大熱狂の裏側では大きな混乱も
イベントはモンストグランプリの決勝戦、そして表彰式に続いて、最後は、マックスむらいさんやモンストの中の人をはじめとした、イベント関係者がステージに集結し、感動のフィナーレを迎えた。会場中を人が埋め尽くし、1日を通じて大きな盛り上がりを見せたモンフェスは、モンストを開発するXFLAG(エックスフラッグ)スタジオの旗印——“ケタハズレな冒険を。“——を、文字通り具現化したリアルイベントとなった。しかし、こうした大熱狂の裏では、先日発表されたミクシィのコメントのように「会場の収容可能人員数を大きく上回る来場」によって、長時間並んでも会場に入れない、ファンが待機中に体調を崩すといった問題が発生していた。
会場外では、救急車が出動しただけでなく、しびれを切らした一部の来場者が、本来の入場口ではない入口(再入場口等)に詰めかけるなど、会場外は一時、騒然とした雰囲気に包まれていた。 こうした混雑は、開場1〜2時間前の段階で、入場待機専用の展示ホール4に長蛇の列が形成されていた。9時の開場後も外で待機する人の数は増す一方で、列はどんどんと会場の外へと伸びていった。エンタメステージが始まった10時以降は、会場内も人で埋めつくされ、11時過ぎにモンストのTwitter公式アカウントにて、入場規制が発表された。 現地では、「これから並んでも入場できない」「会場内への入場を中止」「入場特典のシリアルコードのみは配布」といった、場当たり的なアナウンスに加え、スタッフごとに異なる対応などが、長時間並んでいたファンの心情を逆なでしてしまったように見えた。
午後になると、列を無視して再入場口や関係者用の入場口に向かう人、その周辺で待機する人、スタッフに詰め寄る人、体調不良から座り込んだり、寝転がる人など、会場の中と外とで見える景色がまったく異なっていた。
来場者もスタッフも困惑
ネット上では、「救急搬送された1人は心肺停止」「ペットボトル飲料が会場に持ち込めず、なおかつ会場内の自販機は売り切れ」など、デマが拡散。対応に追われるスタッフは、根本的な数の少なさはあるものの、一部の来場者から執拗にクレームが寄せられたりと、来場者同様に混乱している様子がうかがえた。一連の混乱が会場内にも波及したかといえばそうではなく、会場では、ファンが楽しそうに盛り上がる光景が続いていた。 会場に入ることができなかったファンからは、「もしかしたら入れるかもしれないと思って、(再入場口の前で)待っている」(10代男性)、「シリアルコードよりも、会場の中に入りたい」(20代男女)などの意見もあった。中には「次に同じようなイベントがあったとしても来ないと思う」(20代男性)という厳しいコメントもあり、イベント運営における課題が残った。
要因のひとつは、主催者側も認識している想定の甘さ。あえて具体的に言及するならば、本当の意味で幅広いユーザー層を考慮できなかった点ではないだろうか。たとえば、こうしたイベントに初めて参加する人にとっては、炎天下における長時間待機はストレスになる。並ぶことなく入場する関係者の存在を理解できなかった人も少なくないだろう。
そういった、イベント慣れしていない人を想定できなかった主催者側も、当然イベント慣れしていなかったといえるのかもしれない。
とはいえ、こうした混乱は期待の裏返しでもある。すでにミクシィ側からは正式なお詫びとともに、ゲーム内での対応が発表されているが、リアルイベントで失ったものは、同じくイベントで取り戻してこそ意味がある。そういった意味も含めて、今後のモンストの展開に大きな注目が集まっているのは間違いないだろう。
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