Aviciiの追悼公演から考える 彼が世界に残したものと我々が取り組むべき問題

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Aviciiの追悼公演から考える 彼が世界に残したものと我々が取り組むべき問題
Aviciiの追悼公演から考える 彼が世界に残したものと我々が取り組むべき問題

Aviciiさん/画像はAviciiさんの日本公式サイトより

2018年4月にこの世を去った人気音楽プロデューサー/DJのAvicii(アヴィーチー)さん。

その死を惜しんだ追悼公演「AVICII TRIBUTE CONCERT FOR MENTAL HEALTH AWARENESS」が12月5日(木)に彼の故郷・ストックホルム開催される。

今回行われる公演には、David Guetta(デヴィッド・ゲッタ)さんやKygo(カイゴ)さんなど現在のEDMシーンを盛り上げ、彼と親交のあったDJが出演。

加えて、Adam Lambert(アダム・ランバート)さん、Rita Ora(リタ・オラ)さんら19組のアーティストが、総勢30名近いバンドメンバーとともに、Aviciiさんの名曲を2時間にわたってパフォーマンスする。

EDMシーンのレジェンド・Avicii

Aviciiさんはスウェーデン出身の音楽プロデューサー/DJ。世界的なEDMブームをつくりあげた中心人物として知られており、代表曲「Wake Me Up」は現在18億回という驚異的な再生回数を誇っている。
Avicii - Wake Me Up (Official Video)
これまでに2度グラミー賞を獲得しており「ULTRA MUSIC FESTIVAL」などの音楽フェスで軒並みヘッドライナーをつとめた。

そんなAviciiさんは長年にわたって体調不良や過労に悩まされていたとされ、2016年をもってライブやツアー活動を休止。

休止直前に行われた最初で最後の日本公演は国内のファンにとって伝説のライブとして語り継がれている。

そして表舞台から姿を消したのちの2018年4月に滞在先のオマーンで急逝。死因は家族による声明で自殺だったことが示唆されていた。

Aviciiが残したもの

ティム・バークリング財団/画像はAviciiさんの日本公式サイトより

日本では追悼公演というところに注目が集まりがちだが、本記事で注目したいのは公演のタイトルに“FOR MENTAL HEALTH AWARENESS”(メンタルヘルスの意識のため)という文言が掲げられている点だ。

Aviciiさんの父親であるクラース・バークリングさんは、3月に精神疾患や自殺防止の分野に取り組む慈善団体「ティム・バークリング財団」を設立。

息子の死きっかけに世界的で問題になっているメンタルヘルスに関しての活動を精力的に行っている。 6月にはAviciiさんが生前にほとんど制作を終えていたアルバムを制作チームが引き継ぎ、彼の本名である"ティム"と題したアルバム『TIM』を完成。

その利益は「ティム・バークリング財団」に寄付されており、本公演の売り上げも「ティム・バークリング財団」へと寄付されるという。
Avicii - The Story Behind The Album “TIM”

Aviciiの死を考える

Aviciiさんのような人気アーティストに限らず、アーティストとメンタルヘルスの問題は現代で大きく問題視されている。

ここ日本でも、一部の著名人(一般人に対しても同様だが)をSNSなどで必要以上にまたは不必要に非難する行為が日常的に行われているのにも関わらず、そうなった際に本人をケアする仕組みが構築できていないのが現状だ。

海外では、ミュージシャン専門の電話窓口が開通したり、メンタルヘルス費用を支給するレーベルもある(外部リンク)、日本はまだまだその流れには乗れていない。

本公演を機にAviciiさんの死が何を訴えているのか、日本も含め世界中が考える機会になれば良いのではないだろうか。

音楽は命を救う

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1件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:3030)

この課題についてこう取り組むべきだなどの助言があると思ったけど 少し残念