連載 | #104 KAI-YOU SALE & REVIEW

早川書房の2000作品が半額 秋のKindleセール海外作家オススメ13選

早川書房の2000作品が半額 秋のKindleセール海外作家オススメ13選
早川書房の2000作品が半額 秋のKindleセール海外作家オススメ13選

画像はすべてAmazonから

早川書房の2000作品以上が半額になる「早川書房 秋のKindleビッグセール」が、12月1日(金)まで開催されています。

本稿では、海外の作家によるおすすめの作品をピックアップしました。購入の参考に活用ください。国内作家編はこちら

目次

劉慈欣『三体』

まずは何と言っても『三体』。前日譚を含めてシリーズ全6巻が半額。

2023年10月にWOWOWで実写ドラマの配信がスタート。2024年3月にはNetflix版の実写ドラマも配信開始と、再び盛り上がりを見せる中国発の世界的ベストセラーSFです。

物語は中国の文化革命からはじまり、世界中で相次ぐ科学者の自殺と、それに関わるとされるVRゲーム・三体の秘密へ接近します。人間の機微を描きつつ、宇宙規模のスケールを展開するハードSFの傑作です。

アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』

SFの古典的名作の一つに数えられる『幼年期の終り』。世界各国の上空に巨大な異星人の宇宙船が現れて、人類を管理すると宣言するところから物語がはじまります。

侵略行為はなく、文明の発展を促す異星人は、徐々に人類に受け入れられます。しかし頑なに姿は見せず謎は多い……。その謎がもたらす衝撃と、否応なく変化していった人類の足跡が描かれています。

アーサー・C・クラーク『2001年宇宙の旅〔決定版〕』

スタンリー・キューブリック監督による映画も有名な『2001年宇宙の旅』は、シリーズ全4巻が半額。300万年前の地球で、人類の祖となる原始的な猿が、石板のような物体・モノリスに触れる──。

それから幾星霜。月に降り立った人類がモノリスと邂逅。この異物は何なのか? 解明のため木星探査へ向かう宇宙船に搭載された人工知能は、なぜ反乱を起こしたのか。壮大なスケールで描くロマンSF。

アンディ・ウィアー『火星の人』

マット・デイモンさん主演の映画『オデッセイ』の原作である『火星の人』。不慮の事故でたった1人、火星に取り残された宇宙飛行士の孤軍奮闘が描かれています。

ろくな資源がない火星で1人、次々と起こるトラブルを持ち前のバイタリティで乗り越えていく主人公が魅力的なキャラクターです。彼を救助するために動くチームの面々の心意気と奮闘も見どころ。

アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

目覚めたら宇宙船にいた。そして記憶喪失で何が何やらわからない状況。この極限下で、人類を救うためのミッションに挑む主人公を描いた『プロジェクト・ヘイル・メアリー』。マジで面白いです。

主人公が失っていた記憶を思い出す過去編と、思い出した記憶と科学の知識を頼りに直面する問題を解決していく現在編を交差させながら進むストーリー。爽快なラストも印象的です。

エルヴェ・ル・テリエ『異常【アノマリー】』

タイトルの通り、異常な事態に見舞われる登場人物たちのSFミステリー群像劇『異常【アノマリー】』。殺し屋、作家、少女、弁護士などなど、バラバラに見える彼らにあった共通点。そして謎めいた訪問者。

各々の登場人物に起こるあれこれと、それらが物語としては整理されないまま進み、ふいに「!?!?!?」となるあの読書体験。ぜひ味わってほしいです。言葉遊びのユーモアもグッド。

ジェイムズ・ラヴグローヴ『クトゥルー・ケースブック』

シャーロック・ホームズとクトゥルフ神話をマッシュアップした、「クトゥルー・ケースブック」シリーズはいかがでしょうか。全2巻が半額。ちなみに三部作で、現在までに刊行されているのが2巻まで。

あのシャーロック・ホームズが、クトゥルフ神話の恐るべき神々に対峙するという、なんともワクワクする組み合わせ。ミステリ×コズミックホラーの合わせ技で一本!

M・W・クレイヴン『ワシントン・ポー』

刑事のワシントン・ポーが様々な難事件の解決に向けて奔走する「ワシントン・ポー」シリーズ。刊行されている第1作から第4作まで半額です。

刑事ミステリーでは定番のコンビもの。ポーは同僚の天才的な分析官であるティリーと捜査を進めます。奇っ怪な事件に軽口を叩きながら立ち向かっていく2人が、錯綜する謎を粘りと閃きで紐解いていく様が良き。

ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』

6歳で家族に見捨てられ、周囲からは“湿地の少女”と呼ばれ蔑まれるカイア。自然と共に生きていた彼女が暮らす湿地で、死体が見つかったことからはじまるミステリ『ザリガニの鳴くところ』。

湿地の小屋に住んでいたことで疑いの目を向けられるカイアは、言われのない差別を受けて半生を過ごしており孤独を深めていました。彼女の抱えていた秘密と、予想外のラストの余韻に浸ってください。

アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』

後のミステリ作品に多大な影響を与えた古典的名作『そして誰もいなくなった』。閉鎖環境で起こる事件を描く、クローズド・サークルの金字塔です。ミステリの古典的名作といえば本作。

年齢、職業などがバラバラな男女10人が絶海の孤島に招かれ、殺人事件に巻き込まれていく物語。猜疑の目を向け合い、誰も信じられなくなった10人は、疑心暗鬼の果てに……。

アガサ・クリスティー『オリエント急行の殺人』

アガサ・クリスティー氏の作品からもう一つ。世界的に有名な『オリエント急行の殺人』もセール中。本作は列車内で起きた一つの殺人事件を巡るミステリです。

雪で立ち往生する列車から犯人も逃げられないシチュエーションは、作者お得意のクローズド・サークル。偶然車内に居合わせた探偵が捜査するも容疑者は全員アリバイあり。犯人は誰? やはり結末が秀逸です。

スティーグ・ラーソン/ダヴィド・ラーゲルクランツ『ミレニアム』

スウェーデン発の世界的ベストセラー「ミレニアム」シリーズは全巻半額。

ジャーナリストの主人公が失踪した少女の行方を、背中にドラゴンのタトゥーを入れた女性調査員と共に探っていき、その背後に潜む陰謀に巻き込まれていく物語になっています。

スウェーデンの後ろ暗い社会背景や、女性へのDVといった問題にも鋭く切り込んだ意欲作です。

カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの妖女』

冗長にも感じる文章が折り重った先で、美しく、悲しく、どこか温かな気持ちにさせられる『タイタンの妖女』。

神の如き存在に運命をぶん回され、悲惨な日々を送る男がなんとも哀れ。その奇々怪々たる人生をシニカルに描きます。最初から読者を置いていく奇想のフルスロットルなので、振り落とされないようご注意を。

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