野良いぬが抱く“ギャル”への憧憬
野良いぬ なるべく作業環境周りにモノを置かないようにとか、配線は綺麗にしたいとか思っているんですけど……この間フィギュアのセットを衝動買いしてしまって、「どうするんだコレは」って悩んでます（笑）。
あと、窓の近くで作業するのが好きです。自宅の作業場所も目の前が窓ですし、会社のデスク決めの時も駄々こねて窓際にしてもらいました（笑）。
広々使いたいというか、圧迫感のないところで作業したいんですよね。
──窓際にこだわるのはどうしてなのでしょう？
野良いぬ 外の景色や空模様が見えるようにしておきたいんですよね。
朝から作業してたらもう外が暗くなっちゃったとか、逆に深夜から始めて太陽が昇ってきたのにまだ終わってない事に絶望するとか──そうやって一日の移り変わりを感じられるのが好きなんです。
私は静岡の出身なんですが、実家も目の前に山があったり鳥の鳴き声が聞こえるようなところなので、そこで生まれ育ったのも関係してるかもしれません。東京は景色を見ようにもビルだらけですけど、空を見ると気分がスッキリします。
──それでは、カフェなど自宅やオフィスの外で作業されることも……？
野良いぬ 作業環境さえ整えばどこでも作業はできるタイプだと思いますが……引きこもりなのでなるべくお家がいいと思っています。カフェとかだとギャルの目が怖いので。
──ギャルの目が怖い……？
ファッションとかはすごく参考になるので、どうしたらギャルのチープな可愛さを作品に取り入れられるかはよく考えています。
──野良いぬさんの作品はギャル受けするようなポップな作品が多いですし、TikTokのお話の中でも「ギャル」という単語が出てきました。野良いぬさんはなぜギャルに関心があるのでしょうか？
野良いぬ 私は学生の頃に陰キャのひきこもりだったので、ギャルというかカーストの高い女の子たちには冷たい目線を向けられがちだったんです。
でも、彼女たちは、好きなようにのびのび生きている感じがして、私がずっと悩んでいるようなことも全然気にしていない、そういうポジティブさに憧れを感じたんですよね。
あのマインドで生きていけたら楽しいだろうな、みたいな。
──髪色もお似合いですし、むしろ完全にギャルだと思っていました。
野良いぬ 他の人にもよく言われるんですが、本物に比べると全然まだまだです（笑）。自分のことはエセギャルだと思ってます。
野良いぬ「どんな作業でもストレスはない方がいい」
──作業環境を整える重要性について、野良いぬさんはどう考えていらっしゃいますか？野良いぬ 最近になってやっと、少しずつ作業環境を整えはじめたんですが、いいものを使うとやっぱり身が入りますね。配線周りとかも綺麗にした方が嫌なストレスがなくなるので、整理整頓するのは大事だと思います。
Twitterにすごいオシャレなデスク周りの写真とかを上げてるクリエイターさんたちがいますけど、ああいうの見るとすごい羨ましいんですよね（笑）。
──わかります。
野良いぬ 最近取り組みはじめたディレクションについてはもっとうまくやっていきたいですね。若くて才能のある人たちがいっぱいいるので、彼らの活躍の場を増やすにはどうすればいいかは考え続けています。
あとは、アニメーションだけじゃなくて実写のMVも挑戦してみたいです。思いっきり可愛い女の子をどアップで撮れたら楽しいだろうなって思ってます。ギャル撮りたい！
──創作の話からギャルについてまで様々なお話をありがとうございました！ 最後に、野良いぬさんのようなプロのクリエイターを志す方々へのメッセージをお願いします。
野良いぬ どんな作業をするにしてもストレスはない方がいいので、それを左右する機材選びは適当にやるより自分がつくりたいものにあったものを選んだほうがいいと思います。
それに良いものが手元にあれば、「良いものをつくろう」ってモチベーションにも繋がりますしね。こんなちゃらんぽらんな私でもできているので、みんなも怖がらずにいろんなものづくりにチャレンジしてほしいです！
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野良いぬ
マルチクリエイター
イラスト／映像制作／デザイン／VJなど幅広く活動。映像制作チーム・PPP、制作会社・ヤネウラスタジオに所属。"エッジフルにかわいい"をモットーとする"病み POP"な作風を得意とする。代表作は、TVアニメ『ハッピーシュガーライフ』OP映像や、ナナヲアカリ「チューリングラブ」「ダダダダ天使」MVなど。
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