クリエイター支援プラットフォーム「Fantia」が5月29日(金)、成人向け作品の修正/モザイク基準に関するガイドライン改定を巡り、新たな声明を発表した。
「Fantia」は声明の中で「クリエイターの皆様に多大な混乱をお招きしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。現在、法的機関との協議を進めていると説明した上で、2次元ジャンルに関する審査基準については「新たな基準が定まるまで以前の基準に戻す」と発表した。
クリエイターに対しては、過去作品の修正対応について「次のお知らせまでお待ちいただけますようお願い申し上げます」と呼びかけている。
今回の発表は、Fantiaが5月19日に告知し、5月25日から施行されることとなったモザイク基準の大幅な厳格化を事実上撤回する内容となる。
「過去作品も対象」だったガイドライン改定
「Fantia」は5月19日、関係諸機関による指導・指摘に基づいたものとして修正/モザイク基準の改定を発表。
新基準では、「対象の原型が視認不可な状態でのモザイク」であることを求め、透過モザイクや薄いぼかし、一部を線で隠す表現などを不備と判断する方針を示していた。
しかし、改定後の基準が新規投稿作品だけでなく、過去作品にも適用されると説明された点について「Fantia」を利用していたクリエイターが反発。クリエイターだけでなく利用者の多くが非難を投げかける状態が続いていた。
さらに5月22日の追加発表においては、新モザイク基準について「厳格な法的指導を受けた重要かつ緊急性の高いもの」と告知。“法的リスク”があることを強調しつつ、基準を満たさない場合は修正依頼や非公開対応、ファンクラブ凍結や閉鎖などの措置が取られる可能性も示されていた。
「修正対象が多すぎる」クリエイターから反発
これらの発表後、イラストレーターや同人クリエイターを中心に、SNSでは不安や反発の声が相次いだ。
特に長年活動してきたクリエイターほど、過去作品の数は膨大になる。短期間で大量の作品修正を求められる可能性があることから「対応が現実的ではない」「創作活動そのものが止まる」といった意見が広がっていた。
「Fantia」側は今回の声明で、「現在指摘を受けた法的機関と、2次元ジャンルの今後の方針や基準について改めて協議を行っております」と説明。2次元ジャンルにおける今後の基準については、後日あらためて発表するとしている。
Webサービスと成人向けコンテンツの扱いをめぐる議論
「Fantia」はイラスト、漫画、CG集、コスプレ、同人ゲームなど、多様なクリエイターが活動する国内有数のファンコミュニティサービス。
成人向けコンテンツのサブスクリプション型プラットフォームとしても成長し、国内ユーザーを中心に高い認知を得ている。
一方で近年は、決済事業者やカードブランド、法規制との関係から、成人向けコンテンツを扱うプラットフォームを取り巻く環境が変化している。過去に国内では「FANZA同人」「pixiv」などでも規制の動きがあった。
「Fantia」も、2024年5月よりVisaおよびMastercardのクレジットカードの使用が停止されている。
「Fantia」は今後、法的機関との協議結果を踏まえ、新たな基準や適用時期を公表する予定としている。
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