夢野久作さんによる小説『ドグラ・マグラ』の刊行90周年を記念して、新装版『夢野久作の日記』の刊行が決定した。
夢野久作さんが残した日記や創作過程を知ることのできる貴重な資料でありながら、今日まで品切れ状態が続いていた『夢野久作の日記』が復刊する。
1月31日から書泉オンライン、書泉グランデ、書泉ブックタワー、芳林堂書店高田馬場店で予約受付を開始。3月3日(月)に予約を締め切り、3月下旬頃には店頭に並ぶ予定。価格は6050円(税込)。
『ドグラ・マグラ』の制作過程も収めた『夢野久作の日記』
日本探偵小説三大奇書に数えられる『ドグラ・マグラ』をはじめ、怪奇/幻想的な作風で世に知られる夢野久作さん。特に『ドグラ・マグラ』は、現在でも多くの読者を獲得し続ける代表作だ。
そんな作品のタイトルが、仮題から『ドグラ・マグラ』へ正式に決定した時のことを記した日記を、新装版『夢野久作の日記』では装丁に用いている。
『夢野久作の日記』は、創作過程や日々の記録を書き残した夢野久作さんの日記を、息子である杉山龍丸さんが編纂し、1976年に葦書房より刊行されたもの。
巻頭の口絵には日記の原本や書斎などの写真が収録され、杉山家(夢野久作さんの本名は杉山泰道)の戸籍謄本も掲載されるなど、資料としての価値もある。
さらに、夢野久作さんの日記は著作集や全集にも未掲載。出身地である福岡県の県立図書館のデジタルライブラリなどでは実物を画像として閲覧することも可能だが、『夢野久作の日記』自体は品切れになって久しかった。
以前より絶版書の復刊事業を手がける復刊ドットコムへは、多くの復刊リクエストが寄せられていたという。
新装版は、底本の口絵/本文の内容はそのままに、手に取りやすく読みやすいA5判/並製に製本されている。
また、底本の付録であった月報の内容も、出版広告や権利不明寄稿者などを除き巻末に再録。夢野久作さんによる自画像も掲載している。
書泉による復刊企画で実現 復刊ドットコムとタッグ
『夢野久作の日記』の復刊は、株式会社書泉が様々な出版社や著者と協力して実施している復刊企画「書泉と、10冊」によるもの。今回は書泉と復刊ドットコムがタッグを組んだ。
「書泉と、10冊」では、2024年8月まで25作品を復刊し、総計2万冊以上を販売。
直近では、ゲーム「ポケットモンスター」シリーズを手がけるゲームフリークの歴史を紐解いた書籍『ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団』などを再び世に送り出している。
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商品情報
『夢野久作の日記[新装版]』
- 販売価格
- 6050円(税込)
- ISBN
- 978-4-8354-5941-7
- 判型
- A5判/並製
- ページ数
- 総536P(本文二段組/うち口絵40P)
- 予約開始日
- 2025年1月31日(金)
- 予約受付書店
- 書泉オンライン/書泉グランデ/書泉ブックタワー/芳林堂書店高田馬場店
- 予約〆切
- 2025年3月3日(月)
- 商品お届け予定日/店頭発売日
- 2025年3月下旬ごろを予定
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