この画像を投稿したのは、コスプレイヤーの祭(まつり)さん。2016年冬に開催される同人誌即売会「コミックマーケット91」での頒布に向けて、『乙嫁語り』のコスプレ写真集を制作しています。
乙嫁語りのコスプレを大草原で撮りたくて、モンゴルへ飛びました。この写真は今年の冬コミでの頒布を目標にしている写真集に収録予定。愛を詰め込んだ衣装と写真そしてモンゴルの美しい風景をぜひ見てほしいです photo:@airmaker pic.twitter.com/ljCzdTk3iF
— 祭 (@maturiiiiin) 2016年5月10日
中央アジアの美しき花嫁を描く漫画『乙嫁語り』
「乙嫁語り」は、KADOKAWAの漫画雑誌『ハルタ』で連載中の、森薫さんによる漫画作品。19世紀の中央アジアやカスピ海沿岸を舞台に、美しい花嫁・アミルをはじめとした遊牧民や定住民による生活を描いた作品です。祭さんは、19世紀のイギリスのメイドの生活を描いた『エマ』をきっかけに森薫さんの大ファンに。以前には、同じく森薫さんの作品『シャーリー』のコスプレ衣装も制作したことがあります。
『乙嫁語り』アミルのコスプレ衣装で話題に
そんな祭さんが現在挑戦しているのが、『乙嫁語り』のコスプレ写真集。コートできた!手刺繍にしたから年単位で時間かかったけど、すっっごく楽しかったー!次は帽子とアクセサリーと弓矢入れ作ります!刺繍はまだまだ続く!!!ワンフェスまであと1ヶ月(○∇○)間に合うのか… #乙嫁語り pic.twitter.com/f1MAfb5s4g
— 祭 (@maturiiiiin) 2015年1月10日
彼女は『乙嫁語り』の連載開始時、書店に置かれていたアミルの等身大ポップに一目惚れ。第1話を読んで衝撃を受け、衣装制作を始めたそうです。
それから約6年間かけて制作されたアミルの民族衣装は、一針一針手縫いでつくられたもの。その制作記録は、祭さんのTwitterやブログで公開され話題を集めました。
そして中央アジアでコスプレ撮影!
2015年にはコスプレ写真集の制作を発表し、ウズベキスタンをロケ地に選び撮影。そしてこの5月には、遊牧風景を撮影するために広大なロケーションを求めモンゴルの大草原へ! 突き抜けるような青空の下、多くの羊たちに囲まれながら馬に乗るアミルの姿。まるで『乙嫁語り』の世界から飛び出してきたかのようなリアリティ……。ロケしたのは100年前のウズベキスタンの民家がそのまま保存されている、タシケント駅近くのスタジオ。このスタジオに出会うまで本当に本当にいろんな方にお世話になりました。人とのご縁に感謝。 pic.twitter.com/JLhKYYikNF
— 祭 (@maturiiiiin) 2015年5月14日
手づくりの民族衣装を身にまとったハイクオリティなコスプレはもちろん、モンゴルの広大な遊牧風景に圧倒されます。
馬に乗って走りながら矢を放つ騎射にも挑戦。アミルたち遊牧民の暮らしぶりを、その身を持って表現しています。今日はウランバートルの騎馬サーカス練習場で騎射撮影してきました! #2016mngl #乙嫁語り pic.twitter.com/a02fgRrzJl
— 祭 (@maturiiiiin) 2016年5月8日
衣装制作からロケ撮影まですべてがこだわり抜かれた、祭さんの『乙嫁語り』愛にあふれるコスプレ写真集になりそうですね!
モンゴル撮影から帰ってきた祭さんにインタビュー!
今回のモンゴルでの撮影や『乙嫁語り』の魅力について、祭さんにお話をうかがいました。──祭さんは、コスプレイヤーとして何年ほど活動されているのでしょうか?
祭 14年ほどです。かなり若い頃からやっているのですが、気がつけばこんなに経っていました……(笑)。
──ここまでコスプレのクオリティをこだわり抜かれている理由とは?
祭 『乙嫁語り』という作品が好きという気持ちだけです。
作品を好きな方が二次創作で絵を描かれたり文章を書いたり、聖地巡礼をしたり、その作品にちなんだ国の料理を食べに行ったり、グッズを買ったり……と同じで、私にとっての「好き」という表現がコスプレでした。
──祭さんから見た『乙嫁語り』の魅力とはなんでしょうか?
祭 キャラクターデザインの可愛さはもちろん、中央アジアが舞台ということで、森先生が現地の文化をとことん研究されて、それが緻密な描き込みと映画のようなコマ割りで描かれているのが魅力のひとつです。
ウズベキスタンやモンゴルでロケをした際に漫画を持っていったのですが、ウズベキスタンのおばちゃんや女の子は刺繍のページを夢中で読み、モンゴルの騎馬サーカスの若い男の子は馬が駆けるシーンを何度も読んでいました。 ──今回、モンゴルではどのように過ごされたのでしょうか?
祭 草原に泊まっている間は、ツーリストキャンプに拠点を置いて車で移動しながら遊牧民の方の家にお邪魔したり、ウランバートルに戻ってからは騎馬サーカスの練習場で騎射撮影をしました。
撮影については、事前にガイドさんを通じて話を通してあります。日本では無許可のロケが問題になることが多いですが、海外では非常に寛容なケースが多いのです。
とはいえ、取れる許可は取っておいたほうが良いので、事前の準備は日本でしっかりとしています。
ちなみに、別日に『シュトヘル』のユルールというキャラクターのコスプレもしてきました。こちらは写真編集中です。
──今後、冬コミでの頒布以外にも『乙嫁語り』のコスプレを披露される予定はございますか?
祭 最近はロケやスタジオ撮影ばかりであまりイベントに行く機会がなく、今のところ予定はないのですが……。
イベントで『乙嫁語り』が好きな方とお話できるのが本当に嬉しいので、どこか機会があれば参加したいなと思っています。参加するとすれば、夏は衣装が暑いので、室内のイベントか秋以降でしょうか。
──ありがとうございました。冬コミで頒布されるコスプレ写真集も期待しております!
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