『あれよ星屑』(KADOKAWA)や『新やる気まんまん オット!どっこい』(日刊ゲンダイ連載/リイド社)などで知られる漫画家・山田参助さんの個展「山田参助 博覧会」が、2月21日(月)~3月13日(日)まで東京・銀座のギャラリー・ヴァニラ画廊で開催中です。
山田参助さんといえば、1994年にゲイ雑誌『さぶ』でのデビュー後、ゲイ雑誌だけでなく幅広いジャンルでのイラストや作品を発表。中でも、2013年~2018年にかけて『月刊コミックビーム』で連載された『あれよ星屑』が有名です。
第二次世界大戦後の日本を舞台に復員兵の男2人が悲喜こもごもに生きていく様子を描き、第23回「手塚治虫文化賞」新生賞や第48回日本漫画家協会賞、フランスの漫画賞「Prix Asie de la Critique ACBD 2020」を受賞するなど、国内外で高い評価を受けています。
今回は山田参助さんの初期作品から最新作の生原稿や、作品制作にあたってのラフ・資料を一挙に展示する「山田参助 博覧会」をレポート。なお、記事では掲載しませんが、展示には性的表現を含む過激な描写なども多いため、来場の際には予めその旨をご承知ください。
取材・文:須賀原みち
もう一方の展示スペースは、ゲイ雑誌で発表された初期作品の原稿やイラストを中心に構成されていて、むくつけき男性のエロティシズム“ムンムン”の空間となっています。個人的には、絶版となり古本市場でも高騰している単行本『ラムネイッキ』所収作品の生原稿を見られるのがとても嬉しい! かと思えば、細い描線で描かれた可愛らしいショタっ子や戦前マンガの『のらくろ』を彷彿とさせるようなコミカルなタッチの作品、生活感からにじみ出たエロスを感じさせる女性のカラーイラストなど、改めてその幅広い画風が感じられます。
山田参助さんといえば、1994年にゲイ雑誌『さぶ』でのデビュー後、ゲイ雑誌だけでなく幅広いジャンルでのイラストや作品を発表。中でも、2013年~2018年にかけて『月刊コミックビーム』で連載された『あれよ星屑』が有名です。
第二次世界大戦後の日本を舞台に復員兵の男2人が悲喜こもごもに生きていく様子を描き、第23回「手塚治虫文化賞」新生賞や第48回日本漫画家協会賞、フランスの漫画賞「Prix Asie de la Critique ACBD 2020」を受賞するなど、国内外で高い評価を受けています。
今回は山田参助さんの初期作品から最新作の生原稿や、作品制作にあたってのラフ・資料を一挙に展示する「山田参助 博覧会」をレポート。なお、記事では掲載しませんが、展示には性的表現を含む過激な描写なども多いため、来場の際には予めその旨をご承知ください。
取材・文:須賀原みち
近年の漫画からゲイ雑誌掲載の初期作品まで
というわけで銀座にあるヴァニラ画像を訪れ、地下へと続く階段を下っていくと、早速『あれよ星屑』3巻表紙でもある本展のキービジュアルが目に飛び込んできます。このキービジュアル、単行本と比較してみると、テクスチャ表現がより際立って仕上がっています。 展示ブースは大きく2つに分かれており、1つは主に『あれよ星屑』や現在「日刊ゲンダイ」で連載中の『新やる気まんまん オット!どっこい』、『ニッポン夜枕ばなし』(リイド社)、2004年に太田出版が刊行した『十代の性典』に所収されている『若さでムンムン』(初出はゲイ雑誌『さぶ』)といった、比較的近年の漫画作品の原稿などが並びます。 そのほか、漫画家の自画像から漫画史を読み解いた書籍『漫画家の自画像』の表紙絵や、シンガーソングライター・町あかりさんのジャケットワークなど、漫画とは一味違ったポップなイラストも網羅的に展示。もう一方の展示スペースは、ゲイ雑誌で発表された初期作品の原稿やイラストを中心に構成されていて、むくつけき男性のエロティシズム“ムンムン”の空間となっています。個人的には、絶版となり古本市場でも高騰している単行本『ラムネイッキ』所収作品の生原稿を見られるのがとても嬉しい! かと思えば、細い描線で描かれた可愛らしいショタっ子や戦前マンガの『のらくろ』を彷彿とさせるようなコミカルなタッチの作品、生活感からにじみ出たエロスを感じさせる女性のカラーイラストなど、改めてその幅広い画風が感じられます。
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連載
“LGBTブーム”の中で、数多く輩出されるLGBT表現の数々。そこで“描かれなかったもの”、あるいはエンターテインメントだからこそ“描かれたもの”とは? 作者と送り手へのインタビューを通じて、LGBTと社会との距離を推し測る。
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