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東京ビッグサイト、役員人事を発表 代表取締役社長に就任した人物に驚きの声

東京ビッグサイト、役員人事を発表 代表取締役社長に就任した人物に驚きの声

昨年のコミケ開催時の東京ビッグサイトの様子

6月26日(水)、同人系即売会「コミックマーケット(コミケ)」の会場はじめ、リアルな交流の場として愛されている東京ビッグサイトが役員人事を発表。これまで代表取締役社長をつとめていた島田健一さんが退任し、新たに竹花豊さんが就任することとなった。竹花さんは、元警察官僚で、これまで東京都副知事をつとめたこともある。また、熱心な性表現規制派として知られるため、ネット上では大いに話題を呼んでいる。

株式会社東京ビッグサイトは、2013年6月25日に開催した株主総会及び取締役会にて、同日付で島田健一さんの代表取締役社長退任、同時に竹花豊さんの就任を決定したとのこと。竹花さんは、元警察官僚としての華々しい経歴の他、東京都副知事や東京都教育委員をつとめたこともある。

なぜこの竹花さんの就任が注目を集めているかと言うと、過去には、青少年保護育成条例の強化を推進し、「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」の委員をつとめるなど、18歳未満の青少年に悪影響を与える性描写や暴力表現を規制する態度を一貫してとってきた人物として知られているからだ。


その前身は、1956年にまで遡る由緒ある東京ビッグサイト。国内最大の同人即売会であるコミケの会場となったのは、1996年のことだ。設立から数えるとごく最近のことだが、今では、コミケはじめ、数々の即売会が開催される会場としても知られるようになっている。

同人誌即売会で頒布されるものの中には、性表現を含む作品もあるが、その場合には必ず18歳未満購入禁止の旨が表紙に明記されている。そして、コミケなどは、運営側への見本誌提出を義務づけ、レーティングや過激な描写などがないかチェックする手順も踏まれている。しかし、基本的に即売会の来場者には年齢制限はないため(出展者には年齢制限がある場合も)、会場で頒布されている18禁作品が未成年の目に触れてしまう機会もないとは言えない。

もちろん、東京ビッグサイトで開催されているのは、何も同人誌即売会だけではない。大部分が性表現規制とは関わりのないイベントばかりである。年間300件を超える展示会やイベントなどが開催され、国内外からの1,300万人以上の来場者が詰めかける文化発祥の地として一大ブランドを形成するまでになっている。

東京ビッグサイトは、その成り立ちから東京都との関わりが強かったため、東京都副知事をつとめた人物が代表取締役社長に就任した今回の役員人事が、必ずしも不自然というわけではない。ただ、〝オタクの聖地〟とさえ呼ばれているように、自由な二次創作の場としても機能していた東京ビッグサイトが、竹花さんの就任によって変化を遂げることになるのか、不安視する向きがある。

6月28日(金)には、東京ビッグサイト公式HPに、竹花さんによる社長就任の短い挨拶が掲載された。そこには、「企業の社会的責任として、法令等の遵守、環境に配慮した取組や地域社会との連携・協力などにもこれまでの経験を生かし、力を注いでまいります。」とある。

二次創作には、純粋なパロディにはじまり、性表現を含む作品も一定数存在する。著作権者に許諾を得ていないものがほとんどだが、著作権侵害は権利者による親告罪のため、ファンコミュニティの一種として日本では黙認されているというのが実状だ。

その意味で、二次創作作品が多く集まる同人系即売会は、参加者、運営、会場、著作権者といった、関わる人間すべての善意で成り立ってきたのもまた事実である。近年盛んに議論されている、児童ポルノ禁止法案をはじめとした性表現規制も無関係ではないが、その均衡が崩れるようなことがあれば、今後、コミケなど、東京ビッグサイトでの同人系即売会の開催が危ぶまれることも起こり得る。

竹花さんは、警察庁を退いてからは、2007年に松下電器産業(現パナソニック)に参与。その後役員もつとめ、2013年からは常務役員を退任し顧問となっている。今回の東京ビッグサイトの人事も、単に元警察官僚へのポストを用意したというだけなのか、それとも何らかの変化の兆しなのか。全くの杞憂である可能性も否定できないが、それもまた現時点では判然としないため、今後の動向に注目が集まっている。

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