いがちだけど、実際はもっとニッチで、刺さる人には抜群に刺さりそうな専門書が集まっているイメージだ。
今回は「コミックマーケット97」からりんかい線で1本、大崎駅(!)で12月28日から31日(火)にわたって開催中の「おもしろ同人誌バザール大崎8 @大崎コミックシェルター」を訪れ、筆者が独断と偏見で気になったサークルを紹介したい。
11月に東京と大阪で同時開催した本開催とは別に、JR大崎駅・南側改札前自由通路「夢さん橋」を会場にしたプチ開催がある。紹介するのは、コミケにあわせて開催されている後者だ。
版元ひとりでは、市販の「麻婆豆腐の素」130種以上の食べ比べや丸美屋食品へのインタビューを収録した『この麻婆豆腐がすごい!』を筆頭に、『この納豆がすごい!』『この杏仁豆腐がすごい』など、タイトルだけで気になってしまう作品が並んでいる。
『このマーガリンがすごい!』は、「マーガリンはバターの代表品ではない!」「マーガリン53種舐めちゃった食べちゃった」というキャッチコピーからサークル主の並々ならぬ意気込みが感じられ、ついついページをめくってしまう。
個人的に2017年の「コミックマーケット93」で頒布された渋谷の写真集を購入していたけど、サークル主によれば「渋谷スクランブルスクエアをはじめ、この2年で更地だった場所に建物ができたりして変化している」とのこと。 もう1つのサークルは「寺見屋ラボ」(外部リンク)。新刊は、秋葉原をモチーフにした写真集『秋葉原七変化』。7つのカメラを使って撮影された原色が映える街・秋葉原が収録されている。 そして写真ではないが、物流や公共交通を社会科学の要素から研究する「交通法規研究会」(外部リンク)も紹介しておきたい。電車の座席指定券など、マルス端末機で発行された乗車券類を取り上げる本の頒布や、乗車券に印字するダッチングマシンの実物を展示していた。
3つのサークルの新刊はいずれも「コミックマーケット97」の最終日12月31日(火)にも登場するので、興味のある人はチェックしておこう。
ほかにもさまざまなジャンル・題材を扱った同人誌が集合する「おもしろ同人誌バザール」。日程によってはコミケに出展するサークルもあるので、最終日の参加者は事前に公式サイトでチェックしておこう(外部リンク)。
「コミックマーケット97」で評論系同人誌に興味を持った人ならなおさら、もちろんそうでない人も、コミケ帰りに立ち寄れば(コミケ帰りじゃなくても!)、自分の趣味・嗜好にハマる意外な1冊に出会えるはず。
「情報系同人誌って何?」と思う人も多いかもしれないが、コミケのジャンルで言うと「評論・情報」に相当する“読者に伝えたい「情報」をテーマにまとめられた同人誌”のこと。
食べ物、飲み物、旅行、本、映画など、本当に様々な題材が文章、写真、イラスト、マンガなどで表現されている……と、一言で括るのが難しいほど扱われる領域は幅広い。
「そういう本なら一般の書店にもありそう」と思いがちだけど、実際はもっとニッチで、刺さる人には抜群に刺さりそうな専門書が集まっているイメージだ。
今回は「コミックマーケット97」からりんかい線で1本、大崎駅(!)で12月28日から31日(火)にわたって開催中の「おもしろ同人誌バザール大崎8 @大崎コミックシェルター」を訪れ、筆者が独断と偏見で気になったサークルを紹介したい。
「おもしろ同人誌バザール」コミケと同時期開催
まずはイベントの主催でもあるサークル・版元ひとりの同人誌(外部リンク)。と、その前に「おもしろ同人誌バザール」は2016年から開催されている同人誌即売会。11月に東京と大阪で同時開催した本開催とは別に、JR大崎駅・南側改札前自由通路「夢さん橋」を会場にしたプチ開催がある。紹介するのは、コミケにあわせて開催されている後者だ。
版元ひとりでは、市販の「麻婆豆腐の素」130種以上の食べ比べや丸美屋食品へのインタビューを収録した『この麻婆豆腐がすごい!』を筆頭に、『この納豆がすごい!』『この杏仁豆腐がすごい』など、タイトルだけで気になってしまう作品が並んでいる。
『このマーガリンがすごい!』は、「マーガリンはバターの代表品ではない!」「マーガリン53種舐めちゃった食べちゃった」というキャッチコピーからサークル主の並々ならぬ意気込みが感じられ、ついついページをめくってしまう。
「おもしろ同人誌バザール」で発見 変わりゆく渋谷の過程を収めた写真集
続いては写真を扱うサークルをピックアップ。1つ目は建築や都市風景の写真を撮影しているサークル「街の風景」(外部リンク)。再開発が進む渋谷区の夜景を撮影した新刊『NIGHTSCAPES SHIBUYA REDEVELOPMENT 2019』を頒布。個人的に2017年の「コミックマーケット93」で頒布された渋谷の写真集を購入していたけど、サークル主によれば「渋谷スクランブルスクエアをはじめ、この2年で更地だった場所に建物ができたりして変化している」とのこと。 もう1つのサークルは「寺見屋ラボ」(外部リンク)。新刊は、秋葉原をモチーフにした写真集『秋葉原七変化』。7つのカメラを使って撮影された原色が映える街・秋葉原が収録されている。 そして写真ではないが、物流や公共交通を社会科学の要素から研究する「交通法規研究会」(外部リンク)も紹介しておきたい。電車の座席指定券など、マルス端末機で発行された乗車券類を取り上げる本の頒布や、乗車券に印字するダッチングマシンの実物を展示していた。
3つのサークルの新刊はいずれも「コミックマーケット97」の最終日12月31日(火)にも登場するので、興味のある人はチェックしておこう。
「おもしろ同人誌バザール」で発見した、お手製の骨格標本や宗教アニメレビュー
生魚から骨を取り出して骨格標本をつくる作家・いぞらどさん(外部リンク)の写真集もかなりのインパクト。 生の魚から骨を取り出して組み上げる。いぞらどさんは「慣れてくれば難しくない」と言うけど、普段から魚関係の仕事をしているわけではないのに、ここまでできるのは圧巻の一言。これまでに何度かアートフェスなどに出展しているというのもうなずける。 ディープな世界をのぞき見るという意味では、ゲームメーカーの求人情報を収集・分析する「∞Material」(外部リンク)の『エロゲメーカーの人材要件の検証 2019』(※当日は完売)や、「CROSSNEXT」(外部リンク)の『AV業界の基礎知識11 5GとサブスクがもたらすAVの未来』なども興味深い同人誌だ。 もしアニメが好きなら、宗教団体製作のアニメーションや韓国・ベトナムのアニメなどを題材にした評論系同人誌を制作している「かに温泉」(外部リンク)も、いい意味でニッチな世界を垣間見ることができる。 新刊『人権アニメ感想文集』では官公庁や地方自治体が制作した人権啓蒙アニメ40作品をレビュー。「そんな作品があるのか?」と知らない世界ばかりの内容だ。ちなみに著者初の商業誌『韓国アニメ大全』はAmazonでも手に入る。ほかにもさまざまなジャンル・題材を扱った同人誌が集合する「おもしろ同人誌バザール」。日程によってはコミケに出展するサークルもあるので、最終日の参加者は事前に公式サイトでチェックしておこう(外部リンク)。
「コミックマーケット97」で評論系同人誌に興味を持った人ならなおさら、もちろんそうでない人も、コミケ帰りに立ち寄れば(コミケ帰りじゃなくても!)、自分の趣味・嗜好にハマる意外な1冊に出会えるはず。
もちろんコミケも楽しみたい
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イベント情報
おもしろ同人誌バザール
- 内容
- 「情報系同人誌」を中心とした即売会的なイベント
- 期間
- 2019年12月28日(金)~31日(火)※コミケ(C97)全日程連動
- 時間
- 12:00~17:00(予定)
- 入場料
- 無料
- 会場
- JR・りんかい線大崎駅 南口改札前自由通路「夢さん橋」
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