台湾人のネットリテラシーの高さ
そもそも台湾人は老若男女、ネットリテラシーが大変高いことで知られています。人口2300万人の中でインターネットユーザー数は1700万人、普及率は実に74%の台湾。Facebookの利用者数は1300万人を超え、人口に対する普及率はそちらも60%近くと、アジアの中でも高い数値。
私自身の経験としても、最初は縁もゆかりもなかった台湾で、様々な人と知り合えたツールとしてはFacebookの存在が大きいです。
人とのつながりを大事にする台湾人の国民性も、FacebookなどのSNS普及率が高い理由の1つに挙げられます。
Facebookだけでなく、台湾ではLINEも既に1500万人以上が利用し、普及率は65%近くになっています。
またFacebookやLINEだけでなく、台湾人のモバイルネットリテラシーは高く、日本のスマホ向けアプリケーションもアジアのどこよりもすぐに火がつくのは、たいてい台湾です。
参照:D2Cレポート http://www.d2c-smile.com/201312111280 日本人としてはちょっぴり恥ずかしい〝自分撮り〟。けれど、台湾ガールは電車乗る時も、友達とお茶する時も、1人でご飯を食べる時も自分撮りが大好き。
例えば美味しいご飯屋さんに行った時、日本ガールならそのご飯を撮ってネット上に投稿しますが、台湾ガールなら「そんな美味しいご飯を食べに来た私」を撮って投稿し、自分磨きもストイックです。
日本と台湾をつなぐファッションアイコン・KUSA
台湾のソーシャルタレントの1人、KUSA
そんな台湾のソーシャルタレントの1人で、〝原宿系〟ファッションを中心としたジャパンカルチャーをこよなく愛する台湾ガール・KUSAと私が出会ったのは3年ほど前のことです。彼女は台湾の渋谷と言われる西門町のセレクトショップで働いており、その一方でブログで日本のファッションやメイク情報を台湾に発信しているファッションブロガーでした。彼女のファッションは日本人の原宿系ファッションとは多少の〝ズレ〟があって、その感じがすごく面白いなと思ったのが最初の印象です。
彼女の好きな日本のファッション誌は原宿系ファッション誌の『Zipper』や『KERA』といった青文字系もあれば、『ViVi』といった赤文字系もあり、日本人からすると全く別々のジャンルの雑誌を参考にしつつ、海外の目線だからこそ自分がカワイイと思うアイテムを日本の現地のトレンドに直に流されずフラットに取り入れます。
それで興味を持ち、その後のやりとりで、今後ショップ店員やブロガーだけではなく、ファッションモデルや歌にも挑戦していきたい、そして日本で活動するのが夢だという彼女の気持ちを知りました。
そこで、LIPプロデュースのもと、彼女の持つ繊細な声質と、エレクトロポップの音楽が絶妙に合うのではと考え、サウンド面は空中分解のPOCOさんに全面協力していただき、KUSAのプロジェクトはスタートしました。
日本デビュー、そして世界へ
カリスマショップ店員として、ブロガーとしても知名度が増えてきたKUSA。そして2013年、かねてからの念願の日本での活動のチャンスが舞い込んできました。2013年9月にポニーキャニオンから楽曲「Oo Ai Nii」でメジャーデビューを果たし、日本と台湾をはじめ、中国、韓国、香港での配信を皮切りに、12月11日には世界92カ国・地域へ楽曲配信がスタートしました。
Facebookのファンページはデビュー当時1.5万人程度でしたが、数ヶ月で一気に増え現在は8万人を超えました。
また、当初は台湾のファンが中心でしたが、最近では英語、タイ語、アラビア語など世界中からのコメントや「いいね!」が増えています。
今後は日本の原宿系カルチャーと台湾カルチャーをミックスさせたKUSA独自のファッションと音楽を世界に向けて発信していきます。
Facebookページ「小草Grass 日々は楽しさ」
https://www.Facebook.com/grassgrass1218
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田中佑典
LIP編集部 編集長
1986年生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。クリエイティブエイジェンシー「Yes, I am.」にて様々なメディアの企画/編集の仕事を経て現在はフリーのプランナー/編集者として活動中。アジアにおける台湾、および日台間に着目をし、現在は日本と台湾を行き来しながら、カルチャーマガジン「LIP」の発行をはじめ、日台間での企画やプロデュース、その他クリエイティブサポートを行う。
LIP OFFICIAL WEBSITE http://lipbox.p2.weblife.me
LIP FACEBOOK https://www.facebook.com/liplab
連載
美人揃い・アジア1のネットリテラシーの高さ・親日国──そんな台湾で暮らす女の子たち中心の、台湾ポップカルチャー最前線を全力レポート! 執筆するのは、台湾にどっぷり浸かった世界で唯一の日台カルチャーマガジン「LIP」編集部の田中さん。 今、彼女たちは何に夢中で、何をして遊び、どんなコミュニケーションが、カルチャーが主流なのか──?
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