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Dos Monos × 台湾IT担当大臣 オードリー・タン、まさかのコラボシングル発表

Dos Monos - Civil Rap Song ft. Audrey Tang 唐鳳

POPなポイントを3行で

  • コロナ対策で話題の台湾IT担当大臣 オードリー・タン
  • HIP HOPユニット・Dos Monosがまさかのコラボ
  • コンテンツレーベル・黒鳥社がプロデュース
台湾のIT担当大臣の唐鳳/Audrey Tang(オードリー・タン)さんと、コンテンツレーベル・黒鳥社、気鋭のヒップホップクルー・Dos Monosがコラボした異色のシングル「Civil Rap」のMVが公開された。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策で国内外から注目を集めているオードリー・タンさんへ行った黒鳥社のインタビュー音源を下地に、彼女が未来に向け発したメッセージをトラックに落とし込んだコラボシングルとなっている。

コラボした3者について

世界各国の政府が新型コロナウイルス感染症対策で四苦八苦するなか、パンデミックを早期に抑え込み世界中から賞賛を集める台湾。

なかでも台湾全国のマスクの在庫状況をオンラインで可視化し、マスク購入をシステム化したオードリー・タンさんの手腕には世界中から称賛の声が届いている。

台湾のコンピューター界における偉大な10人の中の1人」とも言われる彼女は、2016年10月に35歳の若さで台湾の行政院に入閣。現在はIT担当大臣を務めている。 Dos Monosは荘子itさん、TaiTanさん、さんからなる3人組のヒップホップクルー。

結成後の2017年に初海外ライブをソウルのクラブ・Henz Clubで成功させ、その後「SUMMER SONIC」、フランスのフェス「La Magnifique Society」、上海のフェス「SH△MP」へ出演。

2019年に満を持して初の音源となる1stアルバム『Dos City』をリリースし、2020年3月には「SXSW」への出演も含むアメリカツアーも決定していた(新型コロナウイルス感染症の影響により中止)。 黒鳥社は2012年から2017年まで『WIRED』日本版編集長を務めた若林恵さんが、2018年に立ち上げたコンテンツレーベル。

国内外から気鋭の論客を招いてのイベント開催や、企業との協業、雑誌の出版などあらゆるコンテンツ制作を手がけている。

政治家、HIP HOPユニット、レーベルのコラボはなぜ起きた?

Part.1「COVID-19対策」|オードリー・タンとの対話
ことの起こりは黒鳥社の若林恵さんが行ったオードリー・タンさんへのインタビュー。

そこで交わされた問答のなかでもとりわけメッセージ性の強いフレーズを若林恵さんが厳選し、Dos MonosのTaiTanさんへ共有し楽曲制作を打診。

これを快諾した彼はわずか1週間でパワフルなトラックをつくりあげ、Dos Monosのメンバー3人がそれぞれラップを乗せて「Civil Rap」が完成。オードリー・タンさんにも許諾を得て公開へこぎつけた。 今回若林恵さんがDos Monosへ提供したオードリー・タンさんのフレーズは、パブリックセクター(行政)でもプライベートセクター(民間)の間に入って活躍する「ソーシャルセクター/シビックセクター」の価値を謳ったものが中心。

オードリー・タンさんの未来的な思考を集約したものばかりで、これらのフレーズをDos Monosがいかに解釈し、アンプリファイ(増幅)したかが本シングルの聴きどころとなる。

またMVは現代美術家のYuma Kishiさんが担当。敵対型生成ネットワーク(GAN)と呼ばれるAI技術によって、人間が知覚できない高次元空間をシミュレートしている。

一味違ったコンテンツのつくり手たち

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楽曲情報

Civil Rap Song ft. Audrey Tang

Music Dos Monos
Lyrics Dos Monos
Sampled Voices Audrey Tang
Video Production/AI Artist Yuma Kishi
Produced Dos Monos/Kei Wakabayashi(blkswn publishers)
Special Thanks Audrey Tang & Chikako Masuda

【歌詞】
▼Botsu
We call ourselves a 民国
not equals people's
no offense, i'm just me
スリーコードばかり いつも
ひいて bang a gong するT. Rex
ブレス 忘れずに
しかと暮らし切る this age
前世紀から鳴りひびくこの旋律に
身を任せる 5月の夜風は
i expect more to come
無意味な air は無い
耳ゆらす
ビートから外れてく
my thought


▼TaiTan
フィルターバブルが消す歴史のバトン
IBM WATSONに占わせんな明日の野党
閉ざされた門にもう番人はいないし
出たとこ勝負の交渉ならばなし
We call ourselves a MINGO
飛ばせ君のBeacon
Make Conversationブーム
もうとうに終わったわけだし
砕け化石 声と拳で
梨の礫でも
その欠けらからさす
わずかな光源をみる


▼ZoZhit
隣国の振り見て自国の振り
他山の石とせんと打算
ニュートンのヒント
楽園では違法のリンゴ
食ったインコExileならいっそ
最貧国からの物体X export
Airplane 一歩踏み出すと 奈落の底
The Creator has a masterplan.
personal spaceからsocial distance越えpublic
Persocialic
Zhuang Zhuの
芸術立国論
人民共和国から
独立する民国
We call ourselves a MINGO


【英訳|English】
▼Botsu
We call ourselves a MINGO.
Not equals people's
No offense, I'm just me
Only three codes, all the time.
T. Rex to bang a gong
Breath, don't forget.
I'll live my life to the fullest at this age.
To this melody that has been echoing since the last century
I'm in charge. The May night breeze
I expect more to come.
No pointless air.
strain one's ears
We're going off the beat.
my thought


▼TaiTan
The filter bubble erases the baton of history
Don't let IBM WATSON take over tomorrow's opposition
There are no more guards at the closed gate.
You can't negotiate on your own terms
We call ourselves a MINGO
Beacon in the sky
Make Conversation Boom
It's over now, you know.
Shattered fossil, with voice and fist.
(at) any cost
from the gaps in one's life
Seeing a glimmer of light


▼ZoZhit
Look at your neighbor and pretend to be your own
You can't have a fool's errand
Newton's Hint.
Apples are illegal in paradise.
Exile, the parakeet that ate it.
Object X export from the poorest country
Airplane Stepping out into the abyss
The Creator has a masterplan.
Beyond the social distance from personal space to public
Persocialic
Zhuang Zhu's
theory of a national art movement
From the People's Republic.
An independent nation.
We call ourselves a MINGO

【Dos Monos 荘子itによる制作コメント】
サンプリングによって生まれる音楽の魅力に、現代のぼくらの耳は充分に慣れてきたが、このような形で、台湾のIT担当大臣と日本のヒップホップクルーの間に予期せぬマリアージュが、相互の信頼の元に達成されることは空前絶後だろう。

今回のコラボレーションにあたって、オードリー・タンは、自らのインタビュー音声という素材のポテンシャルを自由にAmplify(=増幅)する権利を与えてくれた。

政治家とアーティストの協力といえば、単に声の大きさを増幅する拡声器としての意味しか持てない、ぼくらの国の文化的状況にあって、これ程自分のトラックメイカーとしての能力を無制限に解放させてくれる機会に恵まれたことに、最大級の感謝と敬意を表したい。

COVID-19対策における大きな成果を生んだオードリー・タンの発話を、その音楽的ポテンシャルにおいて増幅し届けられることは、メッセージの内容それ自体を超えて、ぼくらにとっての文化的エンパワーメントとなるだろう。

隣国の芝生は青いと再確認するためでなく、ぼくら、いや、この世界の我々全員にとっての他山の石として、この「市民の歌」を作った。

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