AVの違法ダウンロードは1ヶ月で1千万件 「罪の重さを理解してほしい」

AVの違法ダウンロードは1ヶ月で1千万件 「罪の重さを理解してほしい」
AVの違法ダウンロードは1ヶ月で1千万件 「罪の重さを理解してほしい」

AVの違法ダウンロードは1ヶ月で1千万件 「罪の重さを理解してほしい」

今年7月、動画投稿共有サイト・FC2動画 アダルトにアダルトビデオを無断でアップロードしたとして、著作権法違反の疑いで書類送検された事件が明らかになった。最近でも、11月に熊本県で新たに一人が同容疑で書類送検されるなど、違法アップロード者の摘発が相次いでいる。

KAI-YOU.netでは、7月の事件をきっかけに、著作権被害を受けた大手アダルトビデオメーカー・S1(エスワン)やMOODYZ(ムーディーズ)などの著作権を有する株式会社CAに取材。本事件の担当弁護士と同社の法務担当者に、アダルトビデオが抱える違法コンテンツの問題について話を聞いてきた。

そこで今回は、引き続きアダルトビデオの違法行為問題について啓蒙するべく、同社の権利部で違法コンテンツの調査を担当している長井徹哉さん、同社権利部とともに対策チームとして対処を行っている、インターネット上の違法コンテンツ調査を行う専門企業の河合貴宏さん(仮名)にインタビュー。

一体、どれくらいの違法コンテンツがネット上に溢れ、どのように違法コンテンツを探し出し、どのような対策を取っているのか。

違法コンテンツの調査・削除の繰り返しの先に一体何があるのか。インターネット上に溢れる違法コンテンツの実態について、詳しく話を聞いてきた。

企画・取材・文/吉田雄弥

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どのように違法コンテンツを検知し、対策を行っているのか

──まず最初に、CAさんと専門企業は、チームとしてどのような体制で違法コンテンツ対策に取り組んでいるのでしょうか?

河合(専門企業担当者) まず弊社では、毎日24時間、CAさんが権利を所有する新作タイトルの違法ファイルの検知と削除、また、現在の違法コンテンツの主となっている、他人とファイルを共有できるソフト・Torrent(トレント)やWinny(ウィニー)といったP2P※1をはじめとしたネットワークのモニタリング、動画サイトの投稿者データの共有、2ちゃんねるなどの掲示板での新たなアップロード方法などのデータ収集、ファイル流出元の特定などを行っています。

※1 ネットワーク上のコンピューター同士が対等な関係で情報やファイルを受け渡す方式。Torrentをはじめ、P2P技術を利用したファイル共有ソフトは数多く存在する

長井(同社権利部担当者) 弊社は、毎日河合さんの専門企業から「誰がどこで何をアップロード・ダウンロードしたのか」という報告を受けています。我々は、その報告をもとに、各サイトへ違法コンテンツの削除要請や警告、そしてそれに応じない悪質なケースに対しては、法務担当者と連携して、損害賠償や民事訴訟、刑事告訴などの手続きを進める資料の作成を行っています。

また、時にクレジットカードの決算代行会社に違法コンテンツが販売されていることを伝え、広告や課金コンテンツによる支払いを停止してもらうこともあります。

──ネット上には、かなりの数の違法コンテンツが溢れていますが、対策を始めた当初の状況はどのようなものだったのでしょうか?

長井 弊社が河合さんの会社と一緒に違法コンテンツの対策を始めたのは2012年の7月でした。

河合 最初の1年ほどは調査と削除という基本的な対策を繰り返しながら、他の対策手段を模索しているような状況だったのですが、2014年1月には、特に被害が大きい動画共有サイト・FC2動画専用のシステムを組むことで、アップローダーの検知システムの運用を開始し、2015年5月までに3,200人の違法アップロード者を特定することに成功しました。

長井 現在では、河合さんの会社で特定していただいた情報をもとに、弊社から削除要請などの手続きをとっています。ただ、どうしてもすべての違法コンテンツを把握することは難しいため、我々も違法コンテンツがアップロードされているサイトを調査するのはもちろん、メーカーやユーザーからの通報によって、常に違法市場を把握するようにしています。

また、著作権者や法律関係者など、外部と協力して情報共有し、毎日違法コンテンツの確認と削除の対応を連携しながら行っています。専門企業による調査だけでは足りず、現在でも我々も目視で確認しながら違法行為の調査を行っています。

河合 できるだけ違法コンテンツを網羅できるように、2014年9月には、特に被害の大きいTorrentのダウンロード阻止に力を入れ、現在では日本のTorrentを利用しているユーザーに対する対策サーバーを設置しました。それからは、Torrentへのアップロードやダウンロードを検知次第、警告を送るシステムを運用しています。

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AOMORI SHOGO

コンテンツ業界でもアダルトは表沙汰になりにくいから大変なんだなあ・・・
あとは個人撮影でFC2にアップしてビジネスしてる人とかもいるからライバルも多いのかも