ペンタブレットの開発を行うワコムが11月14日、デジタル作品の保護と著作者証明ができる新プラットフォーム「Wacom Yuify(ワコム ユイファイ)」を発表した。
デジタル作品に目に見えない固有のデジタルIDを埋め込み、著作権情報を保護。クリエイターは「Wacom Yuify」上で自身の著作権記録を管理できる。
現在、CLIP STUDIO PAINT/Rebelle 7/Photoshopで作成された2Dイラスト作品に対応。11月15日(金)からオープンベータ版の提供を開始する。
著者と作品の関係をブロックチェーン技術で記録する「Wacom Yuify」
「Wacom Yuify」は、CLIP STUDIO PAINT/Rebelle 7/Photoshopで制作した作品に対して、プラグインまたはエクスポートオプションから利用することができる。
JPEGやPNG画像を書き出すと、マイクロマーク(作品保護を支援するためにワコムが開発し、特許を取得した独自技術)が作品に埋め込まれ、「Wacom Yuify」に永続的な著作記録を生成するという。
「Wacom Yuify」は著者と作品の関係をブロックチェーン技術を活用し記録。原作者と作品をデジタルで結びつける。
ワコムによれば、公開された画像をスキャンするだけで、マイクロマークからオリジナル作品を簡単に特定できるという。
「Wacom Yuify」で、クリエイターの検証が容易に?
ネット上に公開されたイラスト(デジタルデータ)は簡単に複製が可能だ。
イラストコミュニティの一部では、他人のイラストを自身が制作したと偽って、SNS上に再度アップロードするなどの“なりすまし行為”が問題となっており、長年の課題となっている。
また、近年は生成AIを悪用することで、特定のクリエイターの絵柄を模倣するといった事例も発生している。
そんな中、「Wacom Yuify」を利用することで、制作者の検証や作品の保護が容易になるかもしれない。今後コミュニティにどう広まっていくのかが注視されるサービスとなりそうだ。
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