上映は10月、東京と京都で実施。集まった資金は、劇場使用料やトーク上映会のゲスト出演料などに充てられる。
イベントゲストは、漫画『映像研には手を出すな!』作者・大童澄瞳さん、GAINAXの前身・DAICON FILMの創設者の1人である武田康廣さん。
さらに、「機動戦士ガンダム」シリーズなどの作品で作画監督やメカ作画監督をつとめる吉田徹さん、そして自身もクラウドファンディングで作品を制作するアニメ監督の山本寛さんと、アニメファンなら注目せざるを得ない顔ぶれだ。
学生アニメ制作集団、激画団の挑戦
京都の大学生およそ30人で構成されるアニメーション制作集団・激画団による『空中軍艦アトランティス』。監督である長野風太さんをはじめ、「激画荘」と名付けた賃貸アパートにメンバーが集まり、脚本、演出、原動画、制作、仕上げ彩色、美術、音楽など、アニメーション制作に関わるすべてを行っている激画団。
ドンクライ編集長のノダショーさんも、「今ではトップクリエイターとなった彼らもまた、大学時代に『DAICON FILM』として集い、自主制作アニメを作りました」と、激画団にGAINAXの姿を重ねている。
かつてGAINAXに所属し、現在はTRIGGERで取締役/プロデューサーをつとめる舛本和也さんも作品へのエールを贈っている。応援してます!
— 舛本和也 (@kenji2413) 2018年6月3日
ガ、GAINAXだ…! 学生アニメ制作集団のロボットアニメが本格始動 https://t.co/zc7eBX1tew @ondarionさんから
新たなアニメ文化が生まれる瞬間に
クラウドファンディングで募集しているのは激画団を応援する「激画応援団」。様々な支援メニューの中でも、東京と京都で開催されるトーク上映会に注目が集まるが、長野監督によれば「賑やかな劇場公開イベントになるとうれしい」という。
一方で、「今ここにある生きづらさ・閉塞感を和らげること」を目指すドンクライのノダショーさんは、「GAINAXがアニメ業界に衝撃を与えたように、激画団もまた、閉塞した現代に光をもたらす存在であると僕たちは信じています」と、自身のメディアになぞらえて激画団に大きな期待を寄せている。近年のアニメ業界では、クリエイターとオタクが直接交流する機会は多くありません。だからこそ今回の劇場上映は、シーンとした劇場上映ではなく、昔の「DAICON」や各地での自主上映会のように、笑いがあったりツッコミがあったり、賑やかな劇場公開イベントになると嬉しいです。 激画団監督 長野風太さん
激画団と『空中軍艦アトランティス』に少しでも興味があるなら、クラウドファンディングページに綴られた2人の想いを読んでみてほしい。
新しいアニメ(の文化)、見たくない?
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作品情報
空中軍艦アトランティス
- 制作
- 激画団
- 公開
- 2018年10月
【作品紹介 『空中軍艦アトランティス』とは?】
「空中軍艦アトランティス」は、激画団の完全自主制作アニメーションです。
志したのは「自分たちが幼い頃に感動し、わくわくさせられた世界を、本気で作る」ということ。
「巨大ロボットに乗って、少女を高い塔から救い出す!」
そんな恥ずかしくなるようなストーリーですが、かつてのGAINAX作品のように、パロディーをいっぱい詰め込み、本気で作っています。
メンバーの趣味によって、今となっては少し古めなパロディーも多々ありますが、各自のアニメーションへの愛がスクリーンの向こうまで伝わるような画面作りを心がけています。
今回上映する作品は、尺として約15分間。本来は1時間の長編作品なのですが、そのラストシーン15分間だけを切り抜いてお見せするという構成になっています。
わずか15分間。けれど、この15分に激画団の「1年半」もの時間が、「青春」の全てが、メンバー全員の「情熱」が詰まっております。
ご期待ください!
【あらすじ 『空中軍艦アトランティス』】
海原にポツンと浮かぶ小さな島に住む少年シアンと少女ルナ。
幼馴染の二人の日常に突如現れた浮遊島。
その不思議な空に浮く島をめぐって現れた軍人レスカとその部下たち。
浮遊島を「アトランティス」と命名し、空に浮かぶ巨大空中軍艦の建設に着手したレスカは、ルナの行方不明の母がアトランティスの研究をしていたことを突き止める。
そして、アトランティスの研究資料のありかを知るため、ルナをアトランティスに幽閉してしまう。
幼馴染のルナを救い出すため、少年シアンは島の人々の協力を経て、海から引き上げた古代兵器を復活させる。
空中軍艦アトランティスを完成させ、世界征服をたくらむレスカから幼馴染の少女ルナを救うため奮闘する少年シアンの大救出劇が幕を開ける!
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