日本人の消費活動で、食べ物の生産や廃棄による環境への負荷は28%(WWFジャパン調べ)。食べ物の食べ残しや売れ残り、規格外品、原料廃棄などによる日本の“食品ロス”は、年間で500万~800万トンにものぼるそうです(FAO, 2011, 世界の食料ロスと食料破棄)。食べ残しをムダにしないために、「食べ残しをみんなで、シェア」をコンセプトにしたiPhoneアプリ『ZANPANDA』がリリースされました。名前はダジャレですがこちら、WWF(世界自然保護基金)がリリースしたマジメなアプリなのです。
『ZANPANDA』は、食べ残しが出たときに写真を撮って場所をシェアすることで、『Facebook』上の友人やアプリのユーザーに食べ残しを通知、「食べたい」とリクエストを送ったユーザーを承認して“おすそわけ”が成立するというiPhoneアプリ。その使い方は『YouTube』で公開された動画で分かりやすく解説されています。
レストランで注文しすぎて食べ残しを出してしまったカップル。アプリから写真を撮って、「おいしいピザです! 現地にて早いもの勝ちです」とシェアします。
通知を受け取り、条件を確認したユーザーはピザを求めてお店へ一目散。
一番早くお店に着いたユーザーが権利を獲得し、おすそわけ成立、というアプリ利用の流れがよく分かる内容になっています。
「食」から、地球の環境を考える ZANPANDA(YouTube)
http://youtu.be/AgnEQL2s0P4
まさかこのアプリを使って本気で“残飯生活”を送ろうという人はいないと思いますが、「鍋やってるからおいでよ」という友人とのコミュニケーションや、「食べ残しってこんなに出るものなんだ」と考えるきっかけには使えそう。『ZANPANDA』のサイトにも「“食”のムダと、環境の破壊を減らすために」として、
・安いからといって必要以上に買わない
・使い残した食材は、適切に保存する
・週1回、冷蔵庫を掃除して、あるものを確認する
・残りものを活用する・どうしても食べ残したら「ZANPANDA」を使う
とアドバイスが記載され、身近な食をきっかけにして、自分たちの暮らしと地球の環境問題に目を向けてほしいというメッセージが投げかけられています。
WWFはデジタルツールを使って、こういうちょっと変わった環境保護についての問題提起をしているのはご存知でしたか? 以前には紙資源をムダにしないために、“プリントできないPDFフォーマット”の“WWFファイル”を提案していたりします。ほかにも絶滅危惧種のホッキョクグマをクリックで救う『All for bear』、女子サッカーの中継で芝生が土に変わっていき、森林が失われていることを訴える動画『Campo Desmatado WWF.』といった取り組みが。
Save as WWF, Save a Tree
http://saveaswwf.com/en/home.html[リンク]
All for bear
http://allforbear.com/#&en[リンク]
Campo Desmatado WWF.
http://youtu.be/4M2uLY8774o[リンク]
ちなみに、『ZANPANDA』の動画に登場するレストランの店員がパンダというのがなんともシュール。WWFのマークでもおなじみのパンダを使うことで、親近感を持って食べ残しについて考えられるのがこのアプリと動画の面白いところですね。アプリは無料なので、WWFのユニークな取り組みを知るために一度ダウンロードしてみてはいかが。
ZANPANDA
http://www.wwf.or.jp/campaign/zanpanda/
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