すとぷり、さいたまスーパーアリーナ公演レポ　リスナーの心を掴んだ6人の王子

STPR所属の2.5次元アイドルグループ・すとぷりが、1月11日と12日にさいたまスーパーアリーナでワンマンライブ「すとぷり Best Album Release Party 2025」を開催した。

約1年8ヶ月ぶりとなるライブでチケットは完売。懐かしい曲から新しい曲まで、ベストアルバム『Strawberry Prince Forever』の発売を記念したライブだからこそのセットリストで会場を盛り上げた。

すとぷり、初のベストアルバムを発表　約80曲を収録、ファン投票も開催

2.5次元アイドルグループ・すとぷりの初となるベストアルバム『Strawberry Prince Forever』が、2025年1月8日（水）に発売されることが決定した。CD4枚組に約80曲を収録し、特典Blu-rayには60分を超える限定映像とライブ映像を収録する。2024年10月26日から予約受付を開...

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12日の公演ではメンバーの莉犬さん、るぅとさん、ころんさん、さとみさんのソロワンマンライブの開催が決定。ジェルさんが原作を手がける人気動画シリーズ「遠井さん」のアニメ映画化も告知された。

さらに、STPR史上最大級のドームフェス「STPR Family Festival!! in ベルーナドーム」の追加公演を発表。4月2日（水）～3日（木）にかけた全5日間で20万人を動員することが明らかになった。

本稿では、3DCG映像を活用した演出とパフォーマンス、そして重大発表の連続でファンを熱狂させたライブの公式レポートを掲載する。

写真：林晋介、原田圭介、小瀬広明

すとぷり、冒頭から会場のボルテージを一気に押し上げる

スクリーンに映し出された森の中に蝶が舞い、会場内が幻想的な雰囲気に包まれる——。リスナー（ファンの呼称）の期待が高まる中、センターステージにスモークが立ち込める。

その中に、次第にメンバーのシルエットが浮かび上がっていく。冬らしくファーをあしらった白い王子様風の衣装に身を包んだメンバーが、風に揺れる衣装と共に堂々とした立ち姿で現れると、会場は割れんばかりの歓声で溢れた。

オープニングを飾ったのは、2024年夏に全国の劇場で公開されたすとぷり初のアニメ映画の主題歌でもある「誓いの花束を～With You～」。

きれいな円を描くようにメンバーが自然に散らばり、会場のリスナーと一体となるように視線を合わせると、今回のライブで初披露となるダンスとともに歌い上げた。

続いて、すとぷり公式アプリのテーマソング「ぴゅあぴゅあいちご」。そこからおなじみの「スキスキ星人」「大好きになればいいんじゃない？」と歌い上げ、会場のリスナーに“楽しい”を届けていく。

「みんな思いっきり声を出してね！」という莉犬さんの言葉に呼応するように歓声が沸き起こる。トロッコに乗りながらステージへと移動し歌ったのは、実写MVも話題になった「AGAIN」。冒頭から怒涛のメドレーを繰り出した。

王子衣装を纏った姿はまさしくプリンス　リスナーの心を掴んだ一言

最初のMCコーナーで改めてリスナーに挨拶をすると、そこから右と左、アリーナとスタンドそれぞれに呼びかけ、メンバー対決によるコール&レスポンスで会場を盛り上げる。

その後大きな時計が浮かび、全身真っ白な衣装でメンバーが再び現れると、ライブでは2019年以来となる「アニバーサリー」を披露。るぅとさんが莉犬さんの頭を抱き寄せると会場いっぱいに大きな歓声が起こった。

オレンジ色に包まれたステージで繰り広げられたのは「3月のオレンジ」。メンバーは階段を縦横に分かれて座る。ひとりひとりの歌声が重なり合い、感情が滲み出す。

大きな時計の前でるぅとさんが指揮をとるように手をかざしてはじまった「Spreading Palettes」では、メンバー同士が想いを重ね歌声を届けていく姿に、切なくも温かい気持ちが会場に溢れた。

再び王子衣装に着替えたメンバーが歌うのは、NHK「みんなのうた」でも放送された「⼿をつないで歩こう」。そして、「虹のはじまり」「お姫さまになっていいよ」、そこからつながる「Prince×プロポーズ マッシュアップメドレー」では、まるで宮殿の一室のように華麗な空間で堂々と歌い上げる。

その姿はまさにプリンスそのもの。左手の薬指にリングをはめる仕草とともに、「ずっと一緒だよ」というセリフで未来を約束するような場面には、多くのリスナーが心を掴まれたのではないだろうか。

息つく間もなく曲を披露したところで、ななもり。さんが「どこを見ても笑顔ってすごい！」と会場を見回し、メンバーもその言葉に大きく頷き笑顔をこぼす。

ここまでの楽曲、そしてすとぷりの歩みを振り返り、ななもり。さんは「たくさんの初めてが積み重なってきて今がある」と噛み締める。

多くの楽曲に携わってきたるぅとさんは「最初に投稿した曲からずっと愛され続けて、ベストアルバムという長い歳月が経っても届けられる形にして……めちゃくちゃ嬉しいです！」とリスナーに感謝の思いを伝えた。