『ウマ娘』インタビュー “美少女アニメ“だから出せた最適解とは?

『ウマ娘』インタビュー “美少女アニメ“だから出せた最適解とは?
『ウマ娘』インタビュー “美少女アニメ“だから出せた最適解とは?

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』インタビュー

POPなポイントを3行で

  • アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』対談
  • Cygames・石原章弘、TOHO animation・伊藤隼之介が語る魅力
  • 美少女でなければ描けなかったウマ娘たちの心情
2018年4月より放送されたアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』はその名の通り馬、競馬を題材にした作品だ。艦船に動物、様々なものを美少女化しモチーフとするコンテンツのヒットは近年でも記憶に新しいところだが、競馬は意外にも未開のフィールドだった。

規模が大きく歴史がある馬事文化を元としていることもあってアニメ化の際には不安に思う声も聞かれたが、いざ放送されると細部までこだわった細かな描写や、史実のレース結果を元にした熱い展開が好評を博し、大きな注目を集める作品となった。

アニメファンのみならず競馬ファンにも響くこの作品の魅力はなんといってもフィクションを織り交ぜながらも史実に基づいた熱いストーリーだ。長い歴史の中で紡がれた競馬の物語性にフィクションならではのifを盛り込むことで、よりドラマチックな展開を生み出している。

競馬というアニメとは結びつかなそうな文化を題材としながらも、アイドルアニメの文脈やスポ根の要素を踏まえ、両方のファンを熱狂させるこの作品はどのように生まれたのか。そして全13話の放送を終えたいま、大きな反響をどのように受け止めているのか──。

今回はシリーズ構成をつとめたCygamesのコンテンツプロデューサー・石原章弘さんと、石原さんが「もし伊藤さんがいなかったらアニメは成立しなかった」と語るTOHO animationのプロデューサー・伊藤隼之介さんの対談から、その魅力を紐解いてく。

取材:恩田雄多 文:オグマフミヤ

制作サイドが予想しない『ウマ娘』の意外な広がり

──大きな話題を呼んだアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』ですが、放送を終えて反響をどのように振り返っていますか?

石原章弘(以下、石原) まずは「受け入れてもらえてよかった」という安心感が大きいですね。

「アニメが好きだけど、実は競馬も好きだった」という方々が話題にしてくださったのは本当に感謝しています。また普段はあまりアニメを見ない方にも広く伝わっているような実感があります。

伊藤隼之介(以下、伊藤) 従来のアニメファンとは異なる方々への広がりには、やはりモチーフのちからを感じますね。僕自身が競馬ファンなので、競馬の認知の広がりに繋がっているのもすごくうれしいです。

石原 スタッフ一同、受け入れてくださった関係者の皆様には頭が上がりません。

伊藤 競馬情報サイトのnetkeiba.comさんでは、普段は直近のレースに出場する馬の名前がアクセス上位を占めるのに、第7話の放送後にサイレンススズカが1位を記録しました。

劇中でモチーフになったサイレンススズカの怪我(※)は、個人的にいまでもつい最近の出来事のように感じている重厚な物語なんですが、現実世界ではもう20年も経過しているんですよね。そういった出来事にアニメを通じて改めて注目してもらえるのは、一競馬ファンとしてうれしい限りです。 ※サイレンススズカの怪我:1998年11月に開催された秋の天皇賞での出来事。レース中に負った怪我がきっかけで安楽死の処置がとられ、結果的にサイレンススズカにとっては最後に出走したレースになった。

石原 アメリカのバーガーショップの方がすごいファンアートをつくってくれたりもしましたね。

伊藤 あれはすごかったですよね! アニメが配信されている北米での評判もいいようです。 石原 競馬をモチーフとした作品ですが、子どもや日本の競馬を知らない方には「動物擬人化」と捉えてくださっている方もいるので、今後も広く受け入れてもらえるとうれしいですね。

──反響の要因のひとつとして、劇中で描かれるレースはもちろん、随所に競馬ファンなら気づくかもしれない細かなポイントが盛り込まれているからだと思います。

伊藤 リアリティは細部に宿るからこそリアリティなので、当初から細かなこだわりは入れようと考えていました。

石原 たとえば、アニメの中でサイレンススズカが自分の部屋をくるくると歩き回る姿は、現実のサイレンススズカの癖としてどこかで必ず入れたいと思っていました。とはいえ、物語の流れとして必然性がないと、表面的な描写にとどまってしまいます。その点にこだわった結果、レースを控えた第6話でようやく描くことができました。 伊藤 劇中のレースは徒競走のようでもあるし、そもそも馬が女の子である点も現実離れしています。そういったフィクションの世界にリアリティを出していくためには、深層的な部分にこだわる必要があると思いました。

競馬ファンとアニメファン、両者の欲求を満たす最適解

──冒頭「受け入れられた安心感」というお話がありましたが、競馬をモチーフにアニメ化するにあたって、やはりプレッシャーは大きかったのでしょうか?

石原 プレッシャーしかないですよ(笑)。僕はこれまで、コンテンツをつくるときはファンの目線だけを考えてきたんですが、『ウマ娘』に関しては関係者の方の心情も考えなくてはいけません。

協力していただいている競馬関係者の目線は当然意識すべきポイントですし、非常に気を使った部分です。競馬ファンの期待も裏切れないし、競馬そのものに泥をかけるようなこともできません。プレッシャーは現在進行系で感じています。 伊藤 僕がこれまで関わってきた何かをモチーフにした作品の中で、モチーフの関係者がご存命のケースがすごく少なかったんです。そういう意味で『ウマ娘』は、ファンや関係者の方々との距離が近い作品だったので、とてつもないプレッシャーでしたね。

石原 市場規模という意味でも、日本ダービー(※)に12万人が来場するくらいなので、そもそもアニメ、ゲーム系のコンテンツよりもはるかに大きな存在です。その中でも、多くのファンの思い出として残っているスーパースター(馬)たちを集めているので、「どう見られるか」という点は非常に気にしながらの制作でした。

※日本ダービー:正式名称は「東京優駿」。競馬の祭典として一般にも知られるレースで、このレースでの勝利は日本の競馬界において最高の栄誉とされている。

──具体的に物語をつくるうえで意識した点を教えてください。

石原 過去の出来事はできる限り尊重する一方で、そのままを表現するなら『ウマ娘』である必要性はありません。

フィクションという点を大事にしながらですが、伊藤さんがいつも言っていたのは「作品を見たファンも登場人物も、誰も傷つかない作品にしたい」ということです。

たとえばスペシャルウィークのファンは喜んでも、グラスワンダーのファンは喜ばない、当初からそういう物語にはしたくなかったんです。

伊藤 言ってましたね。 石原 モチーフになった競走馬のファンや関係者の方が、「面白い」「アリだね」と思っていただける作品という点は大前提としてあります。その上で、これまで競馬にまったく触れてこなかった人にも「面白い」と思ってもらわなきゃいけない。そのバランスは非常に意識しました。

──誰も傷つかないようにバランスを調整するのは難しそうですね。

石原 そのバランスをとるにあたって、熱心な競馬ファンである伊藤さんがリトマス試験紙のような役割を果たしてくれました。

伊藤 普段、プロデューサーとしては担当しないような監修作業でしたね。とはいえ、誰も傷つかないポイントを見つけるのは因数分解を解くようなもので、個人的にこだわりたい部分がたくさんあって、でもどこまでこだわるか、その最適解を探すのは本当に大変でした。

石原 競馬ファンから見ての「アリ?ナシ?」は伊藤さんに判断してもらいつつ、キャラクターの動き方の整合性は僕がチェックする。そうやって進めていきました。

競馬ファンのプロデューサー・伊藤隼之介とは?

──伊藤さんは非常に重要な判断を下すジャッジメントだったということですか?

石原 「伊藤さんがいなければアニメ『ウマ娘』は成立しなかった」ことは間違いありません。最初からずっと「アニメと競馬をつなげたい」と繰り返し口にされていたのが印象的でした。

伊藤 僕自身、アニメや映像をすごく愛している一方で、同様に競馬や馬事文化も尊敬しています。なおかつ、何か作品に関わるときは、制作陣はもちろん関係者の方々、みんなが幸せになってもらいたいという想いで取り組んでいます。だから、この『ウマ娘』を通じて馬事文化も幸せになればいいなと。 石原 ちなみに、すでに告知されていますが、アニメのBlu-ray BOXの売り上げの一部を、引退馬支援に関わる団体に寄付することになっています。プロジェクトとして言葉だけではなく、行動でも示していきたいからです。

伊藤 僕が競馬に興味をもったのが小学生の頃。でも、あまりギャンブルが得意じゃないのもあって、他の競馬ファンの方と絡む機会が少なくて、自分でもどの程度の競馬ファンなのか計りかねていた面もあったんです。

石原 安田記念に行ったときに、学生の頃、パドックで延々と血統当てクイズをしていたと聞いて、改めて感動しましたが、その日に万馬券当てて、さらにビビリました(笑)。

伊藤 個人的に賭け以外の楽しさを周囲に語っていたこともあって、わりと大きめの馬券を当ててしまってすごくバツが悪かったですね(笑)。

──アニメ『ウマ娘』のTwitterを見ていても伊藤さんの競馬への愛が伝わってきます。

伊藤 はい。さっきも言った通り、作品を通じてアニメと競馬の双方が幸せになってくれればと思って運用しています。と言いつつも、当初は賑やかしの一環ではじめた面もなくはないです。 伊藤 僕自身が競馬を好きになったのも身内の影響でしたし、趣味ってそれを楽しんでいる人を見ることで、「面白そうだな」と思ってはじめることがありますよね。僕らが楽しそうにつくっていることが伝われば、みなさんに親しみをもってもらえるんじゃないかと思いました。

上位入賞者が出演できるウイニングライブの意図

──結果的に視聴者が親しみを抱けたからこそ、現在の評価に繋がっているんだと思います。それこそアニメ第1話でファンを驚かせたウイニングライブも、以降は受け入れられていきました。

石原 たしかに第1話では驚いている人が多かった印象です。ただ、実際の競馬にもウイニングランがありますし、放送が進むにつれて、レースの勝者によるライブパフォーマンスに対する違和感も徐々になくなっていったんじゃないでしょうか。

──レースの上位入賞者によるライブという発想はなぜ生まれたのでしょうか?

石原 ギャンブルの側面もある実際の競馬と違って、『ウマ娘』におけるレースはあくまでもショーレースなんです。その中でも、物語をつくる上では勝ち負けがあったほうが面白いのも事実です。だからといって、敗者が勝者を恨んだり、ウジウジしたりするのはあまり好きじゃないしやりたくない。

それなら、レース後にはみんな笑顔で歌っているシーンがあると、「そんなにギスギスしていないのかな」と思ってもらえるかなと。競馬という勝負の世界をモチーフにしつつもやわらかさを出したかったんです。 ──競馬ファンである伊藤さんとして、ウイニングライブはどのように見えましたか?

伊藤 僕自身はそれほど違和感がなかったんです。石原さんの言う通り、『ウマ娘』の世界におけるレースはショーなんですが、実際の競馬にもショー的な要素はあるんですよ。

それこそ僕が競馬場で見てきた、授賞式の万来のコールとあまり変わらないような気がしていたので、制作側としても「アリ」だなと思いました。現実でも、キタサンブラックが勝利したときに、馬主である演歌歌手の北島三郎さんが実際にウイニングライブをしていましたからね(笑)。

『ウマ娘』であることを実感できる解説者と音楽

──そういう意味では、競馬ファンとして通じるポイントもあったと。劇中に武豊騎手や元騎手で現在は競馬評論家として活躍する細江純子さんが出演されているのも、現実とフィクションを繋げる存在としてということですか?

石原 というよりも、まずは関係者の方々に納得していただかなくてはいけない作品です。その中で武豊騎手のような一般的にも有名な方に出演していただけたら、競馬関係者に関わっていただいていることを伝えやすいんじゃないかと考えていました。

左が本人役として出演した武豊騎手

伊藤 細江純子さんに解説者役として出演していただいたのは、単純に面白くなる、作品の魅力になると思ったからです。もっと言うと『ウマ娘』に出演していただく必然性も感じていました。

というのも、細江さんは普段から馬を「この子」と呼ぶことがあって、人にするような言葉づかいをされているんです。コンセプトに共感していただいたのはもちろんですが、作品との親和性の高さも、出演の決め手になりました。

元騎手の細江純子さんが解説者(左)の声優として出演

──もうひとつ、現実との結びつきを感じる点として、音楽プロデュースを担当している岩代太郎さんは、過去にアニメ『みどりのマキバオー』の音楽を手がけています。

伊藤 『ウマ娘』はハードなスポ根というコンセプトだったので、音楽も力がある重厚なものをイメージしていたんです。アニメに限らず、重厚な映画音楽も制作されている岩代さんに音楽をプロデュースしていただけたのは、まさにイメージ通りでした。

もちろん、実際にJRA(日本中央競馬会)の本馬場入場曲を制作されているというのも大きかったですが、そういう細かい事情を抜きにしても、本当に素晴らしい音楽でうまくハマっていると思います。

石原 『ウマ娘』にとって最高の音楽だったと思います。シナリオができて、コンテができて、アフレコして…と、工程が進んでいく中でなんとなく作品の全体像が見えてきていたんですが、岩代さんの音楽が入った瞬間に「これが『ウマ娘』なんだ」と実感できた気がします。それくらい欠かせない要素ですね。

史実と「if」というフィクションの位置づけ

──現実との繋がりを随所に感じる『ウマ娘』ですが、物語としては史実を踏まえつつもフィクションとして展開しました。作品における史実とフィクションの割合はどのように考えていたんでしょうか?

石原 少し大雑把な言い方をすると、レース結果はほとんどがノンフィクションで、それ以外はほとんどがフィクションですね。架空の世界観をベースにノンフィクションを織り交ぜることで、たとえ「if」の物語であっても、きちんと骨格を持った世界をつくろうと考えていました。

伊藤 アニメ化が発表されていなかった2016年に、「うまぴょい伝説」を使ったPVを見た時点では、まだイメージがつかみきれていませんでした。でも僕自身、競馬がいかに熱く魅力的なものかを知っている。

だからこそ、競走馬をモチーフとしたかわいい女の子のキャラクターが、現実のレース結果を踏襲する熱いスポ根ものとしてつくれれば、面白いものとして受け入れられるんじゃないかなと思いました。 ──アニメの企画段階から、史実とフィクションの融合は考えられていたということですね。

伊藤 はい。特に意識していたポイントです。最初は「この女の子がスペシャルウィークです」と説明しても「?」と思われるかもしれないですが、アニメを見ているうちにだんだん納得してもらえればいいなっていうのは、チームで共有していたイメージであり目標でもありました。

──納得してもらうためにも、キャラクターの性格は重要な要素だと思います。ウマ娘たちの性格は、実際の馬を参考にされたんですか?

石原 もちろんそういう面もありますが、現実問題として、本当の馬の性格は人間にはわからない。だからこそモチーフとして参考にさせていただきながらも、キャラクターとしての肉付けを施していきました。モチーフとなる馬の特徴は当然意識していますが、どの程度取り入れるかはウマ娘によって異なりますね。

伊藤 事前にゲームの設定もいただいているんですが、アニメにおいては競馬ファンが思い描くようなキャラクターであってほしいと思いました。たとえばゴールドシップなら、アニメでは人の言うことをきかない、人を食ったような性格のウマ娘になっていますが、それは現実の競馬ファンが思い描くゴールドシップ像でもあると思います。 ──キャラづくりで参考にしたモチーフというのは、たとえば競走馬それぞれの現実でのエピソードでしょうか?

石原 エピソードというよりは、むしろ戦績から性格を考えていきました。スペシャルウィークであれば勝ったり負けたりの戦績なので、高飛車な性格よりも頑張り屋、努力家といったキャラ付けが自然です。同様に、史上初の7冠馬のシンボリルドルフに弱気なキャラは似合いません。

伊藤 競走馬のスペシャルウィークは北海道の日高大洋牧場の生まれで、サンデーサイレンスの子どもの中では比較的気性が落ち着いているイメージなので、温厚な個性を加えていきました。

石原 僕や伊藤さんは、日高大洋牧場さんに取材に行き、実際にスペシャルウィークにも会いました。

伊藤 そうなんです。実際に目の前にすると、何か不思議なオーラというか、気高さを感じる馬だと思いました。結局のところ、どういう人格…この場合は馬格でしょうか、どんな性格だったのかはわかりません。願わくばファンの思い描くスペシャルウィーク像であり、ゴールドシップ像であり、サイレンススズカ像であればいいと思っています。

美少女化したからこそ成立した馬たちの心理描写

──現実にいた(いる)馬をモチーフにしている以上、現実の出来事が図らずとも作品に影響するケースがあったと思います。実際、放送中に現実のスペシャルウィークが亡くなったときには、石原さんも番組の公式ラジオで追悼コメントを述べられていました。

石原 命あるものをモチーフにしている以上、当初からそういった出来事があるかもしれないと思っていました。同時に『ウマ娘』では、現実とは違う世界の物語として、フィクションの良さを出したいと考えていたんです。

──それは怪我から復帰後のレースで有終の美を飾ったサイレンススズカについても同様でしょうか?

石原 そうですね。アニメに求められているのは、現実では実現できなかった夢を、ifの世界で実現させることだと思っています。フィクションのメリットを出しながら、ファンが見たいものを魅せるという意識で制作していました。 伊藤 これがウマ娘ではなくて、競走馬としてのスペシャルウィーク、もしくはサイレンススズカを主人公にして全13話のアニメをつくったとしたら、2人を喋らせてはいけないと思うんです。

レースに負けたり怪我をしたりしたときの悔しさ、1着を獲った喜びであっても、人間が想像してウマの気持ちとして描くことはできませんし、何より「彼ら」に失礼ですから。

でも、競走馬の魂を受け継ぐ彼女たちが登場するifの世界なら、ファンの思い描くような活躍やその心情を描けると思いました。そういう意味では、アニメ制作に関わる者として、そして競馬ファンとしても、『ウマ娘』では特別な機会をいただけたなと感じています。 ──最後に、基本的に史実に沿ったレースを展開してきた中で、アニメ最終話では18人のウマ娘が一挙出馬する夢のようなレースが描かれました。放送を終えたいま、この13話に込めたもの、そして『ウマ娘』の今後についての考えを教えてください。

伊藤 物語の中で描かれた全てのifの帰結点として、こういったレースを描きたいと、企画当初から考えていました。勝ち負けが決まるのを観たくないというトレーナーの弁は競馬ファンの気持ちを代弁していると思います。

このあとゲームのリリースもありますし、そのあともこのアニメがもし多くのファンに受け入れられたなら、次回作もつくらせてもらいたいですね。

石原 アニメ13話はまさに「夢」を描いたつもりです。トレーナーの夢、ファンの夢、スペシャルウィークの夢……。作中の話数では最大のフィクションだからこそ、ウマ娘の世界観がよく出ている話数です。

今後ですが、第1話から13話では、スペシャルウィークとサイレンスズカを物語の中心として、一生懸命に生きて走る彼女たちの青春を描きました。ただ、キャラクターごとにドラマのあるウマ娘なので、アニメパッケージ第4コーナー(Blu-ray BOX第4巻)に収録される「14話から16話」では、また別軸の物語を収録する予定です。

競走馬の数だけドラマのある世界ですから、皆さんの応援があれば、今後も彼女たちのifの物語は続いていきます。走り始めた以上は止まりませんので、ウマ娘への応援をよろしくお願いいたします。

(C)2018 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」製作委員会

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作品情報

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』

原作
Cygames
監督
及川啓
副監督
太田知章
シリーズ構成
石原章弘(Cygames)・杉浦理史
キャラクターデザイン・総作画監督
椛島洋介
美術監督
伊藤弘
撮影監督
並木智
色彩設計
中野尚美
3D監督
市川元成
編集
高橋歩
音楽
UTAMARO movement
音楽プロデュース
岩代太郎
音楽制作
ランティス
音響監督
森田祐一
音響制作
HALF H・P STUDIO
アニメーション制作
P.A.WORKS
OP主題歌
「Make debut!」
ED主題歌
「グロウアップ・シャイン!」
<CAST>
スペシャルウィーク
和氣あず未
サイレンススズカ
高野麻里佳
トウカイテイオー
Machico
ウオッカ
大橋彩香
ダイワスカーレット
木村千咲
ゴールドシップ
上田瞳
メジロマックイーン
大西沙織
エルコンドルパサー
高橋未奈美
グラスワンダー
前田玲奈
セイウンスカイ
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トレーナー
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onda

恩田雄多

取材を通じて、僕の父親が一時期競馬にハマったきっかけである馬「ダイユウサク」について、伊藤プロデューサーから告げられたエピソードが衝撃的でした(さすがに記事には入れられませんでしたが)。

僕と弟、兄弟の名前にちなんで父が賭けたダイユウサクは結果的に優勝を果たしました。が、伊藤さんいわく「本来は『ダイコウサク』と名付けられる予定だった」そうで……。父の当時のはしゃぎっぷりを思うと、名前を直されなかった奇跡に感謝したいと思います。