これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、中止あるいは想定していた来場者数が見込めなかった卒業制作展に参加する予定だった学生の卒業制作を展示するもの。
公募した作品が、1週間無料で貸し出しされる横浜のギャラリーカフェ「逃げBar White Out」で展示される。
新型コロナ、緊急事態宣言「#卒業できなかった制作展」までの経緯
展覧会開催のきっかけは、実行委員会代表の雨宮優さんが全国で卒業制作展が中止になっているのをTwitterで知ったことから。Ozone合同会社を1人で立ち上げ、主に音楽フェスのプロデュースをしている雨宮さんは、卒業が迫る中で卒業制作展の延期ができない学生たちの状況を知り、「3年間かけて作ってきたものが誰の目にも止まらないまま終わるのはいくら何でも悲しすぎる」と感じたという。
その後CAMPFIREにてクラウドファンディングを実施するも、期間中に新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、開催延期が決定。目標金額は未達成で終わってしまった。
それからは延期日の目処が立たないまま時が経ち、事務局メンバーや出展予定だった学生が離れていってしまう苦境の中、何とか開催できる道を探りつつ延期日を決定し、現在に至る。
卒業制作に加え新作の発表も
今回は卒業制作展に展示する予定だった元学生たちの作品に加え、マスクなどの感染予防グッズをアート作品に変えた新作の発表・販売も行われる。また、オンラインでの同時開催、元学生達とのパネルディスカッション、サイレントディスコなど、様々なイベント企画も計画中とのこと。
現在、応募のあった桑沢デザイン研究所、多摩美術大学など、計4つの学校に在籍していた学生の作品を展示予定。 ジャンルは絵画、刺繍、服飾など形態も学校も超えた合同振替展示会となっており、作品は募集は今も行われいる。(外部リンク)
雨宮さんは、今回の展覧会に対して以下のように述べている。
学生は時間とともに卒業しましたが、作品は卒業できませんでした。悔しかった思い出は、時と共に流れていくのかもしれません。
ただ、流れたつもりでも心の何処かに引っかかる種の記憶があります。引っかかってる違和感すら麻痺させて、常態化した痛みに慣れようとするけど、ふとした時に悲しみが滲んでしまう。
そういう記憶に、今年の3月をさせないために何か少しでも、私たちにできることを、と思って始めた企画です。
だから、絶対に私たちだけはこのことを忘れちゃいけないし、ちゃんと終わらせることは大切なことなんだと信じて、最後まで全うします。
コロナ対策とリアルイベント
この記事どう思う?
イベント情報
「#卒業できなかった制作展」
- 開催日時
- 2021年2月12日~19日 12:00~23:00
- ※開催日1週間前の社会状況に応じて再再延期の可能性がございます。
- その場合はHP、公式SNSにてお知らせいたします。
- 会場
- Cafe&逃げBar White Out
- 店舗住所
- 神奈川県横浜市神奈川区松本町6-45-4 市川ビル1階
- アクセス
- 三ツ沢下町駅(ブルーライン)より徒歩1分反町駅(東横線)より徒歩10分
- 横浜駅より徒歩20分
- 専用駐車場はございません。 お近くのパーキングをご利用ください。
- 入場料
- 無料
関連リンク
0件のコメント