書籍『古代マケドニア全史』が、3月13日に講談社から刊行された。
紀元前に栄華を築きながら滅亡したマケドニア王国の歴史を、最新の研究を踏まえて辿る内容。定価は2970円(税込)。著者は澤田典子さん。
帯には『寄生獣』『七夕の国』で知られる岩明均さんが、マケドニア王国の栄枯盛衰を描く漫画『ヒストリエ』のイラストを2点使用。また、講談社の公式サイトでは、「これが『ヒストリエ』(岩明均)のリアルだ!!」とも紹介されている。
マケドニア史を研究する澤田典子が、成立から滅亡までを記す
『古代マケドニア全史』は、古代ギリシア/マケドニアの歴史を研究する千葉大学教育学部の教授・澤田典子さんが、王国の成立から滅亡に至るまでの歴史を記した書籍。
前述した漫画『ヒストリエ』でも描かれ、そしてこれから展開されるであろうマケドニア王国の歴史を全面的に網羅している。
『ヒストリエ』1巻/画像はAmazonから
マケドニア王国は紀元前7世紀半ばに建国され、王・フィリッポス二世のもとにギリシアを制覇。その後継者であるアレクサンドロス三世がさらに版図を広げ、アジアの広域を支配下に置いた歴史を持っている。
『ヒストリエ』の重要人物・フィリッポス二世
『古代マケドニア全史』は、歴代の王の中でも特に世に知られるアレクサンドロス三世はもちろんのこと、その父であるフィリッポス二世を特に手厚く扱っているのが特徴だ。
『ヒストリエ』におけるフィリッポス二世(『古代マケドニア全史』帯イラスト)/画像はAmazonから
『ヒストリエ』においてフィリッポス2世は、主人公のエウメネス(フィリッポス二世、アレクサンドロス三世に書記官として仕えた人物)の命運を大きく変える人物として描かれた。
一方、王に即位する以前については主題ではないため、作中では特に触れられていない。
『古代マケドニア全史』は、『ヒストリエ』においても大きな存在感を放ったフィリッポス二世について、歴史背景を踏まえて知ることのできる貴重な手引き書になりそうだ。

この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント