先週、製品化が発表されるやいなやTwitterのトレンド入りもし、大きく盛り上がった「うごく、しゃべる、並列化する。1/8タチコマ」。
『攻殻機動隊』ではおなじみのマスコット的存在でもあるタチコマ。このロボットについては発表時にも紹介したが、「AnimeJapan 2017」でも実物が展示されていた。 購入者の手元に届くのは6月以降のため、そこまでは可能な限り微調整を進めていくそうだが、現時点での製品版と考えて差し支えないだろう。
開発に丸1年かけたという「うごく、しゃべる、並列化する。1/8タチコマ」製品版を体験してきたので、開発を手がけたCerevoの広報の方にうかがった話とあわせてまとめていく。
「思考戦車」であるタチコマは、当然本来は人が乗り込んで移動するという用途もある。残念ながらこのタチコマのサイズは1/8スケールであるため、大きさは子犬程度だ。
ただ、会話ができる・自立して動作するタチコマとして、やはり抗いきれない魅力を放っている。 「スケールフィギュア」として考えるなら、値は張るものの、重量感もあって精密な造型は申し分ない。
ファンからすればそれだけでもたまらないわけだが、さらに、『攻殻機動隊』作品にまつわる会話の充実には特に力を入れられている。
作中のセリフの再現はもちろん、タチコマが少佐のモノマネをしたり、作品のタイトルを言うと話数を答えてくれたりと、ファンの心をくすぐるセリフが用意されているそう。
どんなセリフが登録されているのか、会話をしながら引き出していくのも楽しいだろう。
ちなみに「誰がつくったの?」と聞くと「Cerevoにつくってもらった」と答えてくれる。 そして、どうやら製品版では作中同様、ちゃんと「歌う」こともできるようだ。【完全に未来】動いて話す『攻殻機動隊』タチコマのロボット実物と触れ合ってきた
会場では、話しかけてからタチコマの返答までのタイムラグが気になったものの、「それは(会場の)ネット回線が重いから」とのこと。
クラウドに繋がった物体認識エンジンによってタチコマが認識したモノにまつわる情報を覚えさせると、他の個体にもその情報が共有される、というその仕組み。
これは、個が蓄積した情報や体験を全体に共有するタチコマの「並列化」という作中の設定を再現している。
この点について、発表以降、やや誤解が生まれているそうだが、タチコマがカメラで捉えた画像自体を共有するわけではなく、あくまで画像に付け加えられた情報のみを共有する。そのため、顔が映っても、個人情報が漏洩する恐れなどはない。 ユーザーは、物体認識エンジンに登録されているモノであれば、そのモノに対する知識をタチコマに与えることができる。例えば搭載されているカメラで「キュウリ」をタチコマに認識させ、「塩をかけると上手い」と教えてあげると、付加したその情報が別の個体にも共有されるということだ。
そもそもエンジンに登録されていない物体をユーザーが覚えさせる、といったことはできない。ただし、物体認識エンジン自体もアップデートされていくようだ。 ただし、『攻殻機動隊 S.A.C.』では、並列化のもっと先、個に宿る何か(作中では「ゴースト」と呼ばれる)がテーマの1つでもある。
今回は「並列化」までが再現されているが、今後、そういった世界観をも再現する予定はあるのかと聞くと、広報の方は「すごい売れたら考えたいです」と答えてくれた。
複数のエンジン、各パーツの稼働モーター、カメラの搭載など、原価はかかっているため、「今の値段もかなり頑張っている」とのこと。
発表以降の予約受付の動向については、曰く「予想以上の反響はいただいている」とのこと。
購入者については、詳細なデータは入っていないものの、やはり『攻殻機動隊』世代ど真ん中のファンが食指が動いているようだ。
1/8も1/2も、どちらも「攻殻機動隊 REALIZE PROJECT」という、『攻殻機動隊』の世界観をテクノロジーで再現するためのプロジェクトから始動しているため、開発は完全に別軸で動いているが、技術的な連携や情報共有はされているという。『攻殻機動隊』1/2タチコマ、めちゃくちゃ話せるし動けるしやばかった
いよいよハリウッド版『ゴースト・イン・ザ・シェル』(邦題)の公開日である4月7日(金)も迫る中、現代の最新技術で蘇った「タチコマ」が、我々の元にやってくる。
『攻殻機動隊』ではおなじみのマスコット的存在でもあるタチコマ。このロボットについては発表時にも紹介したが、「AnimeJapan 2017」でも実物が展示されていた。 購入者の手元に届くのは6月以降のため、そこまでは可能な限り微調整を進めていくそうだが、現時点での製品版と考えて差し支えないだろう。
開発に丸1年かけたという「うごく、しゃべる、並列化する。1/8タチコマ」製品版を体験してきたので、開発を手がけたCerevoの広報の方にうかがった話とあわせてまとめていく。
タチコマが目の前にいて、会話できるという衝撃
まず、実際に目にするとその精巧さには唸らされる。「思考戦車」であるタチコマは、当然本来は人が乗り込んで移動するという用途もある。残念ながらこのタチコマのサイズは1/8スケールであるため、大きさは子犬程度だ。
ただ、会話ができる・自立して動作するタチコマとして、やはり抗いきれない魅力を放っている。 「スケールフィギュア」として考えるなら、値は張るものの、重量感もあって精密な造型は申し分ない。
作品にまつわる会話はもちろん、実物は「歌う」…?
放送当時と比べると、若干声質が変化しているような気はするものの、おなじみ玉川砂記子さんの録り下ろし音声は600パターン以上に及ぶ。ファンからすればそれだけでもたまらないわけだが、さらに、『攻殻機動隊』作品にまつわる会話の充実には特に力を入れられている。
作中のセリフの再現はもちろん、タチコマが少佐のモノマネをしたり、作品のタイトルを言うと話数を答えてくれたりと、ファンの心をくすぐるセリフが用意されているそう。
どんなセリフが登録されているのか、会話をしながら引き出していくのも楽しいだろう。
ちなみに「誰がつくったの?」と聞くと「Cerevoにつくってもらった」と答えてくれる。 そして、どうやら製品版では作中同様、ちゃんと「歌う」こともできるようだ。
並列化の果てにゴーストは宿るのか
また、特にファンからの耳目を集めているのは、やはり「並列化」の実現だろう。クラウドに繋がった物体認識エンジンによってタチコマが認識したモノにまつわる情報を覚えさせると、他の個体にもその情報が共有される、というその仕組み。
これは、個が蓄積した情報や体験を全体に共有するタチコマの「並列化」という作中の設定を再現している。
この点について、発表以降、やや誤解が生まれているそうだが、タチコマがカメラで捉えた画像自体を共有するわけではなく、あくまで画像に付け加えられた情報のみを共有する。そのため、顔が映っても、個人情報が漏洩する恐れなどはない。 ユーザーは、物体認識エンジンに登録されているモノであれば、そのモノに対する知識をタチコマに与えることができる。例えば搭載されているカメラで「キュウリ」をタチコマに認識させ、「塩をかけると上手い」と教えてあげると、付加したその情報が別の個体にも共有されるということだ。
そもそもエンジンに登録されていない物体をユーザーが覚えさせる、といったことはできない。ただし、物体認識エンジン自体もアップデートされていくようだ。 ただし、『攻殻機動隊 S.A.C.』では、並列化のもっと先、個に宿る何か(作中では「ゴースト」と呼ばれる)がテーマの1つでもある。
今回は「並列化」までが再現されているが、今後、そういった世界観をも再現する予定はあるのかと聞くと、広報の方は「すごい売れたら考えたいです」と答えてくれた。
15万円という値段について「かなり頑張っている」
また、発表時から注目は集めているものの、気安く手が出せる値段ではない15万円という価格設定について。複数のエンジン、各パーツの稼働モーター、カメラの搭載など、原価はかかっているため、「今の値段もかなり頑張っている」とのこと。
発表以降の予約受付の動向については、曰く「予想以上の反響はいただいている」とのこと。
購入者については、詳細なデータは入っていないものの、やはり『攻殻機動隊』世代ど真ん中のファンが食指が動いているようだ。
現代の最新技術で蘇った「タチコマ」がやってくる
「AnimeJapan 2017」のProduction I.Gブース内では、「うごく、しゃべる、並列化する。1/8タチコマ」と並んで、1/2タチコマもお披露目されていた。 DMMがプロデュースに関わり、面白法人カヤックらが技術協力を行い開発されたコミュニケーションロボット「1/2タチコマ」も、会話やそれに伴う動きが実現されており、すでに試験的に店舗展開も始まっている。1/8も1/2も、どちらも「攻殻機動隊 REALIZE PROJECT」という、『攻殻機動隊』の世界観をテクノロジーで再現するためのプロジェクトから始動しているため、開発は完全に別軸で動いているが、技術的な連携や情報共有はされているという。
この記事どう思う?
関連リンク
連載
日本最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2017」が、東京ビッグサイトにて開催中だ。 新作テレビアニメはもちろん、今後新たな展開を控える劇場版など、多くの作品とそのファンで賑わっている。 KAI-YOU編集部でも現場レポートを行う。
0件のコメント