仕事を通し、人の何かを変えるということ
━━先ほど話していた、自分を認めてくれる、必要とされている人たちや、お母様に対していろいろな想いもあると思うのですが、その人たちに何かを返していこうという気持ちはあるのでしょうか?LiSA そうですね。その人たちのために今自分は何ができるのかということは、いつも考えるようにしています。
その上で私が思っていることは1つだけ。それは、みんなが「自分が信じている音楽、自分が好きだと思っているその空間、今、生きている時間がすごく楽しい」と思えるような、誰かの好きになったものに対して自信を持たせてあげられる存在になれたらと思っています。
LiSAという人が、誰かにとって好きなものの1つであれば、その想いを信じたくなるような活動をしたいと思います。
誰かが「俺、LiSAの音楽好きなんだよね!」と言ったときに、「全然知らないけどすげぇかっこいいじゃん!」と他の人に言ってもらえたり、みんなが自分の好きなものに自信を持てる存在でありたい。
━━LiSAさんは人に自信を持たせるコンバーターなんですね。
LiSA そうですね。バスケやアニメ、音楽など、人が好きなものはたくさんあると思います。でも、みんなが同じ感性ではないから理解してもらえないことは絶対ありますし、わかってもらえないことの方が多いと思うんです。
特に私の場合は、デビューするまで誰も知らないようなバンドをやっていたのでわかるのですが、そこからアニメの楽曲を始めさせてもらい、そのアニメが好きだという気持ちを私自身がいくら他人に言っても基本的には理解してもらえないと思います。
なので、音楽を通して体現していくしかないと思いましたし、それを実際に感じてもらい、何か響く人に対して響くことをやっていかないといけないなと感じました。
自分は今、それをやらせてもらっている立場にいるので、みんなが好きなものの1つのコンテンツとして、自分が好きなものに自信を持てるような……「俺、カルピス好きなんだよね!」とか「カルピスを見るとあんなこと思い出す!」といった形で、誰かが少しでも自分の好きなものの良いところをわかってもらえるような、そんなコンテンツの1つになったらいいなと思っています。
「好き」を仕事にすると無意識的に日々勉強するようになる
━━Girls Dead Monsterのユイ役としてアーティストデビューしてから今年で5年経つLiSAさんですが、常に高いパフォーマンスを出すためにしているストレス発散方法などはあるのでしょうか?LiSA ストレス溜まったら何しているかな……。思いっきり泣くか、たくさん食べてたくさん寝ます! 好きなものを食べて、好きなものを飲んで、好きなだけ寝ます。
━━発散方法が自分の中で完結している風に感じるのですが、人を巻き込んで……ということはあまりしないのですか?
LiSA たぶん臆病なだけなのですが、歌を歌っているという責任感がどうしても抜けなくて。
だから、お酒も飲まないですし、飲みに行って何かあったら怖いし、何かやらかしてしまったら怖いし……と、どうしても後のことを考えて「わーい!」という感じになれないんですよね。
だからせめて、ご飯を食べて、寝まくって……ということをして、次の日からまた頑張ればいいと思って過ごしています。
━━自分をコントロールできないところに行ってしまうのが怖いということですか?
LiSA そうですね。何かあってからでは遅いと思い、守りに入ってしまうんです。
━━普段の生活では、家にいることが多いのですか?
LiSA はい。パソコンを触っていたらあっという間に時間が過ぎますね。ひたすら海外のアーティストのYouTubeチャンネルを見たり、音楽を聴いたりしています。
どうしても音楽中心になってしまうのは、たぶん無意識的に自分の糧にしようと思っていて、関係ないことをすることが「なんか無駄」とついつい考えてしまうから(笑)。
やったらやったで全然無駄じゃないのですが、せっかく時間をもらって何かをやるのであれば、意味のあることをしたいなと思います。
━━かなりストイックですね。
LiSA でもそれが好きなんです。だから、映画やお笑いも見るのですが、娯楽として、何か発散して楽しいことをしようと思うよりは、LiSAとしてプラスになることを探そうとしてしまいます。
自分の周りの点と点を繋ぎ、線にするためのキーワードは「好き」
━━最後に、多くの人は「あれも好き、これも好き」というように、物事を点で考えていると思います。でもLiSAさんは、一見すると点でも、全て自分の今にどう繋がるかを逆算できているような気がしましたが……。LiSA 今、話をしていて気付いたのですが、私は好きなことを仕事にしているので、今自分がやっていないことは「好きじゃないからやっていない」のだと思うんです。
だから「LiSA」のために勉強しようと思いながら何かをやるよりは、「LiSA」になるというのは、自分が好きなことをやってきた結果だと思います。私、ずっと好きなことをやっているだけなんですね。
━━軸がずっと変わっていないからですかね。
LiSA そう。私の周りにあるものって好きなことばっかりなんです。だから好きなことが全部、自分の実になっているだけで、その延長にいろいろなものがある。
だから、好きじゃないのに、「ちょっと気を抜きたいからニュース番組見ようかな」「これはLiSAのためになるし、見ようかな」とはならないです。
そう考えた時に、点のように見えて、実は全部「好き」という部分でつながっているから、自然と線になっている感じです。ずっと楽しいことを探し、やっている気がします。
みんなのポップアイコンであり続けるために、まずは目の前のことを
━━これから青春を迎える若い人や現役で活躍するような人たちは、たくさんある好きなことの中から何をどうやって研ぎ澄まし、絞っていくかが重要だと思うのですが、どうやったらできるものなのでしょうか?LiSA 私は好きなことを好きだとあまり気づかずにやっていて、バンドも好きというよりか、夢だと思ってやっていました。
だから、高校生の頃は自分が音楽を仕事にするんだと言えませんでした。そんな中、周りのみんなが「美容師になりたい」「俺は大学に行く」と言っているのを見て、自分の将来に対して計画を持ち、確実にやっていくなんてすごいなと思っていました。
とはいえ、時間に縛られて学校に行くことをしたくないと思ったので、自分は大学に行かなかったのですけど。そう思ったときに、「私、なんにも無いな」と感じました。
━━そういう時、焦りませんか?
LiSA 焦りました。焦って高校卒業した後に一回就職もしました。けれどもやはり楽しくなくて、結局辞めてしまったのですが。
そうしたこともあって、もうここまできたら楽しいことが見つかるまで、とりあえず思いっきりやりたいことをやろうと思い、バンドをしていました。
━━ある意味、開き直りや覚悟に近い部分があるのですか?
LiSA 覚悟ですね。よく考えたら「今まで私、音楽しかやってきてないのに、今から他の人に追いつこうと思ったってできるわけないじゃん!」と思いました。
それにせっかくの人生なので、楽しいことを見つけられた時に踏み込んでいけるよう、今できることを精一杯なんでもやろうと思いました。
世界には楽しいことがいっぱいあるし、たぶん、ちょっとでも気になることがあったらなんでもやればいいと思います。
━━何かをやるにしても、ある程度自分自身を信じることが大切なんですね。
LiSA そうですね。あと、大人になり、人のことをとても尊敬できるようになってきました。
昔は自分に自信がなさすぎて、自分以外のことを認めたときに、自分が否定されている気持ちになってしまい、自分のことを余計に信じられなくなってしまったので、人のことも認められなかったんです。
でも、人が自分を信じてくれたり、自分自身が自信を持てる状態になったことで、人のすごいところをたくさん認めてあげられるようになったのは、この仕事をいろいろ積み重ね、感じた成長かなと思います。
「カルピス」Twitterキャンペーン情報
今回のLiSAさんのインタビューとあわせて、「カルピス」ブランドのTwitterアカウントでプレゼントキャンペーンを開催します!プレゼントキャンペーンに応募すると、なんと抽選で2名様にLiSAさんのサイン入り「朝顔グラス」と「カルピス」ブランド商品セットが当たります。
応募方法は下記の通りです。
STEP1:Twitterでカルピス水玉通信(@calpis_mizutama)をフォローする。
STEP2:キャンペーンページの「ツイートして応募する」ボタンからツイートをする、
または、ハッシュタグ #カルピスゲンエキインタビュー をつけてツイートをする
※既にフォローいただいている方はSTEP2のみで応募完了となります
※ハッシュタグ#カルピスゲンエキインタビュー は消さないでください
応募締切は6月30日(火)12時まで。抽選の上、当選者の発表は運営事務局から当選者の方へのみTwitterのダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。ぜひ応募してみてください!
キャンペーン詳細URLはこちら http://www.calpis.co.jp/present/twitter_geneki03/
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LiSA
アーティスト
6月24日生まれ。岐阜県出身。
アニソンフェスやロックフェスに多数出演し、親しみやすいキャラクター性と同性からの支持が厚い独特のファッションセンス、そしてオーディエンスを煽り巻き込むパワフルなライブパフォーマンスが人気を集め、国内だけでなく海外でもその活動の幅を広げている、今最も目が離せない大注目のアーティスト。
2010年春より放送されたTVアニメ「Angel Beats!」の劇中バンド「Girls Dead Monster(通称:ガルデモ)」2代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢され、ガルデモ名義で発売のシングル・アルバムランキングは全てオリコン上位に入るなど人気を集める。
その後、2011年春にソロデビューミニアルバム「Letters to U」をリリース。同年秋には1stシングル「oath sign」(TVアニメ「Fate/Zero」1stシーズンOP・初登場5位)、2012年夏には2ndシングル「crossing field」(TVアニメ「ソードアート・オンライン」OP・初登場5位)をリリース。
2014年1月3日に、自身初となる日本武道館ワンマンライブ(指定席即日完売)を開催。同12月には7thシングル「シルシ」(TVアニメ「ソードアート・オンラインⅡ」《マザーズ・ロザリオ》編ED)をリリースし、シングル自身最高位となる初登場3位を獲得。
2015年1月10日・11日には日本武道館ワンマンライブ2Days(指定席即日完売)を開催。3月4日には自身3枚目となるフルアルバム「Launcher」をリリースし、初登場3位を獲得。5月27日には8枚目のシングルとなる「Rally Go Round」(TVアニメ「ニセコイ:」OP)をリリース。
8th single「Rally Go Round」NOW ON SALE!
日本武道館ワンマンライブBlu-ray&DVD
「LiVE is Smile Always~PiNK&BLACK~in日本武道館『いちごドーナツ』『ちょこドーナツ』」2015年7月22日ON SALE!
連載
全9回まで展開したカルピスの「ゲンエキインタビュー」では、様々なジャンルで活躍する現役の方々をゲストに、ロングインタビューを敢行。 声優の内田真礼さん、諏訪部順一さん、水瀬いのりさん、Pileさん、アニソンを中心に活動する歌手のLiSAさん、プロ棋士の橋本崇載さん、ラテアーティストの松野浩平さん、サイクルフィギュアの佐藤凪沙さん、プロレスラーの丸藤正道さんにご出演いただきました。 それぞれの来歴や仕事への意識、そして他ではなかなか聞けなかったら青春や初恋についてのぶっちゃけトークまで、カルピスを飲みながら赤裸々にお話いただきました!
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