日タイ融合アイドル「Siam☆Dream」インタビュー 面食らった生活の違い

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日タイ融合アイドル「Siam☆Dream」インタビュー 面食らった生活の違い
日タイ融合アイドル「Siam☆Dream」インタビュー 面食らった生活の違い

Siam☆Dream/サンシャイン噴水広場にて

POPなポイントを3行で

  • 日タイアイドルSiam☆Dreamが初の日本ステージ
  • 日本人とタイ人の間で感じた異文化
  • 日本もタイも続くアイドルブーム、彼女たちが目指すビジョンとは
日本とタイの懸け橋になりたい、そう願ってきた少女たちがついに”日本の舞台に立つ”という夢を叶えました。

アイドルの登竜門ともいえる池袋サンシャインシティの噴水広場にて、3月に日本初ライブを行った「Siam☆Dream」(サイアム☆ドリーム、通称サイドリ)。

Siam☆Dreamは2018年に4人組でデビューし、2019年1月の「Japan Expo Thailand」より新メンバーを加え7人組体制となった、日本人とタイ人の日泰ハイブリッドアイドルグループ。

日本初ライブでは、日本語で4曲のパフォーマンスとMCを披露しました。

日本人メンバーであるHarupiiiさんと南にこさんは、日本でアイドル活動していたキャリアがあり、流石の安定感あるパフォーマンスで緊張した面持ちのタイ人メンバーを引っ張っていきます。

タイ人初期メンバーであるメリーさんとヒカリンさんは流ちょうな日本語を披露し、加入したばかりの新メンバーのアイスさん、ファーンさん、マティールダさんら3人は緊張が感じられるもののアイドルらしい笑顔全開のステージングで観客を魅了していました。

吹き抜けのオープンな会場では3階まで観客が!

日本ステージデビューという夢のひとつを叶えたばかりのSiam☆Dream。現在タイで人気急上昇中の彼女たちの胸中とは?

日本デビュー前のインタビューはこちら

タイのアイドルが見た、夢の日本でのステージ

──まずは自己紹介をお願いします。

グラビアやソロなどマルチに活動するHarupiii

Harupiii サイアム☆ドリーム青色担当のHarupiiiこと山下春花です。よろしくお願いします。

声優としても活動している南にこ

南にこ サイアム☆ドリーム紫色担当の南にこです。よろしくお願いします。

SNSフォロワー6万人越えの新メンバー・ファーン

ファーン サイアム☆ドリームオレンジ色担当のファーンです。よろしくお願いします。

衣装デザインなどもこなす最年少ヒカリン

ヒカリン サイアム☆ドリーム黄色担当のヒカリンです。よろしくお願いします。

──タイでは知名度があがっていると聞きますが、初めての日本でのステージはいかがでしたか?

ファーン 初めて日本でライブをして感じたのは、緊張したこともありますが、驚いたことがあります。ファンの人がカメラを持っていないことです!

タイでライブの時は、ファンのみんながカメラを持って撮影会みたいな感じにしているんです。

日本では私たちがライブをしている時にカメラを持っている人がそんなにいなくて。

ヒカリン タイではチェキ(ポラロイドカメラでのアイドルとの撮影)や握手会のような文化は以前は全然なかったけど、日本のアイドル文化がタイでもブームになってからは日本と同じようなシステムになりました。

でも、カメラで撮影していないという違いは確かにありますね。

南にこ タイの人たちはSNSが大好きなので、撮った写真をすぐに投稿してくれるんです。

──それはタイらしいアイドル文化ですね。

タイの伝統衣装がヒント メンバーがデザイン

──タイらしいと言えば、今回の衣装はタイらしい素材やモチーフがさりげなく使われていますね。

日本のアイドルらしいデザインにも見えるが、タイ伝統の素材を使用している衣装

Harupiii 実はメンバーのヒカリンがデザインして発案したんです!

ヒカリン はい。デザインして、リボンや生地などは直接自分で探しに行きました。タイっぽく見える素材を探したんです。

スカートのレースとかは日本っぽいけど、実はタイの北部地方の伝統衣装の様につくって見せました。

タイ人は時間にアバウト!?

──メンバー同士の仲が良さそうなSiam☆Dreamですが、タイ人と日本人同士で文化ギャップを感じたことはありますか?

Harupiii 時間にちょっとだけアバウトなところですかね(笑)。

例えば、ダンスレッスンの始まる時間にメンバーが来て、来たと思ったらご飯食べ始めたりとか(笑)。

そういうところで、ちょっとギャップを感じましたね。日本と感覚がちょっと違うんだな~って文化の違いを実感しました。

──ご飯を食べ始めるのはタイあるあるですね。

南にこ 私も時間のことと、あとは失敗の受け取り方ですね。

今のところ大きな失敗はないんですけど、ちょっとの失敗だったらタイ人は「全然大丈夫だよ~」っていうことが多くて。時間についてもそうだしレッスンでの失敗もそう。

日本だったらがっつり怒られそうなことも、「もっと楽しく行こうよ~」っていう感じで丸く収まるところがタイスタイルなのかなって思います(笑)

もしタイ人メンバーに、日本人くらい怒ってしまったらどうなっちゃうんだろう…!? みたいな思いもありますね。

だからこそタイの活動を楽しくやれるし、メンバーのみんな仲がいいと思って、それは違いだけどいいところだと思っています(笑)。

──良いところでもあり悪いところでもありますね。でも、Siam☆Dreamの仲の良さの背景が見えた気がします(笑)。

「日本人って厳しいのかな?」って思ってた

──逆にタイ人メンバーは、ギャップを感じますか?

ファーン Siam☆Dreamに入ってから、私はとても感動しました。

日本人は仕事に真面目で、時間もそうですが色々なことがきちんと整理されている感じがして。

日本人はアイドルの活動も趣味ではなく仕事として真面目に取り組んでいますね。

私はグループ加入前から日本人は優しい!って思っていました。

日本に旅行に来て困っていたことがあったんですが、日本人が目的の場所に連れて行ってくれたことがあったんです。

迷子になっても案内してくれる人もいて、日本という国のことがずっと前から好きでした。

だからSiam☆Dreamのメンバーになれて本当に嬉しいです!

──日本人としてとても嬉しいお話ですね。プライベートで日本には来るのは何回目ですか?

ファーン 多分もう14回くらい日本に来ています。(笑)

──すごいですね! 同じく数えきれないくらい日本に来ているヒカリンさんはいかがですか?

ヒカリン ヒカリンも「日本人はいつも仕事を真面目にしてすごいな」って思ってます。

だからSiam☆Dreamに入って、色んな日本のことや日本の文化を勉強しなきゃと。

実は、前までは「日本人って厳しいのかな?」って思ってました。でも、今はそんなにタイ文化と日本文化のギャップは深くないと思ってますよ!

日本とタイをつなげるアイドルが目指す夢

左からファーン、メリー、南にこ、Harupiii、アイス、ヒカリン、マティールダー

──今回日本でのステージという夢をかなえられましたが、これからの夢や目標は何かありますか。

Harupiii 日本語でも歌ってタイ語でも歌う、本当に日泰のアイドルらしいコンサートができるようになりたいです。もちろん日本でも活動したいですね。

わたしはSiam☆Dream加入以前にTIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)に出演したことがあるのですが、アイドルの大きなイベントであるTIFにも呼んでもらえるような、そんなアイドルグループになりたいなって思ってます!

南にこ 私も大きいステージでのライブもそうなんですけど、今タイのアイドルたちは色んなお店や商品とコラボレーションすることが多いので、Siam☆Dreamもしたいなと思っています!

例えば、日本で待っているお母さんに「タイでアイドルしてるよ」ってライブ映像を見せるだけじゃなくて、こんなお店や商品とコラボしてるんだよって見せたいですね。

ファーン Siam☆Dreamのファンが、今よりもっともっと増えていって、みんながコンサートに行きたくなるようなグループになりたいです。

バンコクだけでなくチェンマイとか他の地方でも、外国でも、日本でも! もっともっと知ってもらって、いろんな街のファンのみんなに会いに行けるように頑張ります。

ヒカリン ヒカリンも同じですね。

もともとアイドルが好きな人だけじゃなくて、女性や学生の方とかにもファン層を広げていって、Siam☆Dreamのことを好きになって欲しいなと思います。

日本とタイのギャップを乗り越えて

今回も笑いの絶えないインタビューとなったSiam☆Dreamですが、今年で結成2年目。

メンバー同士が仲睦まじく話している姿を見ていると結成2年目とは思えない、互いの違いを乗り越え理解しあっている様子が伝わってきました。

AKB48グループの一つとしてタイ・バンコクを拠点に2017年に設立されたBNK48から始まり、タイ国内ではアイドルがブームとなっています。

「恋するフォーチュンクッキー」のタイ語バージョンをリリースし、タイ国内で社会現象となり、2018年末の『第69回NHK紅白歌合戦』ではBNK48のメンバーたちが出演したことも。

彼女たちの活躍をきっかけに、まだまだアイドルブームの続くタイ。

今後のSiam☆Dreamとともに、タイアイドルシーンはますます面白くなっていきそうです。
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