9月17日から20日の4日間で開催され、歴代2位となる25万人超の動員を記録した「東京ゲームショウ2015」(TGS)。
新作ゲームの発表はもちろんですが、何と言ってもその目玉の一つは、他に類を見ないクオリティのゲームキャラクターになりきったコスプレイヤーさんたち。
編集部でも、コスプレイヤーさん・コンパニオンさんを特集していましたが、中でも、特に海外を中心に話題を呼んだ一人のコスプレイヤーさんがいました。それが、超絶ギミックを施した可動式『メタルギアソリッド』雷電コスプレ。
見てください、このコスプレとしての完成度と可動を実現させた機構の精巧さを! コスプレっていうかもう特撮の域に達しつつある…!
近年はどんどんコスプレのレベルも上がり、『艦これ』人気の影響もあってかガジェットや小物に凝ったコスプレイヤーさんがますます増えている中、一つの完成に近いスタイルとして筆者は心を鷲掴みされました!!
その圧倒的完成度から、なんと『Metal Gear Online』公式アカウントにも捕捉される事態に!
ちなみに、まさじさんはアニメとファッションとノイジーエレクトロを融合させて国内外を沸かせるモンスターイベント「DENPA!!!/電刃」の企画/運営メンバーでもあるという。
『攻殻機動隊』や『BLACK LAGOON』といった硬派な作品が好きだというまさじさんと、このギミックを制作した衣装職人のがみさん(@gamisanjp)という方に、この可動式雷電コスプレ創作秘話についてメールインタビューを決行!
ぶっちゃけいくらで制作できるものなのか──そんなことまで色々聞いてみたので、写真・動画と共にお楽しみください!
まさじ 以前から、がみさんは『メタルギア』シリーズの雷電のコスプレ衣装を制作されているんですが、今年2月の「ワンダーフェスティバル」で発表した『宇宙戦艦ヤマト2199』の森雪のコスプレ衣装を制作していただいたことがありました。
それとは別に、7月にはCerevoさん制作の『PSYCHO-PASS サイコパス』可動式ドミネーターの披露イベントにコスプレイヤーとして参加した時の動画や写真がすごく評判が良かったんです。
それで、何か新しいコスプレに挑戦したいと思っていたところに、がみさんが雷電の可動式ギミックプロダクトを本格的に稼働しはじめていらっしゃったので、絶妙なタイミングでのコラボになりました。この雷電のコスプレ自体は、他のモデルさんも着用して披露されています。
━━このコスプレはどのように制作されたんですか? がみ スーツの黒部分は、光沢、半艶、艶消しという3種類のレザー生地。白部分は4種類のレザー生地で、同じく明度を変えてコントラストをつけて、筋肉繊維風のラインで切り替えして立体縫製しています。
硬いパーツは、PET樹脂とプラスチックにヒートプレスという加工を施しています。可動式ヘッドギアは模型メーカーから市販されているギアボックスを4個使っていて、顎・耳当てもすべてプラスチックのヒートプレス加工です。 ━━制作費用や時間はどれくらいかかっているんですか?
がみ 実は、衣装の完成度は7割程度なので、まだまだかかります。ちなみにすでに5~6万円ほどの制作費がかかっていて、実は使えそうで使えなかった材料費の方が高い(笑)。
期間は、現時点で3ヶ月程度。制作前に構想とアイデアがあったため、想像していたより時間はかかっていませんが、まだ未完成なのでこれからも制作は続きます。
━━制作期間もそうですが、クオリティに反して、意外におさえられた費用なんだというのが率直な感想です。さすがDIY! 一番苦労したポイントやこだわりのポイントは?
がみ 衣装の胸部分の透明パーツは成型後に修正が出来ないので、実はここが一番制作時に神経を使う作業ですね。
まさじ がみさんの「コスプレという概念を覆したく、ただただ皆さんに『凄い!』と言ってもらうために、妥協を許さずつくる」という信念のもと、今回の雷電は制作されました。いちコスプレイヤーとしても、世界観をつくり上げる上で、すごく共感しましたし、とても良い刺激になりました!
がみ 僕にとって雷電は、ただのキャラクターではなくヒーロー像そのものなんです。イベントなどで雷電のコスプレが子供たちに喜んでもらえることが、なによりの嬉しさと制作の苦労への癒しになっています。
━━TGSで披露された際の周囲の反応はいかがでしたか?
まさじ バイザーを動かす度に、みんな声を揃えて「おー!! おー!!!」って言ってくださるのが面白くて、ついつい沢山動かしちゃいました◎
あと、私身長172cmあるんですよ。雷電の衣装ってヒールなので、実装すると180cm近くなるんですね。なので、交流する方々に「あれ…男性…じゃ…ない?…女性??!」みたいな反応もされてました(笑)。
━━コスプレする際に意識されていたことはありますか?
まさじ 雷電という『メタルギアソリッド』きってのイケメンキャラに近づけるべく、なるだけ立ち振る舞いをスマートにするよう意識しました。
あと、物理的にヘッドギアで視界が狭まる+10cmのヒールなので、現場では常に転んだりしない様に心掛けてました。コスプレってやっぱり楽しくてウキウキしちゃいがちですが、安全という根本が抜けてしまうと元も子もないので(苦笑)。
━━最後に、今現在も国海外で大いに話題になって絶賛されていますが、彼らに一言お願いします!
まさじ 皆さん、本当に、本っ当〜に感謝しています!! コスプレイヤー・衣装制作者にとって、皆さんに作品を見ていただけることほど有難いことはありません。
この作品をきっかけに、「私もコスプレをやってみよう」と思ったり、コスプレの世界に興味を持ってくれる人が増えてくれると嬉しいです!
━━ありがとうございました! また撮影させてください! 現在、まさじさんとがみさん、そしてコスプレビデオ撮影家のRescue the Princess!(@Rescue_Princess)さんとで、この可動式の『メタルギアソリッド』雷電のコスプレPVを制作中。近日公開されるそうなので、そちらもお楽しみに!
雰囲気たっぷりのエレベーターから現れる雷電。強化外骨格を完全再現、ヘッドギア部分のギミックなどが、より鮮明にわかるつくりになっています。
新作ゲームの発表はもちろんですが、何と言ってもその目玉の一つは、他に類を見ないクオリティのゲームキャラクターになりきったコスプレイヤーさんたち。
編集部でも、コスプレイヤーさん・コンパニオンさんを特集していましたが、中でも、特に海外を中心に話題を呼んだ一人のコスプレイヤーさんがいました。それが、超絶ギミックを施した可動式『メタルギアソリッド』雷電コスプレ。
見てください、このコスプレとしての完成度と可動を実現させた機構の精巧さを! コスプレっていうかもう特撮の域に達しつつある…!
近年はどんどんコスプレのレベルも上がり、『艦これ』人気の影響もあってかガジェットや小物に凝ったコスプレイヤーさんがますます増えている中、一つの完成に近いスタイルとして筆者は心を鷲掴みされました!!
その圧倒的完成度から、なんと『Metal Gear Online』公式アカウントにも捕捉される事態に!
It's not over yet! pic.twitter.com/spZ0bwPYpX
— Metal Gear Online (@MetalGearOnline) 2015, 9月 20
この雷電が登場したのは、ちょうど取材班が参加していない日だったのですが(一生の不覚…)、よく見たらこの人知ってる! 「中国国際動漫節」はじめ数々のコスプレイベントに参加されているまさじさんという方で、写真集『水中ニーソ』のモデルさんもされている方。ちなみに、まさじさんはアニメとファッションとノイジーエレクトロを融合させて国内外を沸かせるモンスターイベント「DENPA!!!/電刃」の企画/運営メンバーでもあるという。
『攻殻機動隊』や『BLACK LAGOON』といった硬派な作品が好きだというまさじさんと、このギミックを制作した衣装職人のがみさん(@gamisanjp)という方に、この可動式雷電コスプレ創作秘話についてメールインタビューを決行!
ぶっちゃけいくらで制作できるものなのか──そんなことまで色々聞いてみたので、写真・動画と共にお楽しみください!
コスプレの概念を覆す「可動式コスプレ」
━━そもそもなんで雷電コスをしようと思ったんですか?まさじ 以前から、がみさんは『メタルギア』シリーズの雷電のコスプレ衣装を制作されているんですが、今年2月の「ワンダーフェスティバル」で発表した『宇宙戦艦ヤマト2199』の森雪のコスプレ衣装を制作していただいたことがありました。
それとは別に、7月にはCerevoさん制作の『PSYCHO-PASS サイコパス』可動式ドミネーターの披露イベントにコスプレイヤーとして参加した時の動画や写真がすごく評判が良かったんです。
PSYCHO-PASS 可動式ドミネーター -DOMINATOR MAXI-
その時に「可動式コスプレ」というのは、まだそれほど定着していないけれど大変需要の高いコンテンツなんだと実感して。それで、何か新しいコスプレに挑戦したいと思っていたところに、がみさんが雷電の可動式ギミックプロダクトを本格的に稼働しはじめていらっしゃったので、絶妙なタイミングでのコラボになりました。この雷電のコスプレ自体は、他のモデルさんも着用して披露されています。
━━このコスプレはどのように制作されたんですか? がみ スーツの黒部分は、光沢、半艶、艶消しという3種類のレザー生地。白部分は4種類のレザー生地で、同じく明度を変えてコントラストをつけて、筋肉繊維風のラインで切り替えして立体縫製しています。
硬いパーツは、PET樹脂とプラスチックにヒートプレスという加工を施しています。可動式ヘッドギアは模型メーカーから市販されているギアボックスを4個使っていて、顎・耳当てもすべてプラスチックのヒートプレス加工です。 ━━制作費用や時間はどれくらいかかっているんですか?
がみ 実は、衣装の完成度は7割程度なので、まだまだかかります。ちなみにすでに5~6万円ほどの制作費がかかっていて、実は使えそうで使えなかった材料費の方が高い(笑)。
期間は、現時点で3ヶ月程度。制作前に構想とアイデアがあったため、想像していたより時間はかかっていませんが、まだ未完成なのでこれからも制作は続きます。
━━制作期間もそうですが、クオリティに反して、意外におさえられた費用なんだというのが率直な感想です。さすがDIY! 一番苦労したポイントやこだわりのポイントは?
がみ 衣装の胸部分の透明パーツは成型後に修正が出来ないので、実はここが一番制作時に神経を使う作業ですね。
まさじ がみさんの「コスプレという概念を覆したく、ただただ皆さんに『凄い!』と言ってもらうために、妥協を許さずつくる」という信念のもと、今回の雷電は制作されました。いちコスプレイヤーとしても、世界観をつくり上げる上で、すごく共感しましたし、とても良い刺激になりました!
がみ 僕にとって雷電は、ただのキャラクターではなくヒーロー像そのものなんです。イベントなどで雷電のコスプレが子供たちに喜んでもらえることが、なによりの嬉しさと制作の苦労への癒しになっています。
━━TGSで披露された際の周囲の反応はいかがでしたか?
まさじ バイザーを動かす度に、みんな声を揃えて「おー!! おー!!!」って言ってくださるのが面白くて、ついつい沢山動かしちゃいました◎
あと、私身長172cmあるんですよ。雷電の衣装ってヒールなので、実装すると180cm近くなるんですね。なので、交流する方々に「あれ…男性…じゃ…ない?…女性??!」みたいな反応もされてました(笑)。
━━コスプレする際に意識されていたことはありますか?
まさじ 雷電という『メタルギアソリッド』きってのイケメンキャラに近づけるべく、なるだけ立ち振る舞いをスマートにするよう意識しました。
あと、物理的にヘッドギアで視界が狭まる+10cmのヒールなので、現場では常に転んだりしない様に心掛けてました。コスプレってやっぱり楽しくてウキウキしちゃいがちですが、安全という根本が抜けてしまうと元も子もないので(苦笑)。
━━最後に、今現在も国海外で大いに話題になって絶賛されていますが、彼らに一言お願いします!
まさじ 皆さん、本当に、本っ当〜に感謝しています!! コスプレイヤー・衣装制作者にとって、皆さんに作品を見ていただけることほど有難いことはありません。
この作品をきっかけに、「私もコスプレをやってみよう」と思ったり、コスプレの世界に興味を持ってくれる人が増えてくれると嬉しいです!
━━ありがとうございました! また撮影させてください! 現在、まさじさんとがみさん、そしてコスプレビデオ撮影家のRescue the Princess!(@Rescue_Princess)さんとで、この可動式の『メタルギアソリッド』雷電のコスプレPVを制作中。近日公開されるそうなので、そちらもお楽しみに!
追記:『メタルギアソリッド』雷電のコスプレPV公開
10月25日、予告通り、『メタルギアソリッド』雷電のコスプレPVが公開されました!雰囲気たっぷりのエレベーターから現れる雷電。強化外骨格を完全再現、ヘッドギア部分のギミックなどが、より鮮明にわかるつくりになっています。
METAL GEAR SOLID LIVE ACTION RAIDEN
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:2801)
衣装作ったがみってのは詐欺師なのでみんな調べてみてね!