ストリートから浮かび上がるポップカルチャーにスポットを当て、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく連載「ガール・ミーツ・ストリート」。
連載第27回目は、こちらの女性が登場! MOODYZ専属のセクシー女優・八木奈々さんだ。 人と話すのが苦手で、幼少期から本を読んでいる時間が長かったという彼女。
今回のインタビューでは、彼女が愛する文学をはじめ、思い出の作品『残像に口紅を』について魅力をたっぷりと語っていただいた。
初めての挑戦だというストリートファッションに身を包んだ八木さんの新境地と共にご覧いただきたい。
取材・文:森田将輝 写真:黒羽政士 衣装提供:BLACK BRAIN Clothing スタイリング:熊川正人 撮影協力:四谷未確認スタジオ
唱和感漂う昔ながらの銭湯へ・・・
八木奈々、初めてのストリートファッションに挑戦
──今日はストリートファッションでの撮影になりますが、八木さんは普段からこういった服装はされますか?八木奈々 実はストリート系の洋服は全く着たことがなくて、今回が初めての挑戦なんです。
自分にはあまり似合わないと思っていて……。
ビビッドな色味やジーンズ生地の洋服もほとんど持っていませんし、今日まで衣装として着させていただく機会もありませんでした。
──じゃあ本当に今日が初めてなんですね! プライベートではどういった服装をされることが多いんですか?
八木奈々 普段はワンピースとか、ブラウスにスカートみたいな格好をしていることが多いです。
REDYAZEL(レディアゼル)っていうブランドのワンピースは、デザインが個性的なものが多くて気に入っています。と言っても、私はブランドや洋服に全然詳しくないのでユニクロで買った服とかもよく着てるんです。 ──ユニクロは親近感がわきます。服は実店舗とネット、どちらで買うことが多いですか?
八木奈々 私は実際に店舗に行ってみて買う派なんですが、店員さんとお話しするのがすごい苦手なんです(笑)。
恥ずかしくて試着はできないんですけど、ネットだけだとやっぱり不安で……。ネットで調べて実際に見てから買うことが多いですね。
一回買ったら基本的に長く使うようにしていて、カバンとか靴はもう7年とか使い続けているんです。
愛読書は筒井康隆の『残像に口紅を』
──八木さんは本をよく読まれるんですよね。昔から本はお好きだったんですか?八木奈々 小さい頃から本はよく読んでいたんですが、最初は逃げでしかなかったというか……。人と話すのが本当に得意じゃなかったので、本を読んでいれば人から話しかけられないと思っていたんです(笑)。
だけど、何冊も読んでいくうちに作家さんの人生や考え方、言葉選びに触れてどんどん本が好きになっていきました。
たぶん、作品を数ヶ月で完成させる人もいれば数年かけて完成させる人もいると思うんですが、それを数百円から購入できて、読み終えるのに一日もかからないって考えると本って凄いなって思います。 ──どういったジャンルの本をよく読まれるんですか? おすすめの本を一冊教えていただきたいです。
八木奈々 なんでも幅広く読むようにしているんですが、ミステリー小説やSF小説が特に好きです。
小説を好きになったきっかけの作家さんは、筒井康隆さんというSF作家の方なんです。筒井さんが書かれた『残像に口紅を』は特に好きな一冊です。
言葉がなくなっていってしまう世界のお話なんですけど、50音から「あ」がなくなって、「愛」とか「あなた」といった言葉が使えなくなっていってしまう。
それが実際に小説の文面にも反映されていって、作家さん本人もどんどん使える言葉が制限されていくという、ちょっと変わった作品です。
筒井さんが様々な葛藤を乗り越えたあとに書かれた1作ということもあって、私には筒井さんが自分の力を試しているような挑戦に思えたというか……。
使える言葉がどんどんなくなっていくので、最終的にはもう擬音だけで作品が進んでいくんですが、限界までいろんな言葉を探してそれでも物語を完成させている姿をみて、感銘を受けたのと同時に小説の奥深さを知りました。
高校時代には自作小説を執筆
──自分で小説を書こうと思ったことはないんですか?八木奈々 作家さんになろうと思ったことはないんですが、小説を書くのは昔から好きでした。
高校生の時とかは読んだ本の結末を変えて、別の人が犯人だった世界線を書くみたいなことを自己満足としてやっていました(笑)。
小説ではあんまり現実に起こりえない世界に触れるのが好きだったので、自分で書くときも自分の人生では起こらないようなストーリーを書くことが多かったです。
──よければ是非読んでみたいと思いました。書いたものを実際にだれかに見せたことはあるんですか?
八木奈々 とても人に見せれる内容ではないんです……。全く想像もできないようなフィクションをつくるのって本当に難しいんですよね。
それでも今後文字に触れるお仕事ができたら良いなとは思っています。あんまり具体的なビジョンが見えてるわけではないですが……。 ──いつか八木さんが書かれた文章を読めるのを楽しみにしています。最後の質問なんですが、ここ最近で八木さんの中で特に印象に残っている出来事ってなにかありましたか?
八木奈々 つい先日、デビュー作を撮ってから一年が経ったんです。
私の中ではこの世界に入るのって凄い挑戦だったので、本当に色んな想いとかが巡ってきて……。
こうやって今回の仕事みたいなAV以外の仕事が増えてきたのも、1年を迎えて徐々にというのがありました。
文字に関わるお仕事もそうですが、今後も色んなことに挑戦していけたらなと思っています。 八木奈々さんの出演作品をチェックする(FANZA)八木奈々さんの写真をもっと見る
連載「ガール・ミーツ・ストリート」
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八木奈々
セクシー女優
2000年9月3日生まれ。MOODYZ専属女優。
公式Twitter:https://twitter.com/yaginana0903
公式Instagram:https://www.instagram.com/yagi_nana
黒羽政士
Photographer
1988年生まれ。写真家・鈴木心のアシスタントを経て、2018年に独立。
趣味は同人誌制作。週刊少年ジャンプを毎週買っています。
BLACK
ファッションブランド
ディレクター・iLLNESSが手がけるストリートブランド。2015年頃より不定期にインターネット上で販売を開始し、ストリート/ネットカルチャーに敏感なユース世代を中心に絶大な人気を集めている。YouTuberのマホトさん、ラッパーのJinmenusagiさんやJUNKMANさんらが好んで着用。ラフォーレ原宿や#FR2にてポップアップストアも開催。
公式HP:http://www.blackbrain.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/blackxbrain/
連載
どこかの誰かが、飲み屋でこぼした言葉に「新しいカルチャーはいつも、ストリートから生まれる」というものがあった。そうだ、新しいカルチャーはいつだって、ストリートから生まれてきた。 若者たちがカウンター・カルチャーの狼煙をあげたのだって、どこかの街の一角だった。誰も立ち入らないガレージだった。コンビニの駐車場にあるパーキングブロックに座って話しながらでも、何らかの文化は生まれてきた。ストリートは何も路上でなくてもいい。 街のクラブや小汚いライブハウス、人の気配のしない居酒屋。きらびやかなタワーのラウンジからだって、カルチャーは生まれてきた。誰もがその場所を、「ストリート」だと認識する限り。 本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。
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