変わり続ける渋谷という街を歴史的に俯瞰することができるはずだ。
5つのキーワードから見る渋谷の都市開発
『変わり続ける! シブヤ系まちづくり』の著者である一般社団法人渋谷未来デザインは、渋谷区と連携して2018年に設立された産官学民イノベーションプラットフォームだ。本書では、渋谷のまちづくりのプロセスを「デザイン」「コミュニティ」「パブリックスペース」「マネジメント」「未来」というキーワードで整理。
そこに関わる人たちの想いを、対談やインタビューを通してまとめ、渋谷というまちがどのようにつくられ、どこへ向かっていこうとしているのか。そして “渋谷らしさ”とは何かを問いかけている。 100年に一度ともいわれる渋谷の再開発が進む中、街に関わる様々な立場の人がアイデアを出し合い、議論を重ねながら未来の渋谷をつくっている。
渋谷のまちづくりは人を通して未来を見る
渋谷のまちづくりの特徴は、人が主役という点だという。行政、鉄道事業者、デベロッパー、学識専門家、設計事務所やデザイナー、地元町会や商店会など、様々なセクターの人々が関わり、多様な人たちとのコラボレーションによって進められてきた。 今なお進化し続けるまちづくりそのものが、このまちのカルチャーともいえるほどになっている。
総勢40名を超えるまちづくりのエキスパートたちの協力を得て、立場を越えた対話の向こうに渋谷と未来のまちづくりが見えてくる。
一般社団法人渋谷未来デザイン コンサルタント(株式会社日建設計 所属)金行美佳さん コメント
まちづくりは、たくさんの人の想いや情熱の先にあります。渋谷駅周辺のまちづくりは、2019年にまちびらきを迎え、この先もまちづくりは続いていきます。
新しい建物が建ち並ぶ出来上がりだけではなく、そのプロセスやこの先の在り様に対して、たくさんの人が並々ならぬ想いを持って携わっています。
本書では、渋谷のまちづくりに関わる人たちの想いを一部ではありますが、対談やインタビューを重ね、シブヤ系まちづくりとして纏めました。
この想いを多くの人に伝え、これからのまちづくりに更にたくさんの人に興味を持ってもらいたいと思っています。
一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局次長 長田新子さん コメント
2018年の渋谷未来デザイン設立から渋谷のまちづくりに関わっている方々の活動を書籍化できたらと思っていたことが、この度実現できたことをとても嬉しく思います。
新参者である自分がこの4年間続けてこれたことは、区民、生活者の視点と今までの経験が活かせる環境を与えて頂けたこと、そして渋谷の多くのステークホルダーの方々の強い想いと実行まで至るチームワークのお陰でもあります。
まちづくりはハード面のみならず、デザイン、コミュニティ、パブリックスペース、エリアマネジメント、そして人が主役となり”まちづくりそのものがカルチャーである”ということにつきません。
今後も更に多くの方が主体的に参加できるように、耳を傾け行動するべく挑戦を続けていきたいと思っています。
【目次】
SHIBUYA CHRONICLE
プロローグ
第1章 渋谷とデザイン
TALK-01 アーバン・コアでつなぐ、「人の動き」と「街の多様性」
TALK-02 渋谷スクランブルスクエアから考える “街を面白くする"再開発
第2章 渋谷とコミュニティ
TALK-03 渋谷駅周辺の“まちづくり"のこれまで、そしてこれから
TALK-04 地域と再開発が、深く連携したまちづくり
COLUMN 01 地域やコミュニティと開発が有機的につながる…渋谷駅南西側のまちづくり
第3章 渋谷とパブリックスペース
TALK-05 開発から生まれた新しい居場所、渋谷川再生と渋谷リバーストリート
TALK-06 2つの“公園"から見えてくる、パブリックスペースと商業の新しい関係
COLUMN 02 地域連携と収益性の両立する新しい公園モデルを目指して…渋谷区立北谷公園
第4章 渋谷とマネジメント
TALK-07 9つの事業者が組んだ"チーム渋谷"による工事調整と広報活動
TALK-08 エリアマネジメントが描く、新しい渋谷のつくり方
第5章 渋谷と未来
TALK-09 渋谷を、多様性あふれる世界最前線の実験都市に
SPECIAL TALK 長谷部健 渋谷区長に聞く 変わり続ける渋谷と未来とまちづくり
過去を読んで未来を見る
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