RADWIMPS、新海誠『すずめの戸締まり』で三度タッグ 作曲家 陣内一真と共作

新海誠、野田洋次郎、陣内一真、十明のコメント

新海誠監督

新海誠監督のコメント
『すずめの戸締まり』の脚本の第1稿を書き上げた後、迷わずすぐに洋次郎さんに送りました。過去二作とははっきりと違う音楽が必要になる映画だと思いましたし、今までよりもずっと鮮烈な音楽体験を観客に与えたかったのです。そのための方法を一緒に探してくれるのは、やはりRADWIMPSだと思いました。
二年以上の制作期間中に、十明さんの無二の歌声と出会い、どこまでも頼もしい陣内さんと出会いました。二人とも、映画の形をさらに大きく変えてくれました。音楽体験と呼ぶにふさわしいものを、劇場で体感していただけると確信しています。どうか楽しみにしていただけますように。

RADWIMPS(野田洋次郎さんは中央)

野田洋次郎さんのコメント
最初にお話をいただいたのは2020年春ごろでした。日本がその後2年以上に渡り困惑と不自由に突入するまさにそのタイミングで脚本を頂き、想像力と空想を存分に羽ばたかせて音楽で何ができるかをひたすら考えはじめたのを覚えています。
陣内さんとは、つい先日ロンドンのアビー・ロード・スタジオで合流し、オーケストラをはじめとしたレコーディングをさせていただきました。映画音楽、そしてゲーム音楽など多岐に渡って長年創作をされてきた陣内さんとの共同作業は一言では言えないくらいの経験値と、新たな視野を与えてくれました。この先彼ともっと仕事がしてみたい、どんなクリエイティブが共にできるか一人勝手に楽しみにしています。
女性ボーカルは、何人もの方にオーディションをさせていただきました。主題歌の『すずめ』冒頭の「ルールルル ルルールー」を十明が歌い出した瞬間、彼女の声でこの歌は歌われなければいけないと感じました。瞬時に。この楽曲と十明の間に、誰も割って入ることのできない強い結びつきを感じたのです。きっと新海監督も同じように感じられたと思います。彼女が今の年齢で、今の姿だからこそ響かせられる声を、今この楽曲の中に収められたことを嬉しく思います。

陣内一真さん

『すずめの戸締まり』でRADWIMPSと音楽を共作する陣内一真さんは、1979年生まれ、広島県出身の作曲家。ゲーム「メタルギアソリッド」シリーズの作曲担当を機に、2006年からゲームや映画、アニメ音楽の作曲に携わっている。

2016年にゲーム『Halo 5: Guardians』で英国アカデミー賞音楽賞にノミネート。2019年発売のゲーム『Marvel’s Iron Man VR』、2019年公開のNetflix『ULTRAMAN』、2020年公開のNetflix『攻殻機動隊 SAC_2045』、2021年公開のDisney+『スター・ウォーズ・ビジョンズ:9人目のジェダイ』などでも作曲を手がけた。

加えて、『名探偵ピカチュウ』や『ジュマンジ/ネクスト・レベル』などハリウッド作品の作曲チームにも参加。フィルムスコアリングによるオーケストラと電子音楽を用いたハイブリッドな作風が特徴で、米国ワシントン州シアトルとカリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動している。

陣内一真さんのコメント
「君の名は。」と「天気の子」での新海監督と RADWIMPSさんのタッグは、とても良い親和性を既に感じていましたので、「すずめの戸締まり」でお声かけいただいた時は正直驚いたのと同時に、「なぜ自分に声がかかったのだろうか」と素直に疑問が湧いていました。顔合わせミーティングで新海監督と川村プロデューサーのお話を伺った時、自分の役割は音楽を通して新海ワールドの体験を一歩先へ後押しする役割なのだと感じました。RADWIMPSさんのすばらしい音楽と共存できる空気感や躍動感を見つける工程はとてもエキサイティングで緊張感がありましたが、この作品に求められる音楽として1つの形を示せているのではないかと感じています。
作品を俯瞰した時、2人がそれぞれ独自にメロディを次々と作っていくとテーマ性が薄れてしまいます。洋次郎さんが担当されたシーンにも、私が担当したシーンにも、それぞれ音楽的なテーマが必要でした。洋次郎さんの楽曲をアレンジさせていただく機会もありましたが、ビジュアルとメロディが自然と目的地へ連れて行ってくれるような感覚でした。こちらのアイデアにもとてもオープンに接していただき、音楽的なキャッチボールができたことは、作品の色を決める過程で重要な作業になったと感じていますし、今後の可能性も見えてくるような瞬間でした。
また、今作のレコーディングやミキシングには数々の名作映画の音を作ってきた素晴らしい音楽チームに参加していただき、「すずめの戸締まり」ならではの音楽体験になっていると思います。ぜひ劇場で体感していただけたら嬉しいです。

十明さん

主題歌のボーカルに抜擢された十明さんは2003年生まれ、東京都出身。高校卒業までと期限を決め、ミュージシャンを夢見てライブ活動をするも、断念。しかしながら心の奥底では諦めきれず、自室のクローゼットに篭り近所に気を配りながら弾き語り動画を録画し、TikTokに投稿し始める。

楽曲によって表情を変える変幻自在の歌唱は耳を離さず、初めて制作し投稿したオリジナル曲「人魚姫」が注目を集め、同楽曲のカバー動画がTikTok内で話題となり、フォロワーが増加中だ。

その歌声が制作陣の耳に留まり、『すずめの戸締まり』のボーカルオーディションに参加。繊細な歌声に時折垣間見せるあどけなさ、憂いを帯びたたたずまい、いまだ何色にも染まっていない原石といえる才能が、野田洋次郎さんと新海誠監督を魅了したという。

十明さんのコメント
主題歌を歌わせて頂けることになったと聞いた時、信じられませんでした。
驚きと喜びと不安が同時に押し寄せてきて、頭がぼーっとしてしまう日が続きました。
オーディションでは、初めてのレコーディングだったこともあり、不安と緊張で声が震え、ほとんど息の音のようになってしまったことを覚えています。この「すずめ」という楽曲を受け取った時、すんなりと自分がどう歌いたいのかイメージが湧いてきました。その感覚に頼り、本番レコーディングでは、音と言葉が一番響くようにのびのびと自分らしく歌うことが出来たように思います。
予告映像から流れる自分の歌を初めて聴いた時は、今まで味わったことない震えを感じました。RADWIMPSさんの、繊細で耳に残るメロディと新海監督の美しく心動かす世界観の一部になれたことをとても嬉しく思います。

©2022「すずめの戸締まり」製作委員会
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作品情報

すずめの戸締まり

公開日
2022年11月11日(金)
原作・脚本・監督
新海誠
声の出演
原菜乃華、松村北斗
キャラクターデザイン
田中将賀
作画監督
土屋堅一
美術監督
丹治匠
制作
コミックス・ウェーブ・フィルム
制作プロデュース
STORY inc.

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