第34回日本SF大賞は酉島伝法『皆勤の徒』! 特別賞に『NOVA』など

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第34回日本SF大賞は酉島伝法『皆勤の徒』! 特別賞に『NOVA』など
第34回日本SF大賞は酉島伝法『皆勤の徒』! 特別賞に『NOVA』など

第34回日本SF大賞受賞作

3月1日(土)、日本SF作家クラブが主催する「日本SF大賞」の受賞作が発表された。

日本SF大賞って?

日本SF大賞では、小説・評論・マンガ・イラスト・映像・音楽など、ジャンル・メディアを問わず、対象年度内に発表されたSF作品の中から最も優れた作品が選ばれる。

SF界の発展に寄与することを目的として、1980年に日本SF作家クラブによって創設され、2013年度で34回目の開催となった。

主催する日本SF作家クラブの初代会長は“ショートショートの神様”として名高い星新一さんが務め、他にも小松左京さんや筒井康隆さんなど、日本SF界を代表する作家や評論家、編集者が数多く所属している。

第34回目は3つの書籍が受賞

第34回日本SF大賞
『皆勤の徒』
著・酉島伝法 / 東京創元社
百メートルの巨大な鉄柱が支える小さな甲板の上に、“会社”は建っていた。語り手はそこで日々、異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、それを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない―第二回創元SF短編賞受賞の表題作にはじまる全四編。連作を経るうちに、驚くべき遠未来世界が読者の前に立ち現れる。現代SFの到達点にして、世界水準の傑作。(「BOOK」データベースより)
特別賞
『NOVA』全10巻
大森望 責任編集 / 河出書房新社
本格、奇想、幻想、純文学、ミステリ、恋愛…SFというジャンルが持つ幅の広さと可能性を詰め込んだオリジナル・アンソロジー。完全新作10編+伊藤計劃の絶筆を特別収録。(「BOOK」データベースより)

『ヨハネスブルグの天使たち』
著・宮内悠介 / 早川書房
ヨハネスブルグに住む戦災孤児のスティーブとシェリルは、見捨てられた耐久試験場で何年も落下を続ける日本製のホビーロボット・DX9の一体を捕獲しようとするが―泥沼の内戦が続くアフリカの果てで、生き延びる道を模索する少年少女の行く末を描いた表題作、9・11テロの悪夢が甦る「ロワーサイドの幽霊たち」、アフガニスタンを放浪する日本人が“密室殺人”の謎を追う「ジャララバードの兵士たち」など、国境を超えて普及した日本製の玩具人形を媒介に人間の業と本質に迫り、国家・民族・宗教・戦争・言語の意味を問い直す連作5篇。才気煥発の新鋭作家による第2短篇集。(「BOOK」データベースより)

文:たかはしさとみ
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