各々のコメントから見える未来の形
各理事から今回の協会設立に対するコメント(順不同/敬称略)
長田新子
昨年11月のSocial Innovation Week Shibuya(SIW)での「NFTで広がるアーティストのバリュー」というセッションにおいて、”新たな時代に突入する中、自分自身でチャレンジして一緒に世界を変えていきたい、皆が輝ける場所を作りたい”という共通の想いが生まれ、新しい形で実現できることへの議論を重ねた結果、一般社団法人Metaverse Japanを立ち上げることとなりました。渋谷区公認バーチャル渋谷や、スタートアップ・キャリア支援活動など積極的に行っている中、このメタバースを中心とした新しい可能性が社会の変化の流れになると感じ始めています。この加速時に主体的に動くことへの重要性と、グローバル企業の経験、行政関連組織でハブとして動いている経験、メタバース関連での経験を生かし、グローバル規模で個人が輝ける社会、そして日本の持つパワーを最大化させるようなことを目指して、活動していきたいと思っています。
可能性が未知数ながら、一緒に世界を変えたいという想いに賛同してくれた各業界からの素晴らしいメンバーが、この団体への期待と自らも活動を共にしたいと表明していただいたことに深く感謝申し上げます。
馬渕邦美
COVID19や地政学リスクの高まりから、もはや従来の知識が役立たない時代になりました。すべてのルールが変化しています。
これから求められるのは、新たなゲームを仕掛けることのできる人や組織でしょう。専門分野への特化だけでなく、多分野を縦断する幅広い知識をもち、それにより垣根を越えた話し合いができる人や組織が必要です。USでは80年代後半から“専門分野の知識のみでは問題は解けない”という結論に達し、領域横断的に課題設定・課題解決に取り組む人や組織の育成が既に広まっています。
メタバースやWeb3を巡る未来に向けた議論は、まだ始まったばかりです。今後その定義や目的、法律を、今後のテクノロジーの進化を元に領域横断的に明らかにしていかなくてはなりません。
今こそ、この大きな可能性のある新しい世界を、自分、コミュニティ、グローバルの人たち、これからの世代の人たちと、環境、テクノロジー、ダイバーシティーなど、幅広い視点で議論し、更には日本が持つIPやアーティストのクリエイティビティや、新しい起業家の持つ才能をWeb3時代の世界に解き放ち、グローバルのマーケットやココミュニティで輝く事が出来る様に、大きく仕掛けていく必要があると考えています。
未知の世界に対して、正確な地図を描くのは、非常に難しいと思われますが、私達はここで、方向性を定めるビジョンを示して行きたいと思います。
Metaverse Japanは、幸せを育む新しい社会の力として、広く貢献していきます。
山口有希子
メタバースでとても期待していることのひとつは「サイバーとフィジカルの融合」です。実際のフィジカルのデータをセンサー技術やAI技術を活用し、そこで得られたデータをサイバー空間上でデータ分析をしながらより良いフィジカルを作っていくという、このサイバーとフィジカルの融合が一つ大きなテーマになっていると思います。
もうひとつは「人」です。メタバースの世界では人種や年齢、性別、国、その人自身の身体的なアビリティなどが関係なく繋がれて、今までではできなかった色々な体験を経験できるようになります。そのことによって、考えが広がったり、もっとグローバルに考えるようになったりと、個人として成長の可能性を導くものだと思っています。
メタバースの世界におけるリスクも議論されていますが、Metaverse Japanでは、様々な業界や企業からの知見を集め、より良い世界を作ることを目指し、私自身も貢献できればと思っています。
杉山知之
1994年に学校を作ったときに、「21世紀のファイナルフロンティアは人類にとって宇宙とメタバースだ」と考えていました。それ以降メタバースやバーチャルリアリティの普及に人生を3度ほどかけて参りました。今回は4度目の挑戦として、このMetaverse Japanで色々な方々のハブになるように私も尽力したいと思います。
中馬和彦
モバイル通信が3G、4Gといった形で非連続な進化を遂げてきました。今回の5Gは、これまでで一番大きな転換点になる予感がしており、このような時代の節目に立ち向かえることを大変ワクワクしています。5Gというと、今回はメタバースとWeb3と言われています。これはテクノロジーの側面であり、実際にはこれらの環境で新しいコンテンツやサービスが生まれ、新たな文化となるかもしれません。そのようなことを楽しみにしておりますし、何より私たちは、そこに集うクリエイターのみなさまのチャレンジと新たな文化創造を全力で応援していきたいと思っております。
豊田啓介
サイバーフィジカルインターフェースと称される建築や都市の実空間とバーチャル空間の接続について、より動的な記述に関するコモングラウンドという領域を研究をしており、それらと共に、インタースペースと呼ばれている領域などの実装や体系化という面で貢献ができればと考えております。様々な業態の連携を必要とすることから、当協会が果たす役割は大きいと思っています。
楢崎浩一
Web1.0から2.0を個人的に経験して感じるのは、次に来るWeb3.0、メタバース、暗号資産、これらすべて日本がもう一度力をリゲインするために必要であると思いますし、 実際にWeb3.0への期待は大きく希望を感じます。
価値の交換という意味では、実体経済と金融経済、それとバーチャルの経済がまさに融合していくのがWeb3.0だと思います。そして、それらを体現していくのがメタバースだと思っています。これはスタートアップのみならず、日本の大企業こそ中心に参加し、自らプレイヤーになるべきエリアだと思います。そういったところを、半分大企業の立場からぜひサポートさせていただきたいと思っております。
宮田裕章
まさに今インターネットが変わり始めています。Web2.0の時代には大きなプラットフォーマーのもとで色々なクリエイターが参集し、その中で活動する形だったものから、Web3.0に移行する中で、それぞれのデータを活用しながら新しいクリエイションを共に行なっていく自律分散型の時代に今変わり始めています。そうした中で大きなプラットフォーマーだけではなく、様々な業界関係者やクリエイターが集まり未来を創ることが、まさに今必要な時期になっています。メタバースは、労働環境やゲームといった中だけでなく生活環境やコミュニティ等が多層に繋がりながら新しい未来に繋がっていくと思いますので、私自身も皆様と共に見つめ、そしてそこに参画して創って参りたいと思います。
絢斗優
ユーザー自身がコンテンツを創っていくソーシャル型メタバースでは、個人やコミュニティのクリエイティブや企画力がとても重要ですが、運営企業とユーザーという単純な分析ではなかなかコミュニティの力は可視化されないのが現状です。しかし、メタバース上のコミュニティというのは、今まさに新しい生活や働き方が日々産まれてる領域でもあります。更に、DAOなどの新しい組織形態が日本でも浸透していくので、企業や自治体がDAOとどう向き合うのかは今後重要なテーマになっていきます。当協会では、コミュニティという新しい力と従来組織のハブにもなれるよう務めていこうと思っています。
各アドバイザーから今回の協会設立に対するコメント(順不同/敬称略)
藤本真衣
仮想通貨、ブロックチェーン、NFTの黎明期からマスアダプションされるまでの形跡を近くで目の当たりにしてきました。メタバース領域に関しましても今後計り知れない可能性を持つ分野になります。このような時期だからこそ、プロジェクトを立ち上げたい人へのハブ、XR業界・Web3業界内とのハブ、日本・世界とのハブとして、しっかりこのメタバースジャパンを機能させバックアップしていくと共に、全体を尊重し、巻き込みあいながら、可能性を最大限に引き出せる所にできるよう尽力していきたいと思っています。
加藤直人
国内最大のメタバースプラットフォーム"cluster"を運営している様々な知見を、このMetaverse Japanという活動を通して、クリエイターやユーザーの声を代弁できたらと思います。さらには、この世界的な大きな流れにおいては、1社が奮闘してやることではなく、スタートアップ、中小企業、大企業が垣根なくオールジャパン戦略という体で進めるべきであり、自分自身も業界をリードする身として、さまざまな議論をしながら、日本の可能性を追求していきたいと思います。
山口征浩
XR/ブロックチェーンテクノロジーの進化によるWeb3は現代社会の構造変化にとどまらず人類史における新たな世界創造のムーブメントとして人々のライフスタイルを根本から変化させていくはずです。プラットフォームとしてSTYLYがアーティストとともに取り組むリアル世界のメタバース化は空間を身にまとう時代を創っていきます。時代の転換期にスタートアップ企業として役割の一端を担えれば幸いです。
加納裕三
「ブロックチェーンで世界を簡単に。」をミッションに、8年前にbitFlyerを創業しました。私は今も変わらずブロックチェーンは世界を大きく変革すると信じています。そこにメタバースというブロックチェーンと相性の良い創造的な世界が加わったことで、人々の日常生活はより便利で豊かなものに変わっていくと思います。ブロックチェーン専門家の一人として、ブロックチェーン×メタバース領域の発展に貢献してまいります。
澤邊芳明
新型コロナウイルスのパンデミックは、様々な分野に大きな影響を与えました。東京オリンピックは延期の末に無観客になり、北京オリンピックも無観客になり、ドバイ万博も想定より入場者数を大きく減らしました。また、不戦を誓ったオリパラ期間中にロシアはウクライナに侵攻しました。VUCAが極まる中、人々は自由を求めてメタバースへと新天地を求めました。これからどうなってしまうのか?と誰もが不安に思い、未来予測が困難な時代の中で、この団体が未来への光になることを願っています。
さわえみか
株式会社HIKKYは、2018年よりメタバース空間における生活圏・経済圏・文化圏の発展を目指し、クリエイターと共に「バーチャルマーケット」をはじめとする様々なコンテンツをお届けしています。また、誰もが自由にメタバース空間においてプラットフォームを超えて行きかい、メタバース空間上でクリエイトできる未来を目指し「Vket Cloud」の開発にも力を入れています。
バーチャル×リアルの融合でより豊かな社会を実現し、これまでにない価値観の創造や、新たなるコミュニケーションの発展に尽力していきたいと思っております。
國光宏尚
2015年から唱え続けてきたVR元年が2020年に明け、ついに今年はVR3年目となりました!
「Meta Quest2 」の売れ行きは引き続き好調、コロナ禍を通じてメタバースの認知や需要も高まりました。僕が代表を務めるThirdverseは、性別も、性格も、外見もひとつに縛られることがない「VR×メタバース」の実現をビジョンに掲げて、約7年もの間VRに向き合い続けてきました。
そして今年は、VR×メタバース、すなわちバーチャル経済圏の実現を加速させるブロックチェーンも今まで以上に注目されています。国内で戦うのではなく、世界で戦い、世界中で使われるメタバース実現のために貢献していきたいと思います!
天野清之
インターネット業界を牽引してきたカヤックの経験や技術を活用し、Web3時代の新たなクリエイティブを日本ならではのコンテンツで世界に発信していきたいと考えています。
漫画、アニメ、ゲーム、音楽、映像は、日本ならではの独自性があり「創造」と「技術」がシンクロしたとき新たな可能性をメタバースで拡張していけると信じています。世界中の人が出会い創造する新たなコミュニケーション空間で日本が活躍できる未来へ貢献してまいります。
せきぐちあいみ
メタバースはアートであり、経済圏であり、遊び場であり、十人十色のあらゆるメタバースがあります。そして、メタバースは誰かの生きる希望を広げる場所にもなり得ます。無限の可能性を秘めたメタバースが人類にとってより良い形で発展していくことを願い、微力ながら貢献出来ましたら幸いです。
道下剣志郎
巨大仮想空間であるメタバースを巡るビジネスが世界中で注目される一方、メタバース空間内での取引や人々の交流などに関する法律の整備やルールメイキングが喫緊の課題になっています。私は、弁護士という立場から、一般社団法人Metaverse Japanにおいて、自由闊達に議論を行い、メタバースという新しい概念の発展と法的課題の克服に寄与したいと考えております。
多種多様なメタバースの捉え方
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