プロゲーミングチーム「DFM」で選手へのパワハラ発覚 Kazu、Cerosとの契約解除

プロゲーミングチーム「DFM」で選手へのパワハラ発覚 Kazu、Cerosとの契約解除
プロゲーミングチーム「DFM」で選手へのパワハラ発覚 Kazu、Cerosとの契約解除

DetonatioN FocusMeの『League of Legends』部門のメンバー。画像左端がtol2選手/画像はDetonatioN FocusMeの公式サイトより

プロゲーミングチーム・DetonatioN FocusMe(DFM)が声明を発表。

League of Legends(LoL)』部門のKazuヘッドコーチ、Cerosコーチとの契約解除を報告した。

DFMの『LoL』部門は7月6日、tol2選手がハラスメント被害をTwitterで報告。DFMは当事者3名と関係者へヒアリングし事実確認をおこなっていた。

DFM tol2選手へのハラスメントが問題に

tol2選手/画像はDFM公式サイトから

発端となったのはtol2選手による7月6日のTwitterの投稿だ。

tol2選手は、DFMのKazuヘッドコーチから『LoL』のランク戦を5日間で100試合こなすことを命じられたとツイート。1日20試合として、ランク戦に約30分かかることや練習試合や大会出場もあることを考慮すると負担の大きい内容だ。 その数時間後、tol2選手はKazuヘッドコーチから恫喝を受けたこと、Cerosコーチから暴言を受けていること、コーチ陣に普段から人格否定をされていること、春には適応障害の診断を受けたこと、業界の先輩に相談したところDFMの梅崎伸幸CEOから罰金を命じられたこと、「命の危険を感じ」チームメンバーが寝起きするゲーミングハウスから避難していることなどを連続して投稿した。

これを受けて7月6日の夜、DFMの梅崎伸幸CEOはTwitterを更新。

「マネージャーから報告を受けている内容と私自身が本人と話した内容と一部乖離がある」「早急に確認、内容を纏めてご報告させて頂きます」「tol2選手にツイートされた内容のように感じさせてしまったこと、チームを代表して大変申し訳なく思います」と報告していた。

「恫喝や人格を否定されたと捉えられる発言があったことは事実」

DFMの声明によれば、「Kazuコーチ、Cerosコーチの2名による恫喝や人格を否定されたと捉えられる発言があったことは事実」「tol2選手に対しての状況は十分に改善されておらず、精神的及び身体的に大きな苦痛を与えてしまった」としている。

梅崎伸幸CEOからの罰金の指示については、「契約違反となる内容を第三者に対して話したこと」への違約金であったとしつつ、「tol2選手のツイートに悪意は無く、この様に精神的に追い込まれる状況であったことをチームとして大変重く受け止めております」と説明している。

また、『LoL』部門の監督責任を負う梅崎伸幸CEOの処遇は後日の経営会議で協議し、tol2選手の今後の活動については全面的にフォローするとのこと。声明は関係者各位とtol2選手への謝罪、再発防止への徹底を約束して締めくくられている。

なお、声明はDFMを運営する株式会社DetonatioNとtol2選手(代理人)の双方合意のもと作成されている。

国内リーグ5連覇の絶対王者による不祥事

「LJL」5連覇を達成した時の様子
DFMの『LoL』部門は2013年から活動。国内で始めてフルタイム給料制を採用、海外選手の興行ビザを国内で初めて取得するなど先進的な取り組みで知られている。

『LoL』部門自体の認知度も高く、2022年12月にDetonatioN GamingとTEAM GAMEWITHがブランド統合した際は、『LoL』部門のチームネームだったDetonatioN FocusMeにブランド全体の名前を統一している。

国内競技シーンにおいても絶対王者として知られており、国内リーグ「League of Legends Japan League(LJL)」には発足から参戦。

2022年には人気と実力ともにトップクラスだったEvi選手がEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)リーグ「LEC」へ挑戦するために離脱し、他のメンバーと比較してキャリアの少ないtol2選手がスタメンに。

tol2選手への期待やプレッシャーは大きかったものの、tol2選手が加入後の5月には国内リーグ「LJL」の5連覇を達成し、国際大会「MSI 2023」への参戦を果たしている。

KazuヘッドコーチとCerosコーチはどちらも選手として活躍。DFMだけでなく国内競技シーンを牽引した存在として視聴者からの人気も高く、選手引退後はコーチに回り活動していた。

DFMは7月7日20時から試合へ

なお、7月7日(金)20時よりDFMは国内リーグ「LJL」にてCrest Gaming Actとの対戦が予定されている。

DFMは声明の中で「tol2選手を含む出場選手と話し合い、リーグ側と協議」すると報告。

「LJL」は公式Twitterにて、「リーグとして正式な対応が必要になった場合は改めてアナウンスいたします」「DFMが出場する試合については、チーム側より有効なロスターシートの提出が確認できたため、予定通り試合を実施いたします」と報告している。 7月7日19時19分追記

7月7日18時59分にDFMの公式Twitterで、7月7日20時から行われる予定だったCrest Gaming Actとの試合の出場を辞退することが発表された(外部リンク)。

対戦結果はCrest Gaming Actの不戦勝(2-0)として記録されている。
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1件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:8327)

代理人のTweetに警察に被害届出せと薦められたってあってどんな恫喝してたんだよ…体罰もあったんだろうな…と考えが及んでしまって悲しい。