イラストレーターTERU、初個展開催 強化骨格をテーマに未来の在り方を考える

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イラストレーターTERU、初個展開催 強化骨格をテーマに未来の在り方を考える

TERUさんの個展「GOOD FOR HEALTH」メインビジュアル

イラストレーター・TERUさんの個展「GOOD FOR HEALTH」が、7月8日(土)より原宿のAnicoremix Galleryで開催される。

開催は7月19日(水)まで(木曜日は定休)。時間は各日13時〜19時までで、最終日のみ17時クローズとなる。

作品の展示のほか、ポストカードやTシャツなどのグッズの販売も行われる。 今回が初の個展となるTERUさんは、個展のテーマである「強化骨格」を通して、テクノロジーの進化に対する倫理の壁にアプローチしていく。

また、個展の開催を前に特設ページも公開されている(外部リンク)。

独特な世界を繰り広げるイラストレーターTERU

イラストレーターTERUさん/画像は本人提供

TERUさんは、2008年よりフリーランスとして活動しているイラストレーター/2Dアーティスト。

人気のゲーム実況者・兄者弟者(2BRO.)のメインビジュアル、ロゴデザイン、ED映像などアート周り全般を手掛けている。

そのほか、様々なゲーム・アニメの制作、コンセプトアート、キャラクターデザイン、広告ビジュアルや映像等のアートワークに携わってきた。 オリジナル作品として「REDTAIL」を展開。今回の個展のテーマのである「強化骨格」も「REDTAIL」のモチーフの一つだ。

TERU「今ようやくスタートできる」

個展「GOOD FOR HEALTH」のステートメント

「GOOD FOR HEALTH」

本展のタイトルである。
これは日本の誇る漫画「AKIRA」の金田が着ている真っ赤なジャケットの背中にプリントされているテキストだ。
そして強化骨格シリーズは私に多大な影響を与えた「攻殻機動隊」の義体化に着想を得ている。
私に影響を与えた作品は他にいくつもあるがついにそれらを自分なりに昇華して形にするべきタイミングが来たのだなと感じる。
今回の展示を開催するための十分なインプットと相応の歳月が見事にクロスしたタイミング。
今ようやくスタートできるのだ。

なぜ私に相応の歳月が必要だったのか。
それは歳を重ねるごとに物事をフラットに眺める感性と知的好奇心が加速したからである。
若い頃は良くも悪くも作品に対してどこかバイオレンスや破壊衝動を求め、己を過信し広い世界からのインプットを怠っていたように思う。
その尖った時期に骨をモチーフに描いていればもっと攻撃的でグロテスクでテーマの無い作品になっていただろう。
それはそれで見てみたい気もするが。強化骨格シリーズはそうであってはならない。
強化骨格は人類の未来に投げかける問いを含まなくてはならないと作者の私自身が感じているからだ。
ではその問いとは何か。

まず人類が貧富の別なく誰しもが欲する理想の1つに「健康な体」がある。本展のタイトルもそれを示している。
そして将来は医療的なクローン技術に期待が集まるのは時代の流れだろう。
今や科学は古の神の領域を塗り替え、まるで神話のように人間を作ることができる新たな神として君臨する。
人間を作る。。。そんな禁断の力への期待が高まる一方で、間違いを犯してはならないという倫理面の壁も立ちはだかることになる。

ではここで言う倫理の壁とはなにか?
人格権、差別、品種改良、人としての尊厳。。。さまざまな意見がある。
しかしこの奥には長らく人類の価値観を支配してきた「創造主たる神」への配慮があると感じてる。
古の神だけが持つはずの人間を作り出す力を、科学という新しい神に与えてはならないという深層意識が強烈なブレーキとして働いているのではないか。
科学の大きな進歩は、今まで人類が信じて進んできた道を簡単に破壊してしまうかもしれない。
そこへの抵抗のようにも感じる。

では視点を変えて、クローン技術をこちら側に召喚できないのであれば自らがあちら側に赴き科学の産物と同化するのはどうだろうか。倫理面での壁をクリアできるのではないだろうか。
その重要なカギの1つが「義体化」である。

無機物をベースとして作られた人工のパーツを作るとする。
すでに医療の分野では活躍している技術である。
今後さらに精度を増すであろうそれらのパーツを1つに組み上げ、十分に発達したAIを搭載してまるで人間のように振る舞った瞬間、その存在はクローン人間と同じく倫理的な罪になるのだろうか。その境界線はどこなのだろう。
そしてどこまで人体のパーツを入れ替えても人と呼べるのかというテセウスの船にも通ずる問いも生じる。

これらは攻殻機動隊でも重要なテーマとして描かれている。
主人公の草薙素子は「脳」以外の全てを義体化しており、自らの感性や精神(ゴースト)を人である証明としてとても大事にしている。
彼女はもしかしたら自分の脳すらも人工物であり、人格をプログラミングされたマシンなのではないかという不安を抱えている。
ただし作中ではその不安は解決はせず、素子自らがネットの海で誕生した人形使いという「実態のない生命体」という何とも矛盾した存在と融合し脳を含めた肉体全てを捨てたことで完結を迎えた(その後に続くストーリーはあるが「生命とは」というテーマが強く打ち出されたのはこの1巻という印象)。
その後の素子は現実世界に義体を通してアクセスが可能だが、その義体の形状や種類に制限はない。
服を替えるように体を替えられるというわけだ。
あくまで私にとってはだが、この時の素子も十分に人であると感じている。

クローン技術に関してはいまだに議論の余地がありすぎるという状態だが、ならば別のアプローチはどうだろうかという思考実験、そして未来の人の在り方を考え自分なりの答えを見つけたいという表現的試みの一歩である。
10年後に自分の作品群と現実の世界を見渡して何を感じるか。
まだまだ興味は尽きない。

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