文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿・販売できるプラットフォーム「note」に限り、『シャドウバース』のプレイ画面やカード画像などを使用した攻略法などの有料記事の投稿を認める方針を発表した。
Shadowverseから「デジタルコンテンツの投稿に関するガイドライン」が発表されました。他プレイヤーへの知力共有を目的に、攻略法などの有料記事販売をnoteでの投稿に限り認めていただくことになりました。ぜひ、積極的にご活用ください。https://t.co/0TNZU9M1su
— note(ノート) (@note_PR) October 1, 2019
「note」で過熱する、ユーザーによるゲーム攻略記事
『シャドウバース』は近年盛り上がりを見せているデジタルトレーディングカードゲーム(DCG)。日本のみならず世界中で多くのプレイヤー抱えている人気タイトルとなっており、e-Sportsの側面からも注目されている。2018年に行われた世界大会では日本人のふぇぐ選手が優勝し、賞金100万ドル(約1億1000万円)を獲得したことでも大きな話題になった。
新たなカードが追加されるたびにその競技性は増しており、「頭脳eスポーツ」としての側面も持つ。そのため、ファンコミュニティではSNSやブログ、YouTube、ゲーム攻略サイトなどの様々なメディアで攻略法などの議論が活発に行われている。
特に「note」では『シャドウバース』に限らず、競技ゲームに対する攻略や考察が有料/無料に関わらず多く投稿されており、プロプレイヤーやストリーマーの新たな活動手法としても注目される向きが存在する。
曖昧な著作権問題解決への兆し
盛り上がりの一方で、「note」で有料コンテンツとして販売されている点について、ユーザーからも著作権法に違反しているのではないか、という疑問も散見されるようになった。通常、ゲーム攻略記事では実際のゲームプレイ画面やカード画像が利用されることが多い。
これは「著作権に違反したコンテンツで収益を得ている」と言い換えることができ、プレイヤーの間ではそのような記事を問題視する声も上がっていた。たとえ引用要件を満たすなどして法的な解決はしていても、倫理的に敬遠するユーザーも少なくはない。
それを受けて『シャドウバース』運営事務局は今回新たなガイドラインを制定。
攻略等に関する議論が活発に行われ、さらに『シャドウバース』を盛り上げてもらうために「note」での投稿に限り、有料記事に対する著作権侵害を主張せず、また『シャドウバース』の利用規約違反としないこととした。
ユーザー間のコミュニケーションや議論、そこから生まれるゲーム文化を優先したポジティヴな決定だといえる。
この取り組みが他のゲームにどのような影響を及ぼすのか、e-Sportsに関する書籍の執筆経験がある弁護士・松本祐輝さんは意義が大きいとした上で「プレイヤーコミュニティへの還元が拡大する」ことに期待するとコメントしている。
Cygamesから、Shadowverse攻略記事をnoteの有料記事として販売することに対して著作権侵害を主張しないとの声明。有料攻略記事の扱いは難しい論点でしたが、敢えて踏み切った形であり、意義は大きいかと。これを機に、プレイヤーコミュニティへの還元が拡大することを期待。 https://t.co/5Q2ZI3By9w
— Yuki Matsumoto (@ym_gamelaw) October 1, 2019
曖昧な問題
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