「人生で1度は経験したかった」渋谷に集まった若者たちの声
2021年の渋谷ハロウィンで多く見られた仮装は、やはり大流行した『東京卍リベンジャーズ』とNetflixの『イカゲーム』。中でも『東京卍リベンジャーズ』については、本格仮装というよりは、作中に登場するヤンキーチーム「東京卍會」の衣装に身を包んでナンパに勤しむ人が多い印象を受けた(あくまで主観だが)。 仮装している人たちに聞いてみると、今年初めて渋谷ハロウィンを訪れたと答える割合がかなり高かった。
参加した理由を聞くと、「大学入学を機に上京して初めてのハロウィンだった」「ワクチン接種も進んで感染者数も減っていたからいいかなと思った」「ノリで」など、思い思いのコメント。
長かった自粛期間の反動もあってか、異様な熱狂が巻き起こった2021年の渋谷ハロウィン。完全に、コロナ前のあの熱狂が戻ってきていた。
それは何ら不思議なことではなく、遊びたい盛りの若者たちが我慢せざるを得ない状況下で2年耐え、感染者数低下の報道があれば、是非はともかくこの熱狂が巻き起こるのは当然のことだと言える。
もちろんまだ流行は完全に収束したわけではないし、ゴミや治安など懸念点が多いのもわかる。しかし、この熱狂の中には確かに活気と久しくなかった高揚感があったし、筆者が取材に出てエネルギーをもらったのも事実だ。
筆者自身、今年3月に大学を卒業したものの、コロナ禍のせいで卒業旅行にも行けず、友達と会うこともままならなかったこの2年を思うと、渋谷に出てきた同年代のことを強く否定することはどうしてもできない。
来年には、コロナ禍など気にする必要もなく、気兼ねなく楽しめる年が訪れることを願っている。
【画像35枚】狂乱! 渋谷ハロウィンの様子
KAI-YOUが追い続けてきた各地のハロウィン
2
この記事どう思う?
連載
日本が世界に誇るべき最高のポップシティ、渋谷。 あらゆるカルチャーと人種が集まるこの街で、毎日のように繰り広げられるパーティー、愛のはじまり、夢の終わり、高揚感と喧噪、その捉えがたきポップの断片をかき集める人気連続企画。 2010年代は渋谷から発信されていく、と思う。
0件のコメント