上映作品は『バトル・ロワイアル』(2000年)と『鉄道員(ぽっぽや)』(1999年)。
入場料は500円で、座席指定券はオンラインで12月2日(金)0時から発売開始。劇場窓口では12月2日(金)11時から発売される。
東映ゆかりの2人の監督が手がけた名作
上映作品の『バトル・ロワイアル』は、東映が誇るヤクザ映画『仁義なき戦い』の深作欣二監督が手がけた日本映画。藤原竜也さんやビートたけしさんらが出演。暴力的な描写や刺激的な内容から、映倫によりR-15にレイティングされるものの、興行収入30億円を超えるヒットを記録した。
渋谷TOEIは『バトル・ロワイアル』の興行収入において、全国直営劇場の中で1位となったことから、今回のラスト上映作品に選んだという。
一方、『鉄道員(ぽっぽや)』は、東映の任侠映画を数多く手がけた降旗康男監督の作品。
1999年の日本アカデミー賞・最優秀作品賞を受賞しており、東映によれば上映にあたってはシニア層からの要望が多かったという。
10月に閉館が発表された渋谷TOEI
東映株式会社の直営劇場である渋谷TOEIは、1953年11月18日に開業した映画館。渋谷を象徴する施設のひとつであり、2012年4月開業の渋谷ヒカリエ、2019年11月の渋谷スクランブルスクエアと、近隣の再開発を見守りながら69年間にわたり親しまれてきた。
その歴史は、東映本社も入る東京・銀座の丸の内TOEI(1960年開館)をも上回り、東映初の総天然色(カラー)作品とされる1953年の映画『日輪』が第1弾作品として上映された。
以降、1960年代の『日本侠客伝』をはじめとした任侠映画、1973年『仁義なき戦い』のヒットから始まる実録シリーズ、さらに特撮やアニメの躍進など、東映の歴史と共にあった劇場でもある。
渋谷TOEIの閉館理由「経営的な判断」
10月19日に閉館が発表されるとTwitterのトレンドで「渋谷TOEI」が1位となり、閉館を惜しむ多くの声が届けられた。東映は閉館の理由について、KAI-YOU.netの取材に対し「経営的な判断による閉館」と説明。
なお、渋谷TOEI閉館後のフロア展開については近日中に発表される予定。渋谷TOEIが所在する渋谷東映プラザは、引続きテナントビルとして営業される。
渋谷TOEI①・渋谷TOEI②の変遷
©1999「鉄道員(ぽっぽや)」製作委員会 ©2000「バトル・ロワイアル」製作委員会1953年11月18日:「渋谷東映」「渋谷東映地下」として新築開業
1963年9月1日:「渋谷東映地下」を「渋谷東映パラス」に改称
1966年7月1日:「渋谷東映パラス」を「渋谷松竹」に改称して東映経営下で松竹邦画系番組上映
1990年9月14日:再開発の為「渋谷東映」「渋谷松竹」閉館
1993年2月20日:渋谷東映プラザが開業し、「渋谷東映」「渋谷エルミタージュ」として新規オープン
2004年10月15日:「渋谷TOEI①」「渋谷TOEI②」に館名変更
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イベント情報
さよなら渋谷TOEI
- 日程
- 2022年12月4日(日)
- 場所
- 渋谷TOEI①
- (東京都渋谷区渋谷1-24⁻12渋谷東映プラザ7階)
- スケジュール
- 11時30分~ 『鉄道員(ぽっぽや)』(上映時間112分)
- 18時~ 『バトル・ロワイアル』(上映時間114分)
- 入場料金
- 500円均一
- 座席指定券
- オンライン:12/2(金)0:00~(=12/1(木)24:00~)発売開始
- 劇場窓口:12/2(金)11:00~発売開始
関連リンク
連載
日本が世界に誇るべき最高のポップシティ、渋谷。 あらゆるカルチャーと人種が集まるこの街で、毎日のように繰り広げられるパーティー、愛のはじまり、夢の終わり、高揚感と喧噪、その捉えがたきポップの断片をかき集める人気連続企画。 2010年代は渋谷から発信されていく、と思う。
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