ゲムマで即完売、マダミス『オッドタクシー』作者が語る群像劇という共通点

ゲムマで即完売、マダミス『オッドタクシー』作者が語る群像劇という共通点
ゲムマで即完売、マダミス『オッドタクシー』作者が語る群像劇という共通点

『オッドタクシー ショー・タイム』/画像は編集部撮影

4月23日・24日に開催された国内最大級のボードゲーム即売会「ゲームマーケット2022春」(通称・ゲムマ)。

NFTからゴジラまで、流行や歴史を取り入れた様々なゲームが出品された「ゲムマ2022春」で目を引いたのが、2021年に放送・配信され、衝撃の展開で最終回を迎えたアニメ『オッドタクシー』のマーダーミステリー作品だ。

両日ともに完売となった同作について、制作を担当したカードゲームやボードゲームの企画・開発会社であるワンドローの木皿儀隼一さんに話を聞いた。

映画も公開、盛り上がり続く『オッドタクシー』

アニメ『オッドタクシー』

『オッドタクシー』は、漫画『セトウツミ』で知られる此元和津也さんが脚本をつとめたアニメ。

主人公・小戸川役の花江夏樹さんによる好演、ミキやダイアンなどお笑い芸人たちの声優参加、スカートとPUNPEEによる主題歌をはじめとした音楽面などが話題を呼んだ。
『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』公開直前PV
作品を構成する様々な要素が高いクオリティで融合しており、特にキャラクターたちの思惑が絡み合いながら結末に至るストーリー展開には、多くの視聴者が鳥肌を立てた。

さらに、4月1日からは『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』も公開、5月には舞台化が発表されるなど、放送終了後も新たな展開が続いている。

「これはもうマダミスだ!」オッドタクシーに惚れ込みプレゼン

ゲムマ会場でも反響を集めていた『オッドタクシー ショー・タイム』。先行販売分は両日ともに完売した。

今回の「ゲムマ2022春」で2日間ともに完売を記録した『オッドタクシー ショー・タイム』は、緊迫感あふれる『オッドタクシー』をモチーフにしたマーダーミステリー作品だ。

マーダーミステリーは、殺人事件などを題材に、事件を解き明かしたい人、犯人、事件に絡んで隠したい何かがある人など、それぞれの思惑を抱えた登場人物を演じる遊び。

その点において、変わり者のタクシー運転手・小戸川が女子高生失踪事件に巻き込まれ、目的不明の半グレ集団、売り出し中のアイドルなど、様々な人物の物語が絡み合った群像劇が描かれる『オッドタクシー』は、非常にマーダーミステリーらしい作品だといえる。

実際に、ゲムマ会場で話を聞いた木皿儀さんも、「僕もアニメを見ていて、これはもうマーダーミステリーだ! と思っていました」と、『オッドタクシー』とマダミスとの親和性の高さに驚いたという。

アニメ視聴後、木皿儀さんは『オッドタクシー』をマーダーミステリーにしたいという思いで、資料とプロット2本を用意。版元側にプレゼンを行ったところ、熱意が伝わり『オッドタクシー ショー・タイム』の制作が決定した。

「『オッドタクシー』マダミスになんの!? 買わなきゃ!」

制作にあたっては、原作の脚本の完成度が高かったこともあり、「原作の良さを損なわない形でマーダーミステリー化するのに苦心した」という。

その甲斐あって、『オッドタクシー ショー・タイム』は発表時に多くの反響を集めたが、木皿儀さんによれば、そうした反響も双方の性質に類似点があったからこそ。

「性質に似た部分があったので、マーダーミステリーを知っているファンは『オッドタクシーがマダミスに!』と思ってくれて、逆にマーダーミステリーを知らないファンは『こんな遊びがあるんだ!』と思ってくれて、いい相乗効果が生まれたんだと思います 実際に筆者も、会場で「えっ、『オッドタクシー』マダミスになんの!? 買わなきゃ~!」と驚きとともに購入しようとする来場者を何人も見かけている。

本編でも描かれた漫才大会「N-1」の裏で起きた、ある事件を描く『オッドタクシー ショー・タイム』。本作は進行役となるゲームマスターが必要なく、5人のプレイヤーが集まれば遊べるようになっている。

一般発売は5月27日(金)の予定なので、アニメを楽しんだファンはもちろん、マーダーミステリー好きとしても要チェックのタイトルだ。

©P.I.C.S. / 小戸川交通パートナーズ ©onedraw

注目が集まるマーダーミステリー

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