丸っこいフォルムに小さな羽、なんでも食べちゃいそうな大きな口がとってもかわいいドラゴンのぬいぐるみ。今にも動き出しそうです。ぜひお迎えしたい愛らしさがあります。
──ただしこちら、ただのぬいぐるみじゃありません。
というか、ぬいぐるみではない。粘土でつくられたドラゴンなのです!
焼き物です。抱きしめたいけど、ぎゅっとしたら割れちゃうかもしれません。見た目はもふもふ感がありますが。
粘土が素材なのに、見た目は完全にぬいぐるみ。一体どうやってつくったのか? 制作したカミクボユウスケさんにお話を聞きました。
【画像】カミクボユウスケさんが制作した陶芸作品どこか懐かしい作品を手がける作家・カミクボユウスケ
カミクボユウスケさんは、全国のデパートの美術画廊で個展を開催するなど、美術催事に出展する陶器造形作家です。
自身の空想世界を陶芸で表現していて、ぬいぐるみ風ドラゴン以外にも、メカやロボットをモチーフにした陶芸作品を制作しています。
カミクボユウスケさんが制作した陶芸作品
「他にない唯一無二の陶芸作品を心がけています」とカミクボさんが言うように、ぬいぐるみ風ドラゴンの他にも、独自色の強い作品を手がけています。
作品を制作する際のキーワードは「カッコイイ・カワイイ・懐かしい」。SNSで公開されている作品の多くは、ブリキ玩具のようなテイストがあり、どこか懐かしさを感じるデザインです。
粘土なのにぬいぐるみっぽい──秘訣は顔料の塗り方
ぬいぐるみ風ドラゴンのまん丸なフォルムは、中が空洞のボールをいくつか組み合わせてつくられています。
ちなみに型取りなどをせず、フリーハンドで中空のボールをつくるのは難しい技術を要するそう。
おすわりバージョンのぬいぐるみ風ドラゴン
では、その丸いボールのツルっとした表面を、どう加工すれば起毛素材ような質感が生まれるのか?
まず用意するのは白い粘土です。そして、粘土の泥に顔料で色をつけたものを、「スポンジや筆で叩くように塗り付けて質感を出しているんです」と教えてくれました。
火を吹くぬいぐるみ風ドラゴン
顔料が重なってできた凸凹が起毛素材感の正体だったわけですね。
このことを踏まえて、もう一度よ〜~~くぬいぐるみ風ドラゴンの表面を見てみてください。めちゃくちゃ細かい匠の業(ワザ)に驚くはずです。すごい!

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