メリケンサックといえば、拳にはめて打撃を強化する武器。
ナックルダスターとも呼ばれますが、どちらにしてもなんとも物騒で無骨で危なっかしい響きです。
ところが、そんなメリケンサックをぬいぐるみにしたらどうでしょう? 握る拳からも力が抜けそうなふわふわ具合……とても可愛らしいですね。
ぜひとも握ってみたい逸品を制作したのは、現代美術作家の南村杞憂さんです。
【画像】握りたくなる! ふわふわなメリケンサックメリケンサックをつくる現代美術作家にはどんなこだわりが……?
「メリケンサックのぬいぐるみ」をつくった南村杞憂さんといえば、これまでにユニークなアクリル製雑貨やオブジェを制作。制作したアイテムは通販のほか、個展での展示も行っています。
以前にも「エビデンス(根拠や裏付けのこと)」の形を模したメリケンサックを制作しており、当時もKAI-YOUでは取材していました。
今回、またしてもメリケンサック、それもまたしても実用性がなさそうな(凶器ですからね。ない方がいい)メリケンサックを制作した南村杞憂さん。
「もしや何らかのこだわりがあるのでは……?」と気になり再び話を聞きました。
「どうせならぬいぐるみとして面白いものにしよう」
──「メリケンサックのぬいぐるみ」を制作したきっかけは何だったのでしょうか?
南村杞憂 個人的には、ずっと「ふわふわのぬいぐるみをつくりたいな」と思っていたので“念願の”という感じです。
「どうせならぬいぐるみとして面白いものにしよう」と思っていたところ、本来殴るためのメリケンサックをふわふわのぬいぐるみにしたら面白そうだったので、そのアイディアを具現化しました。
──作品制作でこだわった点、気に入っている点はどこですか?
南村杞憂 縫製素人なのでかなり自己流で制作しているのですが、指を通す穴部分の構造を考えるのが一番難しかったですね。
フェイクファー素材は制作するときに毛だらけになるけど、完成したときに作品のクオリティが高くなるので気に入ってます!
あと何よりも、つくる時に大きな機材が必要なくて、針と糸と布があれば制作できるところが簡潔で良いですね。
メリケンサックは「存在がギャグみたいな感じ」
──以前にも「エビデンスで殴るメリケンサック」を制作されていますよね。もしやメリケンサックという制作物へのこだわりがあるんでしょうか……?
南村杞憂 言われてみれば確かに、なんででしょうね(笑)。
キャッチーで心惹かれるのかもしれません。なんか形が変だし、そもそも用途が変だし。
存在がギャグみたいな感じがしませんか? そういうところが好きなのかも(笑)。
南村杞憂 ちなみに以前つくった作品で、殴ると「この度は大変申し訳ございませんでした」という文字が押印できる「ごめんなさいメリケンサック」という作品があるのですが、飛行機の機内持ち込みで揉めたことがあります。
その点、今回のぬいぐるみは大丈夫だと思います!
──なるほど……すでに受注販売を開始されていますが、今後は展示などの予定はありますか?
南村杞憂 2月1日(土)から福岡のArtist Cafe Fukuokaで開催する個展「kiyunamura_fuk.zip」で早速展示/販売できたらと思ってます!
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イベント情報
南村杞憂 福岡個展「kiyunamura_fuk.zip」
- 会期
- 2025/02/01(sat)〜03/02(sun)
- 時間
- 11:00〜19:00
- 場所
- Artist Cafe Fukuoka コミュニティースペース
- 〒810-0043 福岡県福岡市中央区城内2-5
- 月曜定休
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日夜生み出されるポップな画像たちを短く紹介する人気連載。 ソーシャルメディアやまとめブログ、バイラルメディアなど、 画像系コンテンツへの注目は常に集まっていますが、 KAI-YOUでは「POP」を軸に、話題の画像を紹介していきます。
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