YouTubeが試験運用している新機能「コミュニティランキング」。
YouTubeのヘルプページでは、「ライブ配信を楽しくインタラクティブな雰囲気」にする効果があると説明されている一方、発表当初から順位付けされることについての批判的な意見も多数噴出しています(外部リンク)。
一方で、SNS上で散見されている「課金額で視聴者を格付けする」単純な仕組みとは、試験段階では少し違う模様。
一体、どんな新機能なのでしょうか?
視聴者のエンゲージメントをポイント化する「コミュニティランキング」
「コミュニティランキング」は、YouTubeライブ配信中に視聴者のエンゲージメント(チャット、Super Chat、Super Stickers、ギフトなど)をポイント化し、ランキング形式で表示するもの。
VTuberの禰好亭めておさんが5月29日に行なった検証によれば、チャットやSuper Chatなどのアクション1回につき25XPが付与され、1時間あたり最大75XP(3アクション分)まで獲得可能な模様(外部リンク)。
ライブ配信中に上位50名がランキング表示され、上位3名にはチャット欄で特別なバッジが付与されます。
おめがシスターズや卯月コウら人気VTuberも反応
「コミュニティランキング」については、ストリーマーやVTuberからの反応も様々。
双子VTuber・おめがシスターズの2人も雑談動画の中で言及。「やっぱランキング付けって良くないからね、心にも」と感想を語っています。
にじさんじの卯月コウさんは6月2日、「『スーパーチャットランキング』の上位を贔屓して遊ぶ」ライブ配信を実施。
1時間あたり3アクション分、最大75XPというかなり低い上限が設定されているため、配信開始前からコメントすることで先行者が逃げ切り(同じXPの場合、最初にランクインした人が表示され続ける)可能です。
さすがに上限75XPは誰でも一瞬で達成できてしまうため、今後もし本リリースされるようなことがあれば仕様変更の可能性は高いと考えられます。
配信者側がオフにできない仕様の自由度への批判も
現状の仕様においては、「コミュニティランキング」は課金額を表示するいわゆる「スーパーチャットランキング」と呼べるものではない仕組みとなっています。
しかし、配信者への課金額などで視聴者のランキングを表示する機能は、Twitichなど他の配信サイトでも当たり前に実装されている機能です。
順位ではなく“格付け”という点においては、すでにYouTubeチャンネルのメンバーシップ加入者の場合は名前の色が変わるといった、目に見えたユーザーの差別化が行われています。
また、ランキング機能を非表示にできるのも、現在は視聴者側だけ。配信者側でオフにすることができないことも、新機能を懸念する声に繋がっていそうです。
視聴体験と配信の自由度、そのバランスが今後問われていきそうです。

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