素の自分を出せたきっかけ──マグマ全ロス事件
──このインタビュー前編では、過去にKAI-YOUに掲載されたさくらみこさんに関する記事を通して、ご活動を一緒に振り返っていきましょう。まずはこちらの「ホロライブ名配信・動画」まとめ記事から。記事にある配信の中で、特に印象的だったエピソードはありますか? さくらみこ 本当に自分をかたどってくれた配信やエピソードが詰まっているのですごく迷うんですけど……。やっぱりゲーム『Minecraft』で自分の家をマグマで半焼させたのは、「みこちと言えば全ロス」というイメージがついた、自分と切っても切れない出来事かな、と思います(笑)。
──確かに。2019年の「弱音と本音」雑談配信から「マリカホロライブ杯」(編注:さくらみこさんが主催した大型コラボ企画)の頃までは、応援しているファンもさくらみこさんが色々悩みながら試行錯誤しているのを感じていたかもしれませんね。
さくらみこ それこそ、デビューしたときは「頑張るぞ!」という気持ちだったし、夢もいっぱい見ていたんですけど、デビューして1、2ヶ月経つと現実が見えてきて、「ダメダメだぁ……」と自信をどんどん失っていってしまって。
でも、あの配信で「あっちゅ! あっちゅ!」「あああああ!! 助けてええぇぇ!!」とマグマで燃えているシーンだけは、今の自分と同じトーンで心から叫んでいたような気がしていて(笑)。あのときだけ、自分の素に近い姿が出ていたのかなって思うんですよ。
──殻を破って本当の自分を出せるようになったきっかけだった?
さくらみこ そうです、そうです!
当時は「自分は何を売りにしているんだろう?」と活動に対してもブレブレの時期で、自分が自分自身をちゃんと好きになれてはいませんでした。そんなときに、トラブルに素で慌てているシーンが結構再生されて……思い出深いですね。
──マグマのハプニングが救ってくれた、と。
さくらみこ 救……ってくれ……たんですかね……? 失うものもいっぱいあったけどな……(笑)。
──(笑)。
さくらみこ やっぱり全ロスは辛いので(笑)。でも、改めて振り返ってみてもたくさん全ロスをしているみたいで、本当に自分と切っても切れないものですね。
KAI-YOUさんの記事では「“ポンコツ”キャラを決定づけた事件のひとつ」って書いてくれていますけど、「確かに!」って思います。他の配信も含めて、この記事で取り上げてくれているものはどれもが自分をかたどってきたエピソードなので、全部見てもらえたら嬉しいですね。
まずは自分が面白いと思えるかが大事
──次は、人気企画のひとつ「ホロファイター」にまつわる記事です。プロレスゲーム『WWE 2K22』『WWE 2K23』でホロライブのVTuberたちを戦わせる企画で、さくらみこさんの解像度の高いキャラクリエイトも相まって多くの視聴者を集めました。 さくらみこ こんなにたくさんの人に見てもらえるとは想像もしてなかったんですけど、「絶対面白いな」と思ってはじめた企画でした。そもそも、海外の人の実況プレイを見て、キャラクリエイトがすごい自由にできることは知っていて。実際に海外のホロライブファンがホロライブのメンバーに似た選手をつくっていて、「Mod(改造データ)を使わずゲーム内の機能だけで本当にこんなことができるのか?!」と思っていたんです。
このゲームは日本語版がなくて、みこも英語が全然できないので挑戦ではあったんですけど、許諾をいただいて手探りではじめたら、本当に絵面が面白くて(笑)。すごく楽しい配信になりました。
さくらみこ 「これは絶対におもしろいぞ!」と確信を持ってやっていることは多くないかもしれないです。むしろ、まずはやってみて「めっちゃ面白い!」と気づくことが多いというか。
この「ホロファイター」も視聴者のみんながすごく笑ってくれたし、自分も面白かったです。ほんとに(笑)。
──まずは自分が面白いと思えることを大事にしているんですね。
さくらみこ (パチパチと手を叩きながら)それだ! やっぱり、自分が楽しんでワーッと笑っていると視聴者のみんなも一緒に笑ってくれるというのは、これまでの活動の中で学んだことというか。
なので、自分が一番楽しむことが大事だなって思います。キャラクリについてもホロメン(=ホロライブのメンバー)のみんなが「いいよ!」と許可してくれたので、遠慮なしに好き放題させてもらいました(笑)。
さくらみこ (笑)。でも、あれはあくまでノエルDXさんですからね! 「アイドルがリング上で殴り合う」ということ自体が本当に面白いなぁと思いました。
──大神ミオさん&大空スバルさんと共同主催する「ホロライブ大運動会」のような企画も、自分が楽しいと思えるものを考えていった結果ですか?
ひとつの場所にたくさんのVTuberを集めることって、まだ技術的に難しい部分があるんですよね。でも、『Minecraft』ならそれができるのかな、と。みんなでわちゃわちゃするのがホロライブに合うと思ったし、ミオちゃんも「やりたいね!」と言ってくれたので実現しました。
これは昔から思っていることなんですけど、ホロメンってみんな仲がいいし面白い人たちが多いので、わちゃわちゃするのが合っていると思うんです。それが「THE・ホロライブ」というか、安心してわちゃれるなと思ったりしています。
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さくらみこ
バーチャルYouTuber
電脳世界での巫女として真面目に神事をこなしてきたが、 神様にお使いを頼まれ日本に訪れる。 お使いをこなしていくうち、バーチャル巫女アイドルになることを 決意し、日々奮闘中!
10件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:9033)
バカにするわけじゃないけど真面目に語ってるっていう絵面だけで面白すぎるで…
なんか、配信とかでこのインタビュー読み上げて欲しいw
匿名ハッコウくん(ID:7397)
後編が楽しみ!!
匿名ハッコウくん(ID:7395)
35p初心者的にはみこちの歩んできた道がめっちゃ分かりやすくてよかったです!