岩本ナオ原作のアニメ映画『金の国 水の国』 設定資料を独占公開

美術設定担当「トルコやアラブ諸国、チベットなどを参考にした」

映画『金の国 水の国』で美術設定を担当した矢内京子さん(『思い出のマーニー』『若おかみは小学生!』など)は金の国の美術設定について、「漫画をもとにしながら、迷路のような、王宮と町が一体化したような、要塞のような街になると面白いと思いました」とコメント。

作品では、「豪華で要塞のようで、機械仕掛けで、産業が発達している、文明が発達しているというのをどういう風にしたら見せられるかを考えて配置しました」と、具体的なイメージへの落とし込み方を語った。

実際に設定を考えるにあたっては、「(国王が住む)キングパレスがトルコのアヤソフィア、(王女たちが住む)クインパレスがトルコのブルーモスク、他にアラブ諸国のモロッコや中央アジアを参考にした」という。

設定資料:金の国(王宮・全景)

設定資料:金の国(王の間)

設定資料:水の国(族長の屋敷・外観)

設定資料:水の国(族長の屋敷・風呂)

一方、水の国の美術設定については「自然が多くて気持ちよくて、太陽の自然に恵まれたような感じが出ればいいなと思いました」と振り返る。

<水の国>は、ブータンやチベットを参考にしました。チベットには、行ったことがあったので参考にしています」と、具体的に参考にした国や地域の名前も挙げた。

作品全体については、「『金の国 水の国』の世界観が独特だと思うので、その世界観にどっぷりつかって、その世界にいるかのように見てほしい、住人になったつもりで見ていただきたいです」と呼びかけた。

色彩設計担当「色がついたことで、二つの国の違いが明確に出た」

作品全体の色を決める色彩設計を担当した田中花奈実さん(『SPY×FAMILY』など)は、「キャラの洋服に関しては、原作の岩本ナオ先生から頂いた資料が沢山ありました」と、原作者の協力があったと話す。

そして「<金の国>はオスマン帝国を参考にされているとのことだったので、色味の参考にしました。サーラなど王族の人達は、民族衣装のような特徴的な形の服というよりも、西洋のドレスのような印象を受けたので、華やかさを重視して色を作っていきました」と、きらびやかな<金の国>の色のこだわりを明かしている。

設定資料:主人公・サーラの姉(金の国)

設定資料:ジャウハラの子供・嫁(金の国)

設定資料:オドゥニ(水の国)

設定資料:ナラン姉の子供たち(水の国)

また、作品全体については、「色がついたことで、二つの国の違いや世界観がより明確に出たと思うので、映画館の大スクリーンでこそ伝わる心揺さぶる演出を楽しんでほしい」と、アニメ映画ならではの色と動きの魅力についても言及している。

【画像36枚】独占公開! 『金の国 水の国』の設定資料 ©岩本ナオ/小学館 ©2023「金の国 水の国」製作委員会





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作品情報

『金の国 水の国』

公開
2023年1月27日(金)
原作
岩本ナオ「金の国 水の国」(小学館フラワーコミックスαスペシャル刊)
配給
ワーナー・ブラザース映画

【キャスト】
賀来賢人、浜辺美波、戸田恵子、神谷浩史、茶風林、てらそままさき、銀河万丈、木村昴、丸山壮史、沢城みゆき

【スタッフ】
監督:渡邉こと乃
脚本:坪田 文
音楽:Evan Call
テーマ曲(劇中歌):「優しい予感」「Brand New World」「Love Birds」
Vocal:琴音(ビクターエンタテインメント)
アニメーションプロデューサー:服部優太
キャラクターデザイン:高橋瑞香
美術設定:矢内京子 
美術監督:清水友幸
色彩設計:田中花奈実
撮影監督:尾形拓哉
3DCG監督:田中康隆、板井義隆
特殊効果ディレクター:谷口久美子
編集:木村佳史子
音楽プロデューサー:千陽崇之、鈴木優花
音響監督:清水洋史
アニメーションスーパーバイザー:増原光幸
プロデューサー:谷生俊美
アソシエイトプロデューサー:小布施顕介
アニメーション制作:マッドハウス

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