ガレージキットやフィギュアを中心にさまざまな立体造形物が集まるワンフェスでは、プロ、アマを問わない数多くのクリエイターが思い思いの作品を発表している。 こちらでは、「一般ゾーン」に出展されたブースで気になったものを前後編にわけてご紹介!
取材・撮影:須賀原みち
7144ブース『ポプテピピック』ポプ子&ピピ美セット
ワンフェス開催前からTwitter上でも話題となっていたのが、カルト的人気を博すマンガ『ポプテピピック』のポプ子&ピピ美セット。 原型製作をされた、クールなびじゅつかん館長によれば、30個用意したセットは開場10〜20分で即完売。「これを目当てに来た」という方も多くいたということで、販売終了後も多くの来場者が写真撮影をしていた。 ポプ子&ピピ美を製作するきっかけとしては、ネタ的にCGモデルをつくって発表したところ反響が大きかったため、ガレージキット化に挑戦してみたという。なお、取材時には存在しなかった竹書房ビルがいつの間にか建立されていた模様。ファーストシーズン最終回で破壊された例のビルの再現。見れなかったのが悔やまれる……!竹書房ビルできたぞコラーー!!! pic.twitter.com/n4mMzdG9vw
— あぶさん (@abusan333) 2016年7月24日
『水玉螢之丞作品集』(本の雑誌社)ブース
1997年に誕生した、ワンフェスの公式キャラクター「ワンダちゃん」。そのキャラクターデザインを手がけ、2014年に逝去されるまでワンフェス公式ガイドブックの表紙イラストを担当してきたイラストレーター・水玉螢之丞さんによるワンフェス関連の仕事をまとめた書籍『水玉螢之丞作品集 ワンフェスのワンダちゃん』が先行発売されていた。 カラーイラストに加え、雑誌『モデルグラフィックス』での連載をあますところなく収録。本書は8月2日(火)から一般書店にも並ぶ。ワンフェスにとって、水玉さんがいかに重要な役割を担っていたかが改めてわかる。これを読んでも、当時、何が流行ってたとか、ワンフェスの本道はわかりません(笑)。でも、水玉さんが見て「良い!」と思ったモノがイラストエッセイで楽しく紹介されています。だから、ガレキに詳しくない人でも十分楽しめる内容になってますよ!同著を編集したさいとうよしこさん談
オムライス!ブース
連載再開が決まり、再び盛り上がりを見せる『ハイスコアガール』から、関節可動フィギュア「矢口ハルオ」と「大野晶」。 可動部ジョイントには既成品が採用され、2人をグリグリと動かせる! そして連載も動き出す!工作部屋ブース「おばけちゃん」や『コンクリート・レボルティオ』
工作部屋ブースでは、新作としてスタジオカラー・ドワンゴによる短編映像シリーズ「日本アニメ(ーター)見本市」の作品から「おばけちゃん」や、テレビアニメ『コンクリート・レボルティオ』の「エクウス」が出展されていた。「エクウス」は開場から1時間弱、「おばけちゃん」は約1時間半で完売と、いずれも大好評。 ワンフェス出展歴10年ほどという主宰者によると、最近のワンフェスはデジタル造型による作品が増えているとか。今回の「おばけちゃん」は3Dソフト「ZBrush(ジーブラシ)」、そのほかの作品は3Dソフト「Metasequoia(メタセコイア)」でモデリングされているという。 精巧なつくりに思わず見入ってしまう。アビエニア+まにまに+senecaブース『血界戦線』や『BAROQUE〜歪んだ妄想』など
3サークルでの合同出展のブース。ゲーム『BAROQUE〜歪んだ妄想』の「天導天使」や『血界戦線-魔封街結社-』の「ドグ・ハマー」など、美麗な作品に目を奪われる。楽RAKU銀工房ブース『からくりサーカス』シルバーリング
シルバーのアクセサリーが目を引く楽RAKU銀工房。『夏目友人帳』の「にゃんこ先生」や『艦隊これくしょん』の「鹿島」「アイオワ」のシルバーペンダントなど、普段使いもできそうな作品が並ぶ。 渋いところでは、『からくりサーカス』から「パンタローネ様」のシルバーリングも! これは完全に製作者の方の趣味だとか。 やはり、自分がつくって楽しいものを披露し、同好の士と分かち合えるというのがワンフェスの魅力なのだろう。Steampunk Jewelry「Forêt」ブース
“スチームパンクのジュエリーブランド”として活動するForêt。コンセプトは、スチームパンクの世界の住人が身に着けているであろう装飾品をつくるということだそう。ワンフェスは、今回が初めての出展となる。 最新作の「冒険家の腕時計-製造番号002-」は、温度計やコンパス、ライトといった機能を有した腕時計(塩分補給のための岩塩も搭載可能)。こんなの身に着けたら、滾らないわけがない!櫻計畫ブース
櫻計畫ブースで販売されていたのは、「アイアンメイデン印鑑ケース」。ブースを訪れた時には、キット・完成品ともに完売をしていた。印鑑が必要な時には、颯爽とカバンから取り出したい一品である。
cubistブース
「cubist」「ねんど星人」「ジャーヘッド」「模型ライダー」「兜工房」の合同ディーラー卓。 『ドリフターズ』の黒王や『ゴジラ』のゴジラヘッド、『牙狼』の魔界竜など、いずれも劣らぬハイクオリティな作品ばかり! 筆者的には、作品別の造型を再現したゴジラの頭部フィギュアに釘付けだった。シャドー工房ブース
オリジナル作品の「謎の機械生命体 [ヴェロキラプト]」や可愛らしい「Toilet Robot」のほか、剛健なフィギュアやパステルカラー×ゾンビのキーホルダーなど、幅広い作品が並ぶシャドー工房。 なんと、こちらはいずれも台湾の原型師によるもの! オタク文化が盛り上がっているとされる台湾のパワーをここでも感じることができた。RAMPAGE Ghostブース
楽天市場などでも作品を販売しているイベントディーラー「RAMPAGE Ghost」のブース。新作となる「棲星怪獣ジャミラ 総天然可動」は事前にTwiter上などでも注目を集めていた。今回の「棲星怪獣ジャミラ 総天然可動」など、やはりイベント会場でしか購入できない作品はすぐに売り切れてしまうとか。 ほかにも、『太陽の牙ダグラム』の「テキーラガンナー」や『装甲騎兵ボトムズ』の「ブラッドサッカー」など、往年のロボットファン垂涎のラインナップも嬉しいところ。この記事どう思う?
イベント情報
ワンダーフェスティバル|Wonder Festival ※現在は終了
- 日時
- 7月24日(日) 10:00~17:00
- 場所
- 幕張メッセ1〜8ホール
関連リンク
連載
国内外からフィギュアやプラモデル、ガレージキット好きが集まる、年2回の立体造形物の祭典であるワンフェスこと「ワンダーフェスティバル」。今回も「ワンダーフェスティバル2016[夏]」を取材、そのレポートを掲載する。
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