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AVメーカーが年間1億円を投じる…… 蔓延する違法アップロードの現状とは?

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今年7月、山梨県在住の男性が、動画投稿共有サイト・FC2動画 アダルトに、有料で販売されているアダルトビデオの映像を無断でアップロードしたとして、著作権法違反の疑いで書類送検されたことが明らかとなった。

アダルトビデオをはじめ、音楽や映画といったコンテンツを違法にアップロードする行為は、数年前から蔓延している状態であり、コンテンツホルダー全体が違法アップロードに対する取り締まりを強化している傾向にある。

しかし、それは音楽や映画に限った話であり、アダルトビデオ業界に関しては、違法アップロードに対する対応が遅れていた。そんな業界の状況に危機を感じ、2012年から巨額の投資を行い、違法アップロード撲滅に力を注いでいるのが、大手アダルトビデオメーカー・S1やMOODYZの著作権を有する株式会社CAだ。

そこで今回は同社の担当者と、7月に著作権法違反の疑いで本件を書類送検へと導いた竹村総合法律事務所の竹村公利弁護士に、違法アップロードが抱える問題と現状、そして同社が違法アップロード撲滅を掲げるに至った経緯について話を聞いてきた。

取材・文・企画/吉田雄弥

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運営元が海外であっても、簡単に特定できるようになった

FC2動画 アダルトのスクリーンショット

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──まず、今回の山梨県の男性が書類送検されたことについて、担当弁護士として、改めて今の心境はいかがでしょうか?

竹村弁護士 FC2動画の運営元が海外ということもあり、アップロード者の特定について、国をまたいで調査する必要がありました。そのため、約1年半※1にも及ぶ時間と莫大な費用がかかってしまいましたが、その調査が実を結び、無事、違法アップロード者を特定することができました。

──やはりサイトの運営元が国内ではなく海外にある場合は、それなりの労力が必要となるのでしょうか?

竹村弁護士 違法アップロードの訴訟を起こすこと自体には、労力や手間に大きな違いはありません。

違法アップロード者を訴える場合、当然ながら、違法アップロードをしたという事実を著作権者である企業が立証しなければなりませんが、その前段階として、まずは違法アップロードを行った人を特定する必要があります。

その際、アップロード先のサイトの運営元が海外にある場合、特定するために必要な情報開示の請求を海外で行う必要があるため、費用や時間が余計にかかってしまうという問題はあります。

しかし、最近は我々の方でそういった海外手続きを数多く行うことでノウハウを蓄積し、比較的簡単に行えるようにはなりました。

違法アップロードの事実の立証などについては、権利者と運営元の争いではなく、あくまで権利者と違法アップロード者との争いであるため、その特定さえうまくいけば、あとは国内で訴訟を起こすことになります。

※1 2014年12月に当該男性によって自社のコンテンツが無断でアップロードされていることを確認。その証拠収集のための調査を重ね、山梨県警に証拠を提出。2015年7月15日に著作権法違反の疑いで書類送検された

逮捕や書類送検につなげるためには、どんな証拠が必要なのか

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──違法アップロードの立証というのは、具体的にどのような証拠が必要になるのでしょうか?

竹村弁護士 書類送検や逮捕につなげるためには、その人が違法アップロードを行った事実および、所在などの特定情報を警察に明らかにしなければなりません。

事実を立証する証拠として、違法にアップロードされた動画のIPアドレスのほか、アップロード先のサイトへの発信者の登録情報などが、その人の特定、その人が違法アップロードを行ったという証拠の資料となります。

IPアドレスなどは、専門業者と協力すればすぐに割り出せるので、あとは前述したように、サイトの運営元にプロパイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求をすることで、証拠となり得る情報を収集することができます。

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