SMILE-UP.(スマイルアップ)社が10月22日、故ジャニー喜多川元社長の性加害問題を巡って設置した、被害者救済委員会の委員長・定塚誠(じょうづかまこと)さんが10月13日に亡くなったと発表した。
定塚誠さんは2023年9月13日の同委員会設置以降、1年以上にわたり、被害者に対する補償に取り組んできた。
公式サイトの発表でSMILE-UP.社の東山紀之社長は、哀悼の意を示すとともに「被害にあわれた方々に寄り添っていくという決意を胸に、被害救済に最後まで全力を尽くして取り組んでまいります」とコメントしている。
被害者救済委員会は2人体制で補償業務を遂行
定塚誠さんは、裁判官の経験を有する弁護士3名のうちの一人として、SMILE-UP.社の被害者救済委員会に設立から参加。
発足以来、委員長として補償業務にあたってきた(外部リンク)。
東山紀之社長はコメントで、「裁判官として多くの性加害事案に携わられたご経験から、500名を超えるご申告者の方々に迅速で公平な補償手続きが進むよう、約1年間にわたり真摯かつ多大なるご尽力をいただきました」と感謝。
加えて、「大変なご心労をおかけしたこととも存じます」と労いの言葉もつづられている。
SMILE-UP.社は今後の被害者救済委員会について、定塚誠さんと同じく委員である杉原麗さんと森倫洋さんと検討。結果、杉原麗さんを委員長代行として、2名体制で補償業務を遂行していくという。
NHKの起用再開、検証特番の放送──旧ジャニーズ性加害問題を巡って
創業者である故ジャニー喜多川さんの性加害問題を巡っては、直近でテレビ局などが、新会社・STARTO ENTERTAINMENT(以下STARTO社)所属タレントの新規起用を再開すると発表して注目を集めている。
特に10月16日、NHKの稲葉延雄会長が定例会見で起用再開の方針を表明(外部リンク)。
10月9日には被害者が会見を開き、被害者補償の状況や対応について批判し、全容解明や被害者への誹謗中傷対策の徹底を求めたいただけに、「性加害問題が風化している」といった批判の声も上がった。
それから4日後の10月20日(日)には、NHKスペシャル「ジャニー喜多川が築いた“アイドル帝国”の実像に迫る」が放送。
番組では、被害者遺族との電話の中で、SMILE-UP.社補償本部長の対応が不誠実として物議を醸していた。
※10月28日追記:SMILE-UP.社は10月25日、NHKスペシャルにおいて対応が物議を醸していた同社補償本部長を解任したと発表した(外部リンク)。
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