数々の野外フェスへの出演をこなす音楽ユニットAuto&mst。そんな彼らのEP『horizon』がリリースとなった。
充実した内容に仕上がっており、この夏を彩る一枚としてもおすすめできる。
Auto&mstは、ビートメーカーのAutoと、ギタリストのmstの二人組のインストゥルメンタルユニットだ。
mstの柔らかいギターの音色がautotentの爽やかなトラックに乗る。現在進行形でいくつもの野外フェスに精力的に参加しているため、音楽好きには知られた名前だ。
あっこゴリラや平賀さち枝も参戦した代々木公園「earth garden」。田中光をゲストに迎えた千葉白浜フラワーパーク「あわのネ」。そして、auto&must自身の曲のモチーフにもなった伊豆諸島「新島wax」、さらに道志村「NATURAL HIGH!」や山梨黒平「ゆめむら」、八丈島「Last Summer Trip 」など、挙げ始めたらキリがないが、いくつもの野外フェスで彼らは演奏してきた。
中でも「earth garden」や「あわのネ」などは、音響やブッキングなどイベント制作から携わっている。もちろん、屋内イベントでも活躍しており、都内のクラブイベントの他、最近ではしりあがり寿と葛飾北斎のコラボイベント「ちょっと可笑しな ほぼ三十六景 しりあがり寿 北斎と戯れ」のクロージングパーティーにも参加して話題となった。
Autoによる打込みとmstの生音が交差するユニットだが、その音楽的な表現手段はとても多彩だ。
今回収録された「I'm on my way」においても、ライブではAutoがテルミンを演奏している。身体性と音色が連動するテルミンは、野外フェスに重きをおくAutoにとって重要な役割を果たしている。
Autoは以前から、音源を制作する際にはインストゥルメンタルながらもドラムプログラミングなどにおいてHIPHOP的な手法を用いてきた。
これまでにもsecaiとの共作となる『STAR TRACK EP』を発表しているが、特に収録曲の「back to the 90's」はHIPHOP的なドラムをベースとしながらも、情熱的なギターの音色が奏でられた印象的なナンバーだ。
新作とは言ってもファンからすれば目新しい新曲は収録されてはいない。もう何度も何度も数々の野外フェスで演奏された曲ばかりだ。
ファンからしたらやっと待ち望んだリリースとなった。 『horizon』は大尊やcoppu、丸省ら下町のラッパーが北千住からお届けする音楽情報配信番組「らっぷの時間」のテーマソングにも抜擢された「sufer's hill」から始まる。
聴いているだけでビーチの程よい風と強い日差しが目に浮かぶ。ドライブのBGMにもぴったりだ。
2曲目に続くのは何度も野外フェスで演奏されてきた「I'm on my way」である。
ギターが奏でる優しいメロディーに野太いドラム音、そして前述のテルミンが気持ちの良い世界を織り成す。目を閉じて体を伸ばして揺らしたくなる程の開放感がある。
新島旅行をテーマに作られた「Trip in Niijima」は一転して哀愁が溢れるミディアムスロー。新島の西日が差し込むビーチの光景がが目に浮かんでくる。
そして日本のエレクトロニカ界を牽引してきたといっても過言ではないno.9をリミキサーに迎えた「I'm on my way (no.9 Remix)」は、原曲の面影を残しながらもポップで浮遊感の強い曲に生まれ変わった。
新島Waxでも共演したDUBFORCE/TarikiEchoのキーボーディスト・龍山一平がシンセ/ピアニカで全面参加しており、今回EPとして統一感を出すのにも一役買っている。
4曲と少ない収録ではあるが1曲1曲の完成度が高く、充実した内容に仕上がった。
そして今作はレコードでのリリースとなるが、mp3ファイルのダウンロードコードが付いているため、レコード再生環境を持っていないリスナーも聴くことができる。
この夏を彩る一枚におすすめの『horizon』、ぜひ聴いてもらいたい。
充実した内容に仕上がっており、この夏を彩る一枚としてもおすすめできる。
電子音ユニットAuto&mstとは
EP『horizon』を今年2月に発表したAuto&mstが、リリースツアーのファイナル公演を6月23日に表参道WALL&WALLにて開催した。Auto&mstは、ビートメーカーのAutoと、ギタリストのmstの二人組のインストゥルメンタルユニットだ。
mstの柔らかいギターの音色がautotentの爽やかなトラックに乗る。現在進行形でいくつもの野外フェスに精力的に参加しているため、音楽好きには知られた名前だ。
あっこゴリラや平賀さち枝も参戦した代々木公園「earth garden」。田中光をゲストに迎えた千葉白浜フラワーパーク「あわのネ」。そして、auto&must自身の曲のモチーフにもなった伊豆諸島「新島wax」、さらに道志村「NATURAL HIGH!」や山梨黒平「ゆめむら」、八丈島「Last Summer Trip 」など、挙げ始めたらキリがないが、いくつもの野外フェスで彼らは演奏してきた。
中でも「earth garden」や「あわのネ」などは、音響やブッキングなどイベント制作から携わっている。もちろん、屋内イベントでも活躍しており、都内のクラブイベントの他、最近ではしりあがり寿と葛飾北斎のコラボイベント「ちょっと可笑しな ほぼ三十六景 しりあがり寿 北斎と戯れ」のクロージングパーティーにも参加して話題となった。
Autoによる打込みとmstの生音が交差するユニットだが、その音楽的な表現手段はとても多彩だ。
今回収録された「I'm on my way」においても、ライブではAutoがテルミンを演奏している。身体性と音色が連動するテルミンは、野外フェスに重きをおくAutoにとって重要な役割を果たしている。
Autoは以前から、音源を制作する際にはインストゥルメンタルながらもドラムプログラミングなどにおいてHIPHOP的な手法を用いてきた。
これまでにもsecaiとの共作となる『STAR TRACK EP』を発表しているが、特に収録曲の「back to the 90's」はHIPHOP的なドラムをベースとしながらも、情熱的なギターの音色が奏でられた印象的なナンバーだ。
充実した内容となったEP『horizon』
そのリリースから約3年。今度はmstというギタリストとタッグを組んでようやく新作をリリース。新作とは言ってもファンからすれば目新しい新曲は収録されてはいない。もう何度も何度も数々の野外フェスで演奏された曲ばかりだ。
ファンからしたらやっと待ち望んだリリースとなった。 『horizon』は大尊やcoppu、丸省ら下町のラッパーが北千住からお届けする音楽情報配信番組「らっぷの時間」のテーマソングにも抜擢された「sufer's hill」から始まる。
聴いているだけでビーチの程よい風と強い日差しが目に浮かぶ。ドライブのBGMにもぴったりだ。
2曲目に続くのは何度も野外フェスで演奏されてきた「I'm on my way」である。
ギターが奏でる優しいメロディーに野太いドラム音、そして前述のテルミンが気持ちの良い世界を織り成す。目を閉じて体を伸ばして揺らしたくなる程の開放感がある。
新島旅行をテーマに作られた「Trip in Niijima」は一転して哀愁が溢れるミディアムスロー。新島の西日が差し込むビーチの光景がが目に浮かんでくる。
そして日本のエレクトロニカ界を牽引してきたといっても過言ではないno.9をリミキサーに迎えた「I'm on my way (no.9 Remix)」は、原曲の面影を残しながらもポップで浮遊感の強い曲に生まれ変わった。
新島Waxでも共演したDUBFORCE/TarikiEchoのキーボーディスト・龍山一平がシンセ/ピアニカで全面参加しており、今回EPとして統一感を出すのにも一役買っている。
4曲と少ない収録ではあるが1曲1曲の完成度が高く、充実した内容に仕上がった。
そして今作はレコードでのリリースとなるが、mp3ファイルのダウンロードコードが付いているため、レコード再生環境を持っていないリスナーも聴くことができる。
この夏を彩る一枚におすすめの『horizon』、ぜひ聴いてもらいたい。
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鼎
ジャパニーズHIP HOPが好きなゲイライター
これまでの記事はこちら
http://mosthigh.tokyo/2018/04/07/profile/
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