反発の強さと裏腹に、開発現場に浸透する生成AI
もう一点、今回のTGSで印象的だったのは生成AIです。
イベント前には、「妖怪ウォッチ」「イナズマイレブン」「レイトン教授」などで知られるレベルファイブが、プロモーション映像などでの生成AIの使用をめぐって物議を醸し、謝罪の声明を発表する事態に。
同社は「一部の映像において、安易なAI使用をしてしまったこと」を謝罪しつつ、開発においては作業の効率化を目的として生成AIを活用していることを明かしていました。
一方、TGS初日の17日には、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会が発表した調査レポートの中で、ゲーム開発者の85%以上が業務で生成AIを活用していることが明らかに。
その目的としては、「開発期間の短縮」「開発・運営コストの削減」「多言語対応・グローバル展開の促進」などが挙げられています。
それを反映するかのように、TGS会場では2024年から「AIテクノロジーパビリオン」というコーナーが設けられ、AIを活用したツールなどを提供する各社が集まっています。

学習データの権利問題は? 生成AIツール開発会社を直撃
今回はそのうちの一社・Meshy LLCの金俊赫さんにお話をうかがうことができました。
Meshy LLCが出展していたのは、2Dのイラストやテキストなどから3Dモデルを生成する生成AIツール「Meshy.ai」。

Meshy LLCの金俊赫さん
金さんによると、実際に導入している企業では、3Dモデラーが「Meshy.ai」をツールとして使用し、完成度80%程度まで作成。その後、自分で仕上げなどを行うことで、制作にかかる時間を短縮しているとのこと。
こういった短縮によって、従来よりも少ない人員や期間での開発や、経費の削減が可能に。ゲーム開発のハードルを下げることができるといいます。

ただ、生成AIの導入に関してよくリスクとして挙げられる、学習に際しての権利問題や他人の著作物を学習しての生成といった点は気になるところ。
金さんは「弊社のツールのワークフローでは、使用者が生成元となる素材を選択します。自作したイラストのように、権利上問題ない素材を使っていただければ、著作権を侵害するようなことは起こりません」とコメントしました。
続いて「企業用と個人用、どちらでもユーザーさんのデータは学習に使わないように対応しています」「適切に使用すれば権利上の問題は起きないようになっていると説明することで、少しずつ理解を得ることができ、導入企業が増えています」と説明してくれました。
生成AIの浸透と、IPへの注目度のさらなる増加。エンターテインメント領域全体に起こる時代の波が感じられるTGSとなりました。
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連載
例年秋頃に開催されている国内最大のゲームの祭典「東京ゲームショウ(TOKYO GAME SHOW)」(通称・TGS)。 国内外から大手メーカー、個人開発者、周辺機器メーカー、グッズメーカー、ディベロッパー、パブリッシャーなど、ゲームに関連する企業が集結する年に一度のゲーム見本市。 TGS開催前の事前情報や注目タイトルの関連記事、会場である幕張メッセで各ブースを取材したレポートなどを公開していく。




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